レットヴィモ ® (セルペルカチニブ)
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<甲状腺癌>遺伝性の甲状腺髄様癌[多発性内分泌腫瘍症2型(MEN2)]患者さんにおいて、レットヴィモ(セルペルカチニブ)の安全性に違いはあるか?
生殖細胞系列のRET遺伝子変異を有する患者集団における探索的な解析において、生殖細胞系列のRET遺伝子変異を有する患者集団及びRET遺伝子変異を有する甲状腺髄様癌(MTC)患者の全体集団において、有害事象、グレード3以上の有害事象、及び重篤な有害事象の発現例数及び発現割合に明らかな差は認められませんでした。しかしながら、本内容はあくまで探索的な検討であり、生殖細胞系列のRET遺伝子変異を有する患者数は限られていたことから、十分な結論を得るには至っておりません。
[解説]
注意:セルペルカチニブの電子添文では「副作用」の集計結果を記載していますが、以下の解説(臨床試験での発現状況)においては、「有害事象」の集計結果を紹介しています。「有害事象」は試験期間中に生じたすべての好ましくない又は意図しない疾病・徴候を意味し、かぜや外傷等も含みます。有害事象のうち治験薬との因果関係が否定できないものが「副作用」と定義されます1)。
LIBRETTO-001試験において、生殖細胞系列のRET遺伝子変異を有する患者集団における探索的な解析を行いました1)。
生殖細胞系列のRET遺伝子変異を有する患者集団(N=37)及びRET遺伝子変異を有する甲状腺髄様癌(MTC)患者の全体集団(N=299)において、有害事象、グレード*3以上の有害事象、及び重篤な有害事象の発現例数及び発現割合は表1に示すとおりで、明らかな差は認められませんでした1)。
また、生殖細胞系列のRET遺伝子変異を有する患者集団において、致死的な有害事象や投与中止に至った有害事象は認められませんでした1)。高頻度に認められた有害事象にも特筆すべき差は認められませんでした1)。
しかしながら、本内容はあくまで探索的な検討であり、生殖細胞系列のRET遺伝子変異を有する患者数は限られていたことから、十分な結論を得るには至っておりません1)。
表1)[LIBRETTO-001試験]
生殖細胞系列のRET遺伝子変異を有するMTC患者における有害事象1)
|
生殖細胞系列の RET遺伝子変異を有する (N=37) |
生殖細胞系列の RET遺伝子変異を有さない/不明 (N=262) |
全体集団 (N=299) |
全グレード* |
36(97.3) |
261(99.6) |
297(99.3) |
グレード*3以上 |
22(59.5) |
146(55.7) |
168(56.2) |
重篤な有害事象 |
9(24.3) |
80(30.5) |
89(29.8) |
投与中止に至った有害事象 |
0(0.0) |
11(4.2) |
11(3.7) |
致死的な有害事象 |
0(0.0) |
6(2.3) |
6(2.0) |
例数(%)
*グレードはNCI-CTCAE ver. 4.03に準じる。
(データカットオフ日:2019年12月16日)
[引用元]
最終更新日: January 2025
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