レットヴィモ ® (セルペルカチニブ)
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<効能共通>小児へのレットヴィモ(セルペルカチニブ)の投与に際し、体表面積に応じた用量調節が必要か?その根拠は?
通常、12歳以上の小児へのセルペルカチニブの投与に際しては、体表面積に合わせた用量調節が必要です。
[解説]
セルペルカチニブの承認された用法及び用量(小児)は、「通常、12歳以上の小児には体表面積に合わせて次の投与量(セルペルカチニブとして1回約92 mg/m2)を1日2回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。」であり、体表面積に合わせた用量調節が必要です(表1)1)。
表1)小児の用量
体表面積 |
1回投与量 |
1.2 m2未満 |
80 mg |
1.2 m2以上1.6 m2未満 |
120 mg |
1.6 m2以上 |
160 mg |
以下より、セルペルカチニブの小児患者に対する用法及び用量の設定について適切であると判断されております2)。
セルペルカチニブの国際共同第I/II相試験(LIBRETTO-001試験)のデータセット※1を用いた母集団薬物動態解析によるシミュレーションの結果、固定用量としてセルペルカチニブ1回160 mgを1日2回(BID)経口投与と設定した場合、体格の小さい小児患者に対してセルペルカチニブの曝露量が過剰になる可能性があること
血漿中セルペルカチニブ濃度とΔΔQTcF(QTcF※2のベースラインからの変化量のプラセボとの差)との関連について、線形混合効果モデルを用いた検討の結果、セルペルカチニブの曝露量の増加に伴い、ΔΔQTcFが延長することが示唆されたこと
LOXO-RET-18036試験※3等の小児患者に対するセルペルカチニブの用法及び用量が92 mg/m2 BIDと設定されている臨床試験の予備的な検討結果として、一定の奏効例が認められ、かつ、安全性上特段の問題が認められていないこと
セルペルカチニブを92 mg/m2に基づいて計算される用量の110%を超えないように設定した体表面積の区分ごとの用量設定(上記表1参照)に従い投与した場合の曝露量を、LIBRETTO-001試験のデータセットを用いた母集団薬物動態解析によるシミュレーションに基づいて推定した結果、各体表面積区分における本薬の曝露量は同程度であったこと
※1 LIBRETTO-001試験における解析対象集団722例(体表面積のみ702例)の①年齢(歳)、②体重(kg)及び③体表面積(m2)(いずれも中央値[最小値、最大値])は、それぞれ①58.5(15、92)、②67.7(26.8、179)及び③1.8(1.1、2.8)であった。
※2 Fridericia法により補正したQT間隔。
※3
承認外効能又は効果を含む。
LOXO-RET-18036試験(国際共同第I/II相試験):RET遺伝子異常を有する進行・再発の固形癌又は中枢神経系原発腫瘍の小児患者(生後6ヵ月以上21歳以下)を対象に、セルペルカチニブの有効性及び安全性等を検討することを目的としとした非盲検非対照試験2)。
4.効能又は効果 RET遺伝子変異陽性の根治切除不能な甲状腺髄様癌 |
[引用元]
レットヴィモ審査報告書(甲状腺癌)
最終更新日: January 2025
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