ケサンラ ® (ドナネマブ(遺伝子組換え))
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ケサンラ(ドナネマブ)の電子添文に記載の「本剤投与開始前のMRI検査で重度の白質病変が認められた患者」とは?重度の白質病変の定義は?
白質病変は、大脳白質に生じた主に虚血による 変化で、ドナネマブの臨床試験では、ARWMC スケールを用いて重症度を評価し、スクリーニング時のMRI で「3(重度)」に該当する患者は除外されました。そのため、「本剤投与開始前のMRI 検査で重度の白質病変が認められた患者」では、ドナネマブの投与を開始した経験はありません。
[解説]
大脳白質病変(白質病変)は、大脳白質に生じた主に虚血による変化で1)、海外第Ⅱ相試験TRAILBLAZER-ALZ(AACG)試験及び国際共同第Ⅲ相試験TRAILBLAZER-ALZ 2(AACI)試験では、スクリーニング時に中央測定機関で読影されたMRI検査で、重度の白質病変(表ARWMC*スケール評価「3」3))を示す患者は除外されました2)。
そのため、重度の白質病変を示す患者におけるドナネマブの安全性は確立されておらず、電子添文上、「本剤投与開始前のMRI検査で重度の白質病変が認められた患者」に対する重要な基本的注意が規定されています2)。
ドナネマブの臨床試験では白質病変の重症度をARWMC*スケール(表)3)を用いて評価しました4)。その分類法では、MRI所見に基づき、「0(病変なし)」から、「3(重度)」までの4段階(0~3)で判定します3)。
* ARWMC=age-related white matter changes
0 |
No lesions(including symmetrical, well-defined caps or bands) |
1 |
Focal lesions |
2 |
Beginning confluence of lesions |
3 |
Diffuse involvement of the entire region, with or without involvement of U fibers |
[引用元]
鷲田和夫. 日本臨牀. 2022; 80: 483-488(CNS31739)
ケサンラ電子添文
Wahlund LO, et al.: Stroke. 2001; 32: 1318-1322(CNS31740)
ケサンラ適正使用ガイド
[略語]
MRI=核磁気共鳴画像
最終更新日: August 2024
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