レットヴィモ ® (セルペルカチニブ)
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<非小細胞肺癌>前治療でのPD-1/PD-L1阻害剤の使用有無により、レットヴィモ(セルペルカチニブ)の毒性に違いはあるか?
セルペルカチニブの国際共同第I/II相試験(LIBRETTO-001試験)の第I/II相パートの化学療法既治療のNSCLC患者におけるPD-1/PD-L1阻害剤による前治療有無別の肝機能障害関連事象及び過敏症関連事象の発現例数及び発現割合が報告されています。
[解説]
注意:セルペルカチニブの電子添文では「副作用」の集計結果を記載していますが、以下の解説(臨床試験での発現状況)においては、「有害事象」の集計結果を紹介しています。「有害事象」は試験期間中に生じたすべての好ましくない又は意図しない疾病・徴候を意味し、かぜや外傷等も含みます。有害事象のうち治験薬との因果関係が否定できないものが「副作用」と定義されます1)。
セルペルカチニブの国際共同第I/II相試験(LIBRETTO-001試験)の第I/II相パート※1の化学療法既治療のNSCLC患者におけるPD-1/PD-L1阻害剤による前治療有無別の肝機能障害関連事象及び過敏症関連事象の発現例数及び発現割合は、表1、2に示すとおりでした1)。
なお、PD-1/PD-L1阻害剤による前治療歴のない患者に比べ、前治療歴のある患者で発現率が3%以上高かった死亡に至った有害事象、及び投与中止に至った有害事象は認められませんでした2)。
表1)[LIBRETTO-001試験:第I/II相パート※1]
化学療法既治療のNSCLC患者におけるPD-1/PD-L1阻害剤による前治療有無別の肝機能障害関連事象aの発現例数及び発現割合1)
2)
|
PD-1/PD-L1阻害剤 (N=137) |
PD-1/PD-L1阻害剤 (N=97) |
全グレード |
78(56.9) |
52(53.6) |
グレード3以上 |
33(24.1) |
13(13.4) |
重篤例 |
7(5.1) |
1(1.0) |
グレードはNCI-CTCAE ver.4.03に準じる。
表2)[LIBRETTO-001試験:第I/II相パート※1]
化学療法既治療のNSCLC患者におけるPD-1/PD-L1阻害剤による前治療有無別の過敏症関連事象bの発現例数及び発現割合1)
2)
|
PD-1/PD-L1阻害剤 (N=137) |
PD-1/PD-L1阻害剤 (N=97) |
全グレード |
25(18.2) |
3(3.1) |
グレード3以上 |
7(5.1) |
2(2.1) |
重篤例 |
10(7.3) |
2(2.1) |
例数(%)
グレードはNCI-CTCAE ver.4.03に準じる。
※1 第I/II相パート(セルペルカチニブ1回160 mgを1日2回経口投与した化学療法歴のあるNSCLC患者)
また、セルペルカチニブの国際共同第I/II相試験(LIBRETTO-001試験)の第I/II相パート※2の化学療法既治療のNSCLC患者のうち、PD-1/PD-L1阻害剤による前治療歴のある患者における、PD-1/PD-L1阻害剤の最終投与日とセルペルカチニブ開始日の間隔別の肝機能障害関連事象及び過敏症関連事象の発現例数及び発現割合は表3、4に示すとおりでした1)。
表3)[LIBRETTO-001試験:第I/II相パート※2]
化学療法既治療のNSCLC患者のうち、PD-1/PD-L1阻害剤による前治療歴のある患者における、PD-1/PD-L1阻害剤の最終投与日とセルペルカチニブ開始日の間隔別の肝機能障害関連事象aの発現例数及び発現割合1)
2)
|
3ヵ月未満 (N=66) |
3ヵ月以上 6ヵ月未満 (N=28) |
6ヵ月以上 (N=43) |
全グレード |
38(57.6) |
17(60.7) |
23(53.5) |
グレード3以上 |
18(27.3) |
10(35.7) |
5(11.6) |
重篤例 |
6(9.1) |
1(3.6) |
0(0.0) |
例数(%)
グレードはNCI-CTCAE ver.4.03に準じる。
表4)[LIBRETTO-001試験:第I/II相パート※2]
化学療法既治療のNSCLC患者のうち、PD-1/PD-L1阻害剤による前治療歴のある患者における、PD-1/PD-L1阻害剤の最終投与日とセルペルカチニブ開始日の間隔別の過敏症関連事象bの発現例数及び発現割合1)
2)
|
3ヵ月未満 (N=66) |
3ヵ月以上 6ヵ月未満 (N=28) |
6ヵ月以上 (N=43) |
全グレード |
18(27.3) |
6(21.4) |
1(2.3) |
グレード3以上 |
5(7.6) |
2(7.1) |
0(0.0) |
重篤例 |
7(10.6) |
2(7.1) |
1(2.3) |
例数(%)
グレードはNCI-CTCAE ver.4.03に準じる。
※2 第I/II相パート(セルペルカチニブ1回160 mgを1日2回経口投与したPD-1/PD-L1阻害剤による前治療歴のあるNSCLC患者)
a:SMQ「肝臓関連臨床検査、徴候および症状」(広域)、SMQ「肝臓に起因する胆汁うっ滞および黄疸」(広域)、SMQ「非感染性肝炎」(広域)、SMQ「肝不全、肝線維症、肝硬変およびその他の肝細胞障害」(広域)、SMQ「肝臓に関連する凝固および出血障害」(広域)を含む。ICH国際医薬用語集(Medical Dictionary for Regulatory Activities:MedDRA)標準検索式(standard MedDRA queries:SMQ)。
b:PT(基本語)「過敏症」「薬物過敏症」を含む。
[引用元]
レットヴィモ審査報告書(非小細胞肺癌)
最終更新日: January 2025
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