オルミエント ® (バリシチニブ)
以下は適正使用情報として、本邦における承認事項(用法・用量、適応、剤形など)以外の情報が含まれる場合がございます。薬剤の使用に際しては、製品情報ページにある最新の電子化された添付文書をご確認ください。
<円形脱毛症>どのような場合にオルミエント(バリシチニブ)の減量が必要か?
中等度の腎機能障害(30≦eGFR<60)を有する患者、プロベネシドを併用している患者では1日1回2mgに減量してください。また、バリシチニブ4mg 1日1回投与で治療効果が認められた際には、バリシチニブ2mg 1日1回投与への減量を検討してください。
[解説]
<円形脱毛症>
電子添文の用法及び用量では、「通常、成人にはバリシチニブとして4mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態に応じて2mgに減量すること。」と規定があり、中等度の腎機能障害(30≦eGFR<60)を有する患者、プロベネシドを併用している患者では1日1回2mgに減量してください1)。
また、バリシチニブ4mg 1日1回投与で治療効果が認められた際には、バリシチニブ2mg 1日1回投与への減量を検討してください1)。
《参考》
重症(SALTスコア50~94)又は極めて重症(SALTスコア95~100)の円形脱毛症患者を対象とした第III相試験(JAHO及びJAIR試験)※1では、ベースライン時から本剤4mg又は2mgを投与された患者のうち、投与52週にSALTスコア20以下であった患者に対し、バリシチニブ4mgを2mgに減量する無作為化用量漸減、及びバリシチニブ4mg又は2mgをプラセボに割り付ける無作為化治療中止のサブスタディをそれぞれ設定しました。サブスタディ移行後12週(投与開始64週)及び24週(投与開始76週)の成績※2は表1のとおりです2)。
表1. 用量漸減及び治療中止サブスタディにおけるSALTスコア20以下達成率(NRI)
%(例数)
a) ビデオ会議による遠隔来院によりSALTスコア20以下が確認されサブスタディに組み入れられた被験者3例は、解析上非達成として取り扱われた。
※1 頭部の脱毛巣が頭部全体の50%以上(SALTスコア50以上)かつ過去6ヵ月以内に毛髪に自然再生が認められない患者が対象とされた。ただし、現在の罹病期間8年以上かつ過去8年間に頭部の脱毛巣の毛髪再生が認められていない患者は除外された。
※2 現時点(2022年5月)においては、減量後又は中止後に治療効果の消失(SALTスコアで20ポイントを超える悪化)が認められた被験者の本剤4mgの再投与後の治療効果のデータは得られていない。
[引用元]
オルミエント 審査報告書(円形脱毛症)
[略語]
eGFR = 推算糸球体ろ過量
NRI = ノンレスポンダー補完法
SALT = Severity of Alopecia Tool (National Alopecia Areata Foundationのワーキンググループが開発した頭髪の脱毛範囲を評価するツール。SALTスコア100は全頭の脱毛、SALTスコア0は脱毛なしを示す。)
最終更新日: June 2024
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