イブグリース ® (レブリキズマブ (遺伝子組換え))
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イブグリース(レブリキズマブ)の日本人での有効性及び安全性は?
導入投与期間(0-16週時)の主要評価項目である、16週時にEASI-75を達成した被験者の割合は、レブリキズマブQ2W+TCS群では51.2%(63/123例)、レブリキズマブQ4W+TCS群では47.2%(38/81例)でした。有害事象の発現割合は、有害事象の発現割合は、レブリキズマブQ2W+TCS群75.6%(93/123例)、Q4W+TCS群60.5%(49/81例)、プラセボ+TCS群63.4%(52/82例)でした。
[解説]
日本人を対象とした国内第III相併用療法試験[KGAL試験(ADhere-J試験)]の有効性及び安全性は以下のとおりです。
≪有効性≫
国内第III相併用療法試験[KGAL試験(ADhere-J試験)]の導入投与期間(0-16
週時)の主要評価項目である、16週時にEASI-75を達成した被験者の割合は、レブリキズマブQ2W+TCS群※1では51.2%(63/123例)、レブリキズマブQ4W+TCS群※2では47.2%(38/81例)であり、いずれもプラセボ+TCS群における13.4%(11/82例)に比べて有意に高く(p<0.001、CMH検定)、プラセボ+TCS群に対する優越性が確認されました1)。
また導入投与期間(0-16週時)の主要評価項目16週時にIGAスコアが0又は1、かつ、ベースラインから2ポイント以上の改善(減少)を達成した被験者の割合は、レブリキズマブQ2W+TCS群※1では33.4%(41/123例)、レブリキズマブQ4W+TCS群※2では29.1%(24/81例)であり、いずれもプラセボ+TCS群における6.1%(5/82例)に比べて有意に高く(p<0.001、CMH検定)、プラセボ+TCS群に対する優越性が確認されました2)。
16週時のレブリキズマブ群(Q2W群及びQ4W群※1,2)のレスポンダーで16週時にEASI-75を達成し、68週までの各来院時にEASI-75を維持していた被験者の割合は、Q2W Res/Q4W+TCS群では83.4%(28/33例)、Q4WRes/Q4W+TCS群では82.6%(31/38例)、Q2W Res/Q2W+TCS群では88.6%(26/29例)でした3)。
導入投与期間(0-16週時)のレブリキズマブ群(Q2W群及びQ4W群※1,2)のレスポンダーで16週時にIGAスコアが0又は1、かつ、ベースラインから2ポイント以上の改善を達成し、68週までの各来院時にIGAスコアが0又は1、かつ、ベースラインから2ポイント以上の改善を維持していた被験者の割合は、Q2W Res/Q4W+TCS群では66.3%(11/16例)、Q4W Res/Q4W+TCS群では66.3%(15/23例)、Q2W Res/Q2W+TCS群では81.3%(20/24例)でした4)。
≪安全性≫
導入投与期間(0-16週時)の有害事象の発現割合は、レブリキズマブ250 mg※1Q2W+TCS群75.6%(93/123例)、Q4W+TCS群※260.5%(49/81例)、プラセボ+TCS群63.4%(52/82例)でした5)。
重篤な有害事象の発現割合は、Q2W+TCS群0.8%(1/123例)、プラセボ+TCS群2.4%(2/82例)で、Q4W+TCS群では重篤な有害事象の報告はありませんでした。治験薬の投与中止に至った有害事象は、Q2W+TCS群の1.6%(2/123例)で認められました。導入投与期間(0-16週時)で死亡例の報告はありませんでした5)。
発現割合が最も高かった有害事象のSOC は「感染症および寄生虫症」であり、Q2W群30.1%(37/123例)、Q4W群25.9%(21/81例)、及びプラセボ群34.1%(28/82例)でした5)。
SOC「眼障害」では、プラセボ+TCS群と比較して、レブリキズマブ群では主にアレルギー性結膜炎(PT)の有害事象の発現割合が高くなりました[Q2W+TCS群17.1%(21/123例)、Q4W+TCS群12.3%(10/81例)、プラセボ+TCS群4.9%(4/82例)]5)。
重篤な有害事象としてプラセボ+TCS群でCOVID-19が1例、カンピロバクター胃腸炎が1例、Q2W+TCS群では脳梗塞が1例、報告されました。COVID-19及び脳梗塞の重症度は高度、カンピロバクター胃腸炎の重症度は中等度でした。これらの重篤な有害事象は、いずれも治験担当医師により治験薬との因果関係はないと判断されました6)。
導入投与期間(0-16週時)のレブリキズマブ群(Q2W群及びQ4W群※1,2)のレスポンダーにおける二重盲検維持期(16-68週時)での有害事象の発現割合は、Q2W Res/Q4W+TCS群75.8%(25/33例)、Q4W Res/Q4W+TCS群81.6%(31/38例)、Q2W Res/Q2W+TCS群90.6%(29/32例)でした。
Q4W Res/Q4W+TCS群の1例に発現した重症度が高度の有害事象1例を除き、他の有害事象の重症度は軽度又は中等度でした。
二重盲検維持期に死亡の報告はありませんでした。
Q4W Res/Q4W+TCS群の1例に1件(アナフィラキシー反応)及び、Q2W Res/Q2W+TCS群の1例1件(靭帯損傷)に重篤な有害事象が報告されましたが、治験中止に至った有害事象の報告はありませんでした7,8)。
発現割合が高かった有害事象[投与群全体で10/103例(9.7%)以上]は、発熱23.3%(24例)、COVID-19 17.5%(18例)、頭痛10.7%(11例)、ざ瘡9.7%(10例)、及びアレルギー性結膜炎9.7%(10例)でした7,9)。
※1:初回及び2週時はレブリキズマブ500 mgの負荷投与を実施
※2:初回のみレブリキズマブ500 mgの負荷投与を実施。レブリキズマブの承認用法及び用量は「成人及び12歳以上かつ体重40kg以上の小児には、レブリキズマブ(遺伝子組換え)として初回及び2週後に1回500mg、4週以降、1回250mgを2週間隔で皮下投与する。なお、患者の状態に応じて、4週以降、1回250mgを4週間隔で皮下投与することができる。」
[引用元]
イブグリース申請資料概要CTD2.7.6.12.2.4.2.1(承認時評価資料)
イブグリース申請資料概要CTD2.7.6.12.2.4.2.2(承認時評価資料)
イブグリース申請資料概要CTD2.7.6.12.6.4.1.1(承認時評価資料)
イブグリース申請資料概要CTD2.7.6.12.6.4.2.1(承認時評価資料)
イブグリース申請資料概要CTD2.7.6.12.2.5.1.1(承認時評価資料)
イブグリース申請資料概要CTD2.7.6.12.2.5.1.3(承認時評価資料)
イブグリース申請資料概要CTD2.7.6.12.6.5.1.1(承認時評価資料)
イブグリース申請資料概要CTD2.7.6.12.6.5.1.3(承認時評価資料)
イブグリース申請資料概要CTD2.7.6.12.9(承認時評価資料)
[略語]
EASI=Eczema Area and Severity Index
EASI-75=EASIスコアでベースラインから75%以上の改善
IGA=治験担当医師による総合評価
MedDRA=ICH国際医薬用語集
PT=MedDRAの基本語
Q2W=2週間隔
Q4W=4週間隔
Res=レスポンダー
SOC=MedDRAの器官別大分類
TCS=ステロイド外用薬
最終更新日: November 2023
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