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以下は適正使用情報として、本邦の承認事項以外の情報が含まれる場合がございます。薬剤使用に際して、ケサンラ 製品ページ にある最新の電子添付文書をご確認ください

FAQ Question FAQ Question faq-answer-q

ケサンラ(ドナネマブ)の第Ⅲ相臨床試験であるAACI試験の結果は?


FAQ Answer FAQ Answer faq-answer-a

AACI 試験の主要評価項目である76 週時のiADRS のベースラインからの変化量 は、全体集団では、ドナネマブ群-10.19、プラセボ群-13.11、軽度/中等度タウ蓄積集団 では、それぞれ-6.02、-9.27 でした。ドナネマブ群ではプラセボ群と比較して有意な臨床的進行の抑制が認められました。 なお、副作用の発現割合は、ドナネマブ群48.1%(410/853 例)、プラセボ群19.8%(173/874 例)でした。

[解説]

国際共同第Ⅲ相試験TRAILBLAZER-ALZ 2(AACI)試験における有効性及び安全性の結果は、以下の通りです。なお、AACI試験のドナネマブ群では、最初の3回はドナネマブ700mgを、4回目以降はドナネマブ1400mgを4週間ごとに最長72週間静脈内投与しました(初回承認時の用法及び用量)注)。


《主要評価項目:iADRS、副次評価項目:CDR-SB、ADCS-iADL、ADAS-Cog13、MMSE》

タウ蓄積が軽度から中等度及び高度の全体集団(全体集団)又はタウ蓄積が軽度から中等度の集団(軽度/中等度タウ蓄積集団)における、主要評価項目(iADRS※1)及び副次評価項目(CDR-SB※2、ADCS-iADL※3、ADAS-Cog13※4、MMSE※5)の結果は、表1の通りです1,2)。

主要評価項目である、認知機能及び日常生活機能を評価する76週時のiADRSのベースラインからの変化量は、全体集団では、ドナネマブ群注)-10.19、プラセボ群-13.11、軽度/中等度タウ蓄積集団では、ドナネマブ群注)-6.02、プラセボ群-9.27であり、いずれの集団においても、ドナネマブ群注)ではプラセボ群と比較して有意な臨床的進行の抑制が認められました(いずれもp<0.001、多重性の調整あり、NCS2、検証的な解析結果)1)。

表1)各評価スコアにおける76週時のベースラインからの変化量の群間差

[認知機能+iADLのスコア(iADRS)※1(主要評価項目)、認知症重症度スコア(CDR-SB)※2、早期アルツハイマー病のADLスコア(ADCS-iADL)※3、アルツハイマー病の認知機能スコア(ADAS-Cog13)※4及び認知機能スコア(MMSE)※5(副次評価項目)](EES集団)1,2)

●主要評価項目:76週時のiADRSのベースラインからの変化量(検証的な解析結果)


(ドナネマブ群注):775例、プラセボ群:824例) (ドナネマブ群注):533例、プラセボ群:560例)


●副次評価項目:76週時のCDR-SB、ADCS-iADL、ADAS-Cog13、MMSEのベースラインからの変化量


(ドナネマブ群注):794例、プラセボ群:838例) (ドナネマブ群注):546例、プラセボ群:569例)


早期アルツハイマー病の

ADLスコア

(ADCS-iADL)

ベースラインからの変化量

-4.42

-6.13

-2.76

-4.59

変化量の群間差

[95%信頼区間]

1.70

[0.84, 2.57]

1.83

[0.91, 2.75]

p値(多重性の調整あり、NCS2a)

p<0.001(有意水準0.009)

p<0.001(有意水準0.036)

抑制率

27.8%

39.9%

(ドナネマブ群注):780例、プラセボ群:826例) (ドナネマブ群注):535例、プラセボ群:562例)


アルツハイマー病の

認知機能スコア

(ADAS-Cog13)

ベースラインからの変化量

5.46

6.79

3.17

4.69

変化量の群間差

[95%信頼区間]

-1.33

[-2.09, -0.57]

