レットヴィモ ® (セルペルカチニブ)
以下は適正使用情報として、本邦における承認事項(用法・用量、適応、剤形など)以外の情報が含まれる場合がございます。薬剤の使用に際しては、製品情報ページにある最新の電子化された添付文書をご確認ください。
<非小細胞肺癌>RET融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌(NSCLC)に対する、レットヴィモ(セルペルカチニブ)の奏効までの期間(TTR)は?
国際共同第I/II相試験(LIBRETTO-001試験)において、RET融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌(NSCLC)では奏効(CR+PR)と判定されるまでの期間(TTR)の中央値は、未治療例で1.77ヵ月、既治療例で1.86ヵ月でした。
注意:セルペルカチニブの電子添文では「副作用」の集計結果を記載していますが、以下の解説(臨床試験での発現状況)においては、「有害事象」の集計結果を紹介しています。「有害事象」は試験期間中に生じたすべての好ましくない又は意図しない疾病・徴候を意味し、かぜや外傷等も含みます。有害事象のうち治験薬との因果関係が否定できないものが「副作用」と定義されます1)。
セルペルカチニブの国際共同第I/II相試験(LIBRETTO-001試験)において、RET融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌(NSCLC)†(コホート2[未治療例]、コホート1[既治療例])では、副次評価項目である奏効(CR+PR)と判定されるまでの期間(TTR)の中央値は、未治療例で1.77ヵ月、既治療例で1.86ヵ月でした2)。また、奏効例のうち未治療例の83.9%、既治療例の64.7%が少なくとも初回の画像評価(治験実施計画書では投与開始8週後と規定)で奏効が認められていたと考えられます3)。
TTRの結果の詳細を以下の表1に示します2)。
表1)RET融合遺伝子陽性NSCLC†におけるTTR(独立評価委員会[IRC]判定)
(第I/II相パート:CRもしくはPRを示した患者集団)2)
ステータス |
RET 融合遺伝子陽性NSCLC† |
|
未治療例‡ |
既治療例‡ |
|
コホート2 (N=44) |
コホート1 (N=204) |
|
評価例数(CR+PR) |
31 |
116 |
奏効までの期間(月) |
||
中央値 |
1.77 |
1.86 |
25、75パーセンタイル |
1.6、1.9 |
1.7、3.7 |
最小値、最大値 |
0.7、3.7 |
0.7、13.7 |
奏効までの期間(n、%) |
||
2ヵ月未満 |
26(83.9) |
75(64.7) |
2ヵ月以上4ヵ月未満 |
5(16.1) |
18(15.5) |
4ヵ月以上6ヵ月未満 |
0(0.0) |
12(10.3) |
6ヵ月以上9か月未満 |
0(0.0) |
6(5.2) |
9ヵ月以上 |
0(0.0) |
5(4.3) |
最良奏効までの期間(月) |
||
中央値 |
1.77 |
1.87 |
25、75パーセンタイル |
1.6、1.9 |
1.8、3.7 |
最小値、最大値 |
0.7、3.7 |
0.7、13.7 |
最良奏効までの期間(n、%) |
||
2ヵ月未満 |
26(83.9) |
72(62.1) |
2ヵ月以上4ヵ月未満 |
5(16.1) |
18(15.5) |
4ヵ月以上6ヵ月未満 |
0(0.0) |
12(10.3) |
6ヵ月以上9か月未満 |
0(0.0) |
7(6.0) |
9ヵ月以上 |
0(0.0) |
7(6.0) |
N
= number of patients in the population(対象集団の患者数);
n = number of patients within category(カテゴリーに含まれる患者数);
CR = complete response(完全奏効);
PR = partial response(部分奏効)
‡
未治療例:化学療法歴¶なし、既治療例:化学療法歴¶あり
¶
プラチナ製剤ベースの化学療法(プラチナ製剤に不適格な場合は他の化学療法)又はPD-1/PD-L1阻害剤による免疫療法のいずれか又は両者
†
RET融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発のNSCLC
用量探索パートを含む※
※用法及び用量4):
通常、成人にはセルペルカチニブとして1回160 mgを1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
通常、12歳以上の小児には体表面積に合わせて次の投与量(セルペルカチニブとして1回約92 mg/m2)を1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
小児の用量
体表面積 |
1回投与量 |
1.2 m2未満 |
80 mg |
1.2 m2以上1.6 m2未満 |
120 mg |
1.6 m2以上 |
160 mg |
試験概要(国際共同第I/II相試験:LIBRETTO-001試験)5)
安全性(安全性解析対象集団*)5)
安全性解析対象集団(コホート1~6)における有害事象発現割合は99.2%(740例/746例)でした。主な有害事象は、口内乾燥が300例(40.2%)、下痢が289例(38.7%)、高血圧が273例(36.6%)、ALT増加及びAST増加が各243例(32.6%)、疲労が233例(31.2%)などでした。
重篤な有害事象は262例(35.1%)に認められました。主な重篤な有害事象は、肺炎が23例(3.1%)であり、次いで呼吸困難及び低ナトリウム血症が各14例(1.9%)、ALT増加及びAST増加が各12例(1.6%)等でした。
死亡に至った有害事象は25例(3.4%)に認められ、2例以上に認められた事象は、敗血症及び心停止が各3例(0.4%)、肺炎、呼吸不全及び心肺停止が各2例(0.3%)でした。
セルペルカチニブの投与中止に至った有害事象は、45例(6.0%)に認められました。2例以上に認められた事象は、ALT増加及び敗血症が各3例(0.4%)、AST増加、心不全、薬物過敏症、疲労、心嚢液貯留、肺炎及び血小板減少症が各2例(0.3%)でした。
* セルペルカチニブを1回以上投与されたすべての患者
[引用元]
レットヴィモ申請資料概要(非小細胞肺癌 CTD2.7.3.3.2.1.2)(承認時評価資料)
レットヴィモ申請資料概要(非小細胞肺癌 CTD2.5.4.3.2.1)(承認時評価資料)
社内資料:進行癌患者を対象としたセルペルカチニブの第I/II相試験(LOXO-RET-17001試験/LIBRETTO-001試験)(承認時評価資料)
最終更新日: January 2025
お探しの情報が見つからない場合は、こちら よりお問い合わせください。