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レイボー(ラスミジタン)の臨床試験における「めまい」の発現機序、発現状況、対処法は?どのような患者さんで起こりやすいか?


FAQ Answer FAQ Answer faq-answer-a

ラスミジタンの国内外の臨床試験における浮動性めまいの発現割合は、SPARTAN(LAHK)試験及びSAMURAI(LAHJ)試験の併合解析では14.7%、MONONOFU(LAIH)試験では39.4%でした。発現機序については、ラスミジタンの中枢移行性による中枢神経系への影響が考えられますが、明確な作用機序については不明です。 浮動性めまいは多くの場合、軽度で一過性ですが、症状がつらい場合は無理をせず安静にし、気になる症状があれば医師又は薬剤師に相談するようご指導ください。

[解説]

「めまい」の発現機序、発現状況(発現頻度、発現時期、持続時間)、対処法、「めまい」が起こりやすい患者さんは、以下のとおりです。


《発現機序》

ラスミジタンにより発現すると考えられるのは主に浮動性めまいであり1、浮動性めまいの発現機序については、セロトニン1F受容体が視床、大脳皮質、三叉神経系の神経細胞やシナプスに発現していること、及びラスミジタンの中枢移行性から2)~5、中枢神経系への影響によるものと考えられますが、明確な発現機序については不明です6


《発現状況(発現頻度、発現時期、持続時間)》

発現頻度

片頭痛患者を対象とした外国第III相臨床試験SPARTANLAHK)試験及びSAMURAILAHJ)試験の併合解析における、全ラスミジタン群でのTEAEの発現割合は、浮動性めまい14.7%466例)でした(表16


また、片頭痛患者を対象とした国内第II相臨床試験MONONOFULAIH)試験における、全ラスミジタン群でのTEAEの発現割合は、浮動性めまい39.4%188例)、回転性めまい3.4%16例)、体位性めまい1.0%5例)でした(表27


1TEAEの発現割合(安全性解析対象集団)(SPARTANLAHK]試験及びSAMURAILAHJ]試験の併合解析)7


ラスミジタン50 mg

n=654

ラスミジタン100 mg

n=1265

ラスミジタン200 mg

n=1258

全ラスミジタン群

n=3177

浮動性めまい

56

8.6%

194

15.4%

216

17.2%

466

14.7%

MedDRA version 21.0


2TEAEの発現割合(安全性解析対象集団)(MONONOFULAIH]試験)8


ラスミジタン50 mg

n=87

ラスミジタン100 mg

n=208


ラスミジタン200 mg

n=182

全ラスミジタン群

n=477


浮動性めまい

18例(20.7%

79例(38.0%

91例(50.0%

188例(39.4%

回転性めまい

4例(4.6%

5例(2.4%

7例(3.8%

16例(3.4%

体位性めまい

2例(2.3%

2例(1.0%

1例(0.5%

5例(1.0%

MedDRA/J version 23.0


重症度

SPARTANLAHK)試験及びSAMURAILAHJ)試験の併合解析において、浮動性めまいを発現した被験者の最大重症度は、軽度が59.9%279/466例)、中等度33.9%158/466例)、高度6.2%29/466例)でした7


発現時期、持続時間

SPARTANLAHK)試験及びSAMURAILAHJ)試験の併合解析における、全ラスミジタン群での浮動性めまいのTEAE発現までの時間(中央値)は、0.6時間でした。持続時間(中央値)は、2.0時間でした(表37


また、MONONOFULAIH)試験における、全ラスミジタン群でのTEAE発現までの時間(中央値)は、浮動性めまいと回転性めまいのいずれも0.6時間でした。TEAEの持続時間(中央値)は、浮動性めまい2.5時間、回転性めまい4.3時間でした(表48


3TEAE発現までの時間及びTEAEの持続時間(安全性解析対象集団)(SPARTANLAHK]試験及びSAMURAILAHJ]試験の併合解析)7


ラスミジタン50 mg

ラスミジタン100 mg

ラスミジタン200 mg

全ラスミジタン群

発現までの時間の中央値(時間)

