ケサンラ ® (ドナネマブ(遺伝子組換え))
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ケサンラ(ドナネマブ)の中枢への移行率はどの程度か?
国際共同第Ⅰ相試験(AACC試験)において、ドナネマブ1、3及び10mg/kg注)を反復投与したときの、脳脊髄液中ドナネマブ濃度の血清中濃度に対する割合は0.171%でした。 また、国際共同第Ⅰ相試験(AACD試験 )において、ドナネマブ10、20及び40mg/kg注)を単回投与した全患者における脳脊髄液中ドナネマブ濃度の血清中濃度に対する割合(平均値)は0.208%でした。 これらの結果より、ドナネマブが中枢神経系に移行することが示され、その移行率は、他のモノクローナル抗体と同程度でした 。
[解説]
アルツハイマー病による軽度認知障害(MCI)又は軽度から中等度の認知症患者及び健康若年男性被験者を対象とした国際共同第Ⅰ相試験(AACC試験)において、ドナネマブ1、3及び10mg/kg注)を反復投与したときの、脳脊髄液中ドナネマブ濃度の血清中濃度に対する割合は0.171%でした1)。
アルツハイマー病によるMCI又は軽度から中等度の認知症患者を対象とした国際共同第Ⅰ相試験(AACD試験)において、ドナネマブ10、20及び40mg/kg注)を単回投与した全患者における脳脊髄液中ドナネマブ濃度の血清中濃度に対する割合(平均値)は0.208%でした2)。
一般的に、循環血液中の抗体は0.1~0.2%が血液-脳関門を通過し、脳や脳脊髄液に移行すると報告されており3)、ドナネマブも同程度が移行すると考えられました。
注) ドナネマブの承認された用法及び用量は、「通常、成人にはドナネマブ(遺伝子組換え)として1回700mgを4週間隔で3回、その後は1回1400mgを4週間隔で、少なくとも30分かけて点滴静注する。」である。
[引用元]
ケサンラ申請資料概要(CTD:2.7.2.2.1.1)(承認時評価資料)
ケサンラ申請資料概要(CTD:2.7.2.2.1.2)(承認時評価資料)
Yu YJ, et al.: Neurotherapeutics. 2013; 10: 459-472(CNS31730)
[略語]
MCI=軽度認知障害
最終更新日: June 2024
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