マンジャロ ® (チルゼパチド)
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マンジャロ(チルゼパチド)投与による低血糖の発現状況は?
54 mg/dL未満の低血糖は、国内第3相試験[GPGO試験(SURPASS J-mono)]ではチルゼパチド15 mg群の2例(1.3%)に認められ、国内第3相試験[GPGP試験(SURPASS J-combo)]ではチルゼパチド 5mg群の1例(0.7%)、チルゼパチド10 mg群の1例(0.7%)、チルゼパチド15 mg群の3例(2.0%)に認められました。
≪GPGO試験(SURPASS J-mono)における低血糖の発現状況≫
日本人2型糖尿病患者を対象にチルゼパチド投与とデュラグルチド投与を比較検討した国内第3相試験であるGPGO試験(SURPASS J-mono)での低血糖の発現割合は以下のとおり(表1)でした。
表1)GPGO試験(SURPASS J-mono)で認められた低血糖(安全性解析対象集団)1)
|
チルゼパチド (N=159) |
チルゼパチド (N=158) |
チルゼパチド
(N=160) |
デュラグルチド (N=159) |
低血糖 |
||||
血糖値≤70 mg/dL |
0 |
3(1.9) |
8(5.0) |
1(0.6) |
血糖値<54 mg/dL |
0 |
0 |
2(1.3) |
0 |
重症低血糖 |
0 |
0 |
0 |
0 |
MedDRA/J ver23.1 発現例数(発現割合%) |
≪GPGP試験(SURPASS J-combo)における低血糖の発現状況≫
日本人2型糖尿病患者を対象にチルゼパチドと経口血糖降下薬の併用療法について検討した国内第3相試験であるGPGP試験(SURPASS J-combo)での低血糖の発現割合は以下のとおり(表2)でした。
表2)GPGP試験(SURPASS J-combo)で認められた低血糖(安全性解析対象集団)1)
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チルゼパチド 5 mg (N=148) |
チルゼパチド 10 mg (N=147) |
チルゼパチド 15 mg (N=148) |
低血糖 |
|||
血糖値≤70 mg/dL |
15(10.1) |
10(6.8) |
17(11.5) |
血糖値<54 mg/dL |
1(0.7) |
1(0.7) |
3(2.0) |
重症低血糖 |
0 |
0 |
0 |
MedDRA/J ver23.1 発現例数(発現割合%) |
表3)GPGP試験(SURPASS J-combo)で認められた経口血糖降下薬の種類別の低血糖(安全性解析対象集団)2)
|
SU薬(N=129) |
ビグアナイド系薬剤 (N=62) |
α-グルコシダーゼ阻害剤 (N=64) |
チアゾリジン系薬剤 (N=63) |
速効型インスリン分泌促進剤(N=62) |
SGLT2 (N=63) |
低血糖 |
||||||
血糖値≤70 mg/dL |
27 (20.9) |
2 (3.2) |
0 |
1 (1.6) |
11 (17.7) |
1 (1.6) |
血糖値<54 mg/dL |
4(3.0) |
0 |
0 |
0 |
1(1.6) |
0 |
重症低血糖 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
MedDRA/J ver23.1 発現例数(発現割合%) SU=スルホニルウレア、SGLT2=ナトリウム・グルコース共役輸送体2 |
なお、チルゼパチドの国際共同及び海外第3相試験では合計5119例がチルゼパチドを投与され、10例(0.20%)で12件の重症低血糖が報告されました。この10例のうち、5例(0.10%)がインスリン グラルギン又はスルホニルウレア薬の併用療法下であり、いずれも各1件の重症低血糖を発現しました1)。また、チルゼパチド群の10例で発現した重症低血糖12件のうち、7件は維持用量を投与される前の用量漸増期間中に発現が認められました1)。
[引用元]
マンジャロ申請資料概要CTD2.7.4.4.2.7(承認時評価資料)
Kadowaki T, Chin R, Ozeki A, et al. Safety and efficacy of tirzepatide as an add-on to single oral antihyperglycaemic medication in patients with type 2 diabetes in Japan (SURPASS J-combo): a multicentre, randomised, open-label, parallel-group, phase 3 trial. Lancet Diabetes Endocrinol. 2022; 10(9):634-64.(HMN30760)
マンジャロ申請資料概要CTD2.7.6.19.1(承認時評価資料)
Inagaki N, Takeuchi M, Oura T, et al. Efficacy and safety of tirzepatide monotherapy compared with dulaglutide in Japanese patients with type 2 diabetes (SURPASS J-mono): a double-blind, multicentre, randomised, phase 3 trial. Lancet Diabetes Endocrinol. 2022; 10(9):623-633.(HMN30759)
マンジャロ申請資料概要CTD2.7.6.20.1(承認時評価資料)
[略語]
MedDRA=ICH国際医薬用語集
SU=スルホニルウレア
SGLT2=ナトリウム・グルコース共役輸送体2
GPGO試験(SURPASS J-mono) 試験概要3,4)
試験デザイン |
第III相、多施設共同、無作為化、実薬対照、二重盲検、並行群間試験 |
対象 |
食事・運動療法で血糖コントロールが不十分な日本人2型糖尿病患者 636例 |
方法 |
チルゼパチドは週1回、52週間皮下投与した。チルゼパチド5 mg群、10 mg群及び15 mg群のいずれでも初回投与量を2.5 mgとし、維持用量に達するまで4週間ごとに2.5 mgずつ増量し、維持用量を5 mg、10 mg又は15 mgとした。用量漸増期間は最大24週間であり、最も用量漸増期間が長いチルゼパチド15 mg群では、20週間かけてチルゼパチド15 mgまで増量した後に、維持用量を4週間投与して定常状態に到達させた。 デュラグルチドは、0.75 mgを週1回、52週間皮下投与した。 |
GPGP試験(SURPASS J-combo) 試験概要2,5)
試験デザイン |
第III相、多施設共同、無作為化、非盲検、長期投与、併用療法試験 |
対象 |
経口血糖降下薬の単独療法で血糖コントロールが不十分な日本人2型糖尿病患者 443例 |
方法 |
チルゼパチドは週1回、52週間皮下投与した。チルゼパチド5 mg群、10 mg群及び15 mg群のいずれでも初回投与量を2.5 mgとし、維持用量に達するまで4週間ごとに2.5 mgずつ増量し、維持用量を5 mg、10 mg又は15 mgとした。 チルゼパチドの投与期間中に併用した経口血糖降下薬はスルホニルウレア剤(SU薬)、ビグアナイド系薬剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤、速効型インスリン分泌促進剤(グリニド薬)又はSGLT2阻害剤であり、低血糖の発現により用量調整が必要になった場合を除き、一定の投与量を維持した。 |
最終更新日: September 2022
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