オルミエント ® (バリシチニブ)
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<関節リウマチ、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎>SARS-CoV-2による肺炎以外の適応症に対してオルミエント(バリシチニブ)を使用している患者でCOVID-19に感染するリスクは増加するか?
関節リウマチ、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症及び多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎に対してバリシチニブを投与した患者における、新型コロナウイルス感染症及び新型コロナウイルス感染症に関連した合併症の発症リスクが高まるかについては不明です。
[解説]
<関節リウマチ、アトピー性皮膚炎>
関節リウマチやアトピー性皮膚炎に対してバリシチニブを投与した患者における、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)及び新型コロナウイルス感染症に関連した合併症の発症リスクが高まるかについては不明です。
小児アトピー性皮膚炎に対してバリシチニブを投与した国際共同第Ⅲ相試験(JAIP試験)※において、1回以上バリシチニブが投与された全体集団でのCOVID-19の発現割合は、467例中88例(18.8%)でした1)。うち、1例は重症度が高度なTEAEとして報告されました1)。
※データカットオフは最後の被験者が投与52週に達した時点とした。
<円形脱毛症>
円形脱毛症に対してバリシチニブを投与した患者における、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)及び新型コロナウイルス感染症に関連した合併症の発症リスクが高まるかについては不明です。
長期投与期間を含む国内外臨床試験2試験(第Ⅱ/Ⅲ相:JAHO試験及び第Ⅲ相:JAIR試験)の併合解析※において、1回以上バリシチニブが投与された全体集団でのCOVID-19の発現割合は、1244例中57例(4.6%)でした1)。うち、2例は重症度が高度なTEAEとして報告されました2)。
※データカットオフ日:JAHO(2021年8月23日)、JAIR(2021年8月30日)
<多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎>
多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎に対してバリシチニブを投与した患者における、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)及び新型コロナウイルス感染症に関連した合併症の発症リスクが高まるかについては不明です。
多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎に対してバリシチニブを投与した国際共同第Ⅲ相試験(JAHV試験及びJAHX試験)の併合解析※において、1回以上バリシチニブが投与された全体集団でのCOVID-19の発現割合は、220例中43例(19.5%)でした3)。うち、1例は重症度が高度なTEAEとして報告されました3)。
※データカットオフ日:最終データ固定時(JAHV)、2022年中間解析時点(併合解析)
[引用元]
オルミエント 小児アトピー性皮膚炎申請資料概要CTD 2.7.4.2.1.8.7(承認時評価資料)
オルミエント 円形脱毛症申請資料概要円形脱毛症CTD 2.7.4.2.1.10.1.3(承認時評価資料)
オルミエント 多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎申請資料概要CTD 2.7.4.2.1.7.1(承認時評価資料)
[略語]
COVID-19 = SARS-CoV-2による感染症
TEAE = 治験薬投与後に発現した事象又は治験薬投与前と比較して重症度が悪化した事象
最終更新日: May 2024
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