浮動性めまい

1.00

0.60

0.60

0.60

持続時間の中央値(時間)

浮動性めまい

2.00

1.50

2.00

2.00


4TEAE発現までの時間及びTEAEの持続時間(安全性解析対象集団)(MONONOFULAIH]試験)8


ラスミジタン50 mg

ラスミジタン100 mg

ラスミジタン200 mg

全ラスミジタン群

発現までの時間の中央値(時間)

浮動性めまい

0.9

0.3-1.7

0.7

0.5-0.9

0.6

0.5-1.0

0.6

0.5-1.0

回転性めまい

1.4

0.9-3.2

0.5

0.5-0.8

0.5

0.1-0.8

0.6

0.5-1.2

持続時間の中央値(時間)

浮動性めまい

1.5

1.0-2.8

3.0

1.2-4.1

2.6

1.5-4.7

2.5

1.1-4.3

回転性めまい

3.4

1.7-4.5

3.3

1.0-5.7

6.0

2.4-10.0

4.3

1.8-7.3

中央値(第1四分位数-3四分位数)


《対処法》

予期しない有害事象に対して不安を感じる患者さんも多いため、患者さんには事前にめまい感などがあらわれる可能性があることをご説明ください9。なお、めまいが発現する割合は初回投与時が最も高く、以降は減少すること、症状は一過性でした9。また、用量依存で増加する傾向があることから、用量を調整することを医師と相談してください。


患者さんには、症状がつらい場合は無理をせず安静にするようご説明のうえ、気になる症状があれば医師又は薬剤師に相談するようご指導ください9。一般的な工夫として、初回服薬の際には、めまいが起こっても安静にできるような場所(自宅など)で服薬するなどが考えられます。


有害事象の程度が強い場合など、より良好な忍容性が必要となる場合は、次回処方時に50 mgに減量するなどの投与量の調整をご検討ください9


《めまいが起こりやすい患者(事後解析)》

SPARTANLAHK)試験及びSAMURAILAHJ)試験の併合解析では、ラスミジタン初回服用後に発現しためまいの予測因子が検討されました6


その結果、めまいのリスク因子は、ラスミジタン投与量(高用量)、民族(非ヒスパニック/ラテン系)、頭痛の重症度(軽度又は中等度)、BMI(低値)でした6


めまいは用量依存的に発現割合が高くなる傾向がみられました9が、ヒスパニック/ラテン系や頭痛の重症度が重度の被験者で、ラスミジタンによるめまいのリスクが低い理由は不明です。


《有害事象の定義》

有害事象(TEAE

治験薬投与後48時間以内の有害事象。

重篤な有害事象(TE-SAE

治験薬投与後48時間以内の重篤な有害事象。

有害事象(AE

割り付け後、試験完了までの期間のすべての有害事象。



[引用元]

  1. レイボー電子添文

  2. Rubio-Beltrán, E. et al.: Pharmacol Ther, 186: 88-97, 2018CNS31629

  3. Clemow, D. B. et al.: J Headache Pain, 21(1): 71, 2020CNS31603

  4. Kovalchin, J. et al.: Cephalalgia, 36(Suppl1): 103, 2016CNS31631

  5. Labastida-Ramírez, A. et al.: Pain, 161(5): 1092-1099, 2020CNS31632

  6. Tepper, S. J. et al.: Headache, 59(7): 1052-1062, 2019CNS31649

  7. レイボー申請資料概要 CTD2.7.4.2.1.2.12.7.4.2-72.7.4.2.1.2.12.7.4.1.1.2.2 (承認時評価資料)

  8. レイボー申請資料概要 CTD2.7.4.2-202.7.4.2.1.2.4 (承認時評価資料)

  9. レイボー適正使用ガイド



[略語]

BMI = 体格指数

MedDRA = ICH(医薬品規制調和国際会議)国際医薬用語集

MedDRA/J = ICH(医薬品規制調和国際会議)国際医薬用語集日本語版

最終更新日: August 2024

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