レットヴィモ ® (セルペルカチニブ)
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<甲状腺癌>小児甲状腺癌患者へレットヴィモ(セルペルカチニブ)を投与した場合の安全性は?
セルペルカチニブのLIBRETTO-001試験(第I/II相パート)に登録された小児甲状腺癌患者[18歳未満、甲状腺髄様癌(MTC)を含む]3例において、2例以上に認められた全グレードの有害事象は腹痛及び口内乾燥2例で、グレード3以上の有害事象は横隔膜ヘルニア1例でした。また、重篤な有害事象は横隔膜ヘルニア及び骨盤腔内腫瘤各1例で、いずれもセルペルカチニブとの因果関係は否定されました。
[解説]
注意:セルペルカチニブの電子添文では「副作用」の集計結果を記載していますが、以下の解説(臨床試験での発現状況)においては、「有害事象」の集計結果を紹介しています。「有害事象」は試験期間中に生じたすべての好ましくない又は意図しない疾病・徴候を意味し、かぜや外傷等も含みます。有害事象のうち治験薬との因果関係が否定できないものが「副作用」と定義されます1)。
LIBRETTO-001試験(第I/II相パート)に登録された小児甲状腺癌患者[18歳未満、MTCを含む]は3例で、このうち2例以上に認められた全グレードの有害事象は腹痛及び口内乾燥2例でした2)。グレード3以上及び重篤な有害事象は横隔膜ヘルニアが1例で、いずれもセルペルカチニブとの因果関係は否定されました2)。休薬に至った有害事象は横隔膜ヘルニア1例で、減量又は投与中止に至った有害事象、死亡に至った有害事象は認められませんでした2)。
LIBRETTO-001試験(第I/II相パート)を含めた小児患者に対して、セルペルカチニブを用いた臨床試験及び小児患者におけるセルペルカチニブの製造販売後の使用経験において、死亡に至った有害事象は認められませんでした2)。同様に、重篤な有害事象は腹痛、悪心、下痢、骨端離開、腹部感染、敗血症、肺嚢胞及び憩室各1例で、いずれもセルペルカチニブとの因果関係は否定されました2)。
一方、非臨床試験において、骨成長に関する異常が認められたこと、及び臨床試験等においてセルペルカチニブが投与された小児患者に骨端離開が認められたことから、成長期にある若年者においては、骨成長について次の点にご注意ください1) 3)。
1. 骨端線に異常がないか十分に観察してください。骨端線に異常が認められた場合には、投与継続の可否を慎重に判断してください。
2. 関節痛及び歩行障害について十分に観察してください。大腿骨頭すべり症等の骨端離開があらわれることがあります。
なお、RET融合遺伝子陽性の根治切除不能な甲状腺癌、RET遺伝子変異陽性の根治切除不能な甲状腺髄様癌において、12歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施しておりません1) 3)。
[引用元]
レットヴィモ審査報告書(甲状腺癌)
最終更新日: December 2024
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