レイボー ® (ラスミジタンコハク酸塩)
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レイボー(ラスミジタン)の臨床試験において、外国人と日本人で安全性に違いはあったか?外国人と比べて日本人でなぜ有害事象の頻度が高いのか?
国内臨床試験における有害事象の発現割合は、海外試験に比べて高い結果でした。一方、報告された主な有害事象の種類や、これら事象の特性として非重篤で一過性であるというプロファイルに大きな違いはありませんでした。 発現割合の違いについては、試験間における副作用の収集方法の違いや、情報提供の違いなどが影響した可能性が考えられます。
[解説]
<外国人と日本人の安全性について>
片頭痛患者を対象とした国内第II相臨床試験MONONOFU(LAIH)試験において、ラスミジタン群のTEAE及び副作用の発現割合は、外国第III相臨床試験SPARTAN(LAHK)試験及びSAMURAI(LAHJ)試験と比較して高くなりました(表1、2)1)~3)。
ラスミジタン群のTEAE及び副作用の発現割合は、いずれの臨床試験においても用量依存的に増加しています。これらの臨床試験で5%以上に認められた主な副作用は浮動性めまい及び傾眠などで、試験間において大きな違いは認められませんでした(表3~8)2) 3)。
表1)TEAEの発現割合(安全性解析対象集団)4)~7)
表2)副作用の発現割合(安全性解析対象集団)4)~7)
表3)主な副作用一覧(いずれかの群で5%以上に発現)(安全性解析対象集団)(MONONOFU[LAIH]試験)4)
n(%)、MedDRA/J version 23.0
表4)主な副作用一覧(いずれかの群で5%以上に発現)(安全性解析対象集団)(SPARTAN[LAHK]試験)5) 7)
n(%)、MedDRA/J version 23.0
表5)主な副作用一覧(いずれかの群で5%以上に発現)(安全性解析対象集団)(SAMURAI[LAHJ]試験)6) 7)
n(%)、MedDRA/J version 23.0
表6)TE-SAE(安全性解析対象集団)8)~10)
太字 = 治験薬との因果関係を否定できないTE-SAE
表7)試験中止に至ったTEAE(安全性解析対象集団)8)~10)
太字 = 治験薬との因果関係を否定できないTEAE
表8)死亡(安全性解析対象集団)8)~10)
MONONOFU(LAIH)試験で認められたTEAEの重症度はほとんどが軽度かつ一過性で(表9、10)、有害事象プロファイルはMONONOFU(LAIH)試験と、SPARTAN(LAHK)試験及びSAMURAI(LAHJ)試験で類似していたことから、日本人で外国人と比べて特別な注意が必要となる安全性上の懸念は示されていないと考えられました2) 3)。
表9)1つ以上のTEAEを発現した被験者におけるTEAEの発現割合及び最大重症度※1(安全性解析対象集団)(MONONOFU[LAIH]試験)11)
n(%)
表10)浮動性めまい、回転性めまい及び主なTEAEの発現までの時間及び持続時間※2(安全性解析対象集団)(MONONOFU[LAIH]試験)11)