トルリシティ ® (デュラグルチド(遺伝子組換え))
以下は適正使用情報として、本邦における承認事項(用法・用量、適応、剤形など)以外の情報が含まれる場合がございます。薬剤の使用に際しては、製品情報ページにある最新の電子化された添付文書をご確認ください。
トルリシティ(デュラグルチド)の用法・用量の設定根拠は?
デュラグルチドの用法及び用量は、日本人2型糖尿病患者を対象とした臨床試験の結果に基づき設定しました。
[解説]
※本試験には、一部国内承認外の用法及び用量を含む成績が含まれていますが、承認時評価資料のため紹介します。
デュラグルチドの用法及び用量は、日本人2型糖尿病患者を対象とした臨床試験の結果に基づき設定しました。
[デュラグルチド用法及び用量]
通常、成人には、デュラグルチド(遺伝子組換え)として、0.75 mgを週に1回、皮下注射する。なお、患者の状態に応じて1.5 mgを週に1回投与に増量できる1)。
<用法>
週1回投与の用法の妥当性は、0.75 mg製剤承認時の国内第III相臨床試験(GBDP試験)での薬物動態で検討されました。最高血漿中濃度到達時間(Tmax)は約48時間、消失半減期(T1/2)は約4.5日、かつ同試験の7ポイント自己血糖測定において定常状態での血糖降下作用が7日間にわたって持続することが示されました2) 3)。
<用量>
本剤の0.75 mg/週の用量は日本人2型糖尿病患者を対象とした国内第I相、第II相、第III相臨床試験の結果を基に設定されました。詳細は以下のとおりです。
・0.75 mg製剤承認時の国内第I相臨床試験の結果より、日本人におけるデュラグルチドの用量は1.0 mg未満が適切であると考えられました4)。
・用量反応性試験である0.75 mg製剤承認時の国内第II相臨床試験(GBCZ試験)の結果、デュラグルチド0.25 mg※、0.5 mg※の週1回投与に比べ、0.75 mgの週1回投与が効果面で最も優れ、安全性の懸念が認められなかったことから、0.75 mg製剤承認時の国内第III相試験における本剤の用量を0.75 mg週1回投与としました4)。
・0.75 mg製剤承認時の第III相臨床試験(GBDP試験、GBDY試験、GBDQ試験)の結果において、本剤の0.75 mg週1回投与の用量の妥当性が支持されたことから、本剤の用量を0.75 mg週1回投与としました4)。
・本剤の1.5 mg/週の用量は日本人2型糖尿病患者を対象とした国内第III相臨床試験の結果を基に設定されました。詳細は以下のとおりです。
1.5 mg製剤承認時の国内第III相臨床試験(GBGQ試験)の結果、単独療法及び経口血糖降下薬との併用療法において、デュラグルチド1.5 mgの週1回投与はデュラグルチド0.75 mgの週1回投与と比較して有意なHbA1c低下が認められました(MMRM、p<0.001)5)。また、デュラグルチド1.5 mgの週1回投与の単独療法及び経口血糖降下薬との併用療法のいずれでも新たな安全性の懸念は認められず、安全性及び忍容性が確認されたことから、患者の状態に応じて1.5 mgを週1回投与に増量できるよう、用法及び用量を変更しました。
※本情報は承認外情報を含みます。国内で承認されている用法及び用量は、「通常、成人には、デュラグルチド(遺伝子組換え)として、0.75 mgを週に1回、皮下注射する。なお、患者の状態に応じて1.5mgを週に1回投与に増量できる。」です1)。
[引用元]
Miyagawa, J. et al.: Once-weekly glucagon-like peptide-1 receptor agonist dulaglutide is non-inferior to once-daily liraglutide and superior to placebo in Japanese patients with type 2 diabetes: a 26-week randomized phase III study. Diabetes, Obesity and Metabolism, 17(10): 974-983, 2015(HMN30428)
Odawara, M. et al.: Once-weekly glucagon-like peptide-1 receptor agonist dulaglutide significantly decreases glycated haemoglobin compared with once-daily liraglutide in Japanese patients with type 2 diabetes: 52 weeks of treatment in a randomized phase III study. Diabetes, Obesity and Metabolism, 18(3): 249-257, 2016(HMN30506)
トルリシティ0.75 mg申請資料概要CTD1.5.2.6.1.1,1.5.2.6.1.2,1.5.2.6.1.3(承認時評価資料)
トルリシティ1.5 mg申請資料概要CTD1.8.3.2.1(承認時評価資料)
[略語]
MMRM(mixed effects model with repeated measurements)=繰り返し測定値に関する混合効果モデル
最終更新日: June 2024
お探しの情報が見つからない場合は、こちら よりお問い合わせください。