マンジャロ ® (チルゼパチド)
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マンジャロ(チルゼパチド)投与による糖尿病網膜症の発現状況は?
糖尿病網膜症は、国内第3相試験[GPGO試験(SURPASS J-mono)]ではチルゼパチド15 mg群の3例(1.9%)に認められ、国内第3相試験[GPGP試験(SURPASS J-combo]ではチルゼパチド10 mg群の3例(2.0% )、チルゼパチド15mg群の1例(0.7% )に認められました 。
チルゼパチドの第3相試験では、無作為化前のスクリーニング期に、散瞳眼底検査により適格性を確認し、増殖性糖尿病網膜症、糖尿病黄斑症、又は急性治療を要する非増殖性糖尿病網膜症の既往歴を有する患者を除外しました1)。
≪GPGO試験(SURPASS J-mono)における糖尿病網膜症の発現状況≫
日本人2型糖尿病患者を対象にチルゼパチド投与とデュラグルチド投与を比較検討した国内第3相試験であるGPGO試験(SURPASS J-mono)において、4例[チルゼパチド15 mg群3/160例(1.9%)、デュラグルチド0.75 mg群1/159例(0.6%)]で糖尿病網膜症が発現しましたが、糖尿病網膜症はいずれも軽度かつ非重篤でした1)。
≪GPGP試験(SURPASS J-combo)における糖尿病網膜症の発現状況≫
日本人2型糖尿病患者を対象にチルゼパチドと経口血糖降下薬の併用療法について検討した国内第3相試験であるGPGP試験(SURPASS J-combo)において、4例[チルゼパチド10 mg群3/147例(2.0%)、チルゼパチド15 mg群1例/148例(0.7%)]で糖尿病網膜症4件及び黄斑症1件が発現しましたが、糖尿病網膜症はいずれも非重篤でした(表1)1,2)。
表1)糖尿病網膜症の合併症の可能性がある事象[GPGP試験(SURPASS J-combo)]1)
|
経口血糖降下薬 |
例数 |
重症度 |
糖尿病網膜症 |
|||
チルゼパチド |
α-グルコシダーゼ阻害剤 |
1 |
中等度 |
チアゾリジン系薬剤 |
1 |
軽度 |
|
SGLT2阻害剤 |
1 |
軽度 |
|
チルゼパチド |
α-グルコシダーゼ阻害剤 |
1* |
中等度 |
黄斑症 |
|||
チルゼパチド |
α-グルコシダーゼ阻害剤 |
1* |
軽度 |
*同一症例
SGLT2=ナトリウム・グルコース共役輸送体2
[引用元]
マンジャロ申請資料概要CTD2.7.4.4.2.14(承認時評価資料)
マンジャロ申請資料概要CTD2.7.6.20.4(承認時評価資料)
マンジャロ申請資料概要CTD2.7.6.19.1(承認時評価資料)
Inagaki N, Takeuchi M, Oura T, et al. Efficacy and safety of tirzepatide monotherapy compared with dulaglutide in Japanese patients with type 2 diabetes (SURPASS J-mono): a double-blind, multicentre, randomised, phase 3 trial. Lancet Diabetes Endocrinol. 2022;10(9):623-633.(HMN30759)
マンジャロ申請資料概要CTD2.7.6.20.1(承認時評価資料)
Kadowaki T, Chin R, Ozeki A, et al. Safety and efficacy of tirzepatide as an add-on to single oral antihyperglycaemic medication in patients with type 2 diabetes in Japan (SURPASS J-combo): a multicentre, randomised, open-label, parallel-group, phase 3 trial. Lancet Diabetes Endocrinol. 2022;10(9):634-644.(HMN30760)
[略語]
SGLT2=ナトリウム・グルコース共役輸送体2
SU=スルホニルウレア
GPGO試験(SURPASS J-mono) 試験概要3,4)
試験デザイン |
第III相、多施設共同、無作為化、実薬対照、二重盲検、並行群間試験 |
対象 |
食事・運動療法で血糖コントロールが不十分な日本人2型糖尿病患者 636例 |
方法 |
チルゼパチドは週1回、52週間皮下投与した。チルゼパチド5 mg群、10 mg群及び15 mg群のいずれでも初回投与量を2.5 mgとし、維持用量に達するまで4週間ごとに2.5 mgずつ増量し、維持用量を5 mg、10 mg又は15 mgとした。用量漸増期間は最大24週間であり、最も用量漸増期間が長いチルゼパチド15 mg群では、20週間かけてチルゼパチド15 mgまで増量した後に、維持用量を4週間投与して定常状態に到達させた。 デュラグルチドは、0.75 mgを週1回、52週間皮下投与した。 |
GPGP試験(SURPASS J-combo) 試験概要5,6)
試験デザイン |
第III相、多施設共同、無作為化、非盲検、長期投与、併用療法試験 |
対象 |
経口血糖降下薬の単独療法で血糖コントロールが不十分な日本人2型糖尿病患者 443例 |
方法 |
チルゼパチドは週1回、52週間皮下投与した。チルゼパチド5 mg群、10 mg群及び15 mg群のいずれでも初回投与量を2.5 mgとし、維持用量に達するまで4週間ごとに2.5 mgずつ増量し、維持用量を5 mg、10 mg又は15 mgとした。 チルゼパチドの投与期間中に併用した経口血糖降下薬はスルホニルウレア剤(SU薬)、ビグアナイド系薬剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤、速効型インスリン分泌促進剤(グリニド薬)又はSGLT2阻害剤であり、低血糖の発現により用量調整が必要になった場合を除き、一定の投与量を維持した。 |
最終更新日: September 2022
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