-1.52

[-2.25, -0.79]

p値(多重性の調整あり、NCS2a)

p<0.001(有意水準0.009)

p<0.001(有意水準0.036)

抑制率

19.5%

32.4%

(ドナネマブ群注):797例、プラセボ群:841例) (ドナネマブ群注):550例、プラセボ群:570例)


認知機能スコア

(MMSE)

ベースラインからの変化量

-2.47

-2.94

-1.61

-2.09

変化量の群間差

[95%信頼区間]

0.47

[0.10, 0.84]

0.48

[0.09, 0.87]

p値(多重性の調整なし、NCS2a)

p=0.012

p=0.016

(ドナネマブ群注):796例、プラセボ群:841例) (ドナネマブ群注):549例、プラセボ群:573例)

ベースラインからの変化量:最小二乗平均値

進行抑制率=(変化量の群間差/プラセボ群の変化量)×100

a NCS2(固定効果:NCSの基底展開項、基底展開項×投与群の交互作用、ベースライン時の年齢、ベースライン時のAChE 阻害薬/メマンチンの併用、医療機関、全体集団ではベースライン時のタウ蓄積)

b MMRM(固定効果:ベースライン値、ベースライン値×評価時点の交互作用、医療機関、投与群、評価時点、投与群×評価時点の交互作用、ベースライン時のAChE阻害薬/メマンチンの併用、ベースライン時の年齢、全体集団ではベースライン時のタウ蓄積)


※1 ADCS-iADL(手段的日常生活機能)とADAS-Cog13(認知機能)を統合したスコアで、アルツハイマー病による軽度認知障害(MCI)から中等度の認知症の進行と治療効果を評価できることが確認されている。合計スコアは0から144の範囲をとり、スコア低値は障害の程度がより大きい。

※2 認知症の重症度(認知機能及び日常生活機能)を評価するスケール。6項目、合計スコアは0から18の範囲をとり、スコア高値は障害の程度がより大きい。

※3 アルツハイマー病の日常生活動作(ADL)の評価スコアであるADCS-ADL(23項目)から早期の症候性アルツハイマー病に関連する項目を抜粋したもの。18項目、合計スコアは0から59の範囲をとり、スコア低値は障害の程度がより大きい。

※4 アルツハイマー病の認知機能を評価するスケール。13項目、合計スコアは0から85の範囲をとり、スコア高値は障害の程度がより大きい。

※5 認知機能を評価する簡易テスト。合計スコアは0から30の範囲をとり、スコア低値は障害の程度がより大きい。



《アミロイドPET検査によるアミロイドβプラークの評価(探索的評価項目:24・52・76週時)》

76週時におけるアミロイドβプラーク除去(陰性化:<24.1センチロイド)を達成した患者割合は、全体集団ではドナネマブ群注)76.4%、プラセボ群0.3%でした。軽度/中等度タウ蓄積集団ではドナネマブ群注)80.1%、プラセボ群0%でした3)。


図)76週時までのアミロイドβプラーク除去(陰性化:<24.1センチロイド)を達成した患者割合[探索的評価項目(24・52・76週時)][全体集団、軽度/中等度タウ蓄積集団(EES集団)]3)


《安全性(安全性解析対象集団)》

安全性解析対象集団※1における、有害事象※2、副作用※2、重篤な有害事象※2、投与中止に至った有害事象※2、死亡の発現割合は表2、主な副作用(ドナネマブ群注)で2%以上に発現した事象)の発現割合は表3の通りです1,4)。


重篤な有害事象は、ドナネマブ群注)148例(17.4%)、プラセボ群138例(15.8%)に認められ、主な重篤な有害事象(ドナネマブ群注)で0.5%以上に発現した事象※3)は、アミロイド関連画像異常‐浮腫/滲出液貯留(ARIA-E)(ドナネマブ群注)13例)、失神(ドナネマブ群注)9例、プラセボ群13例)、COVID-19(ドナネマブ群注)9例、プラセボ群4例)、肺炎(ドナネマブ群注)5例、プラセボ群5例)、転倒(ドナネマブ群注)5例、プラセボ群1例)、急性心筋梗塞(ドナネマブ群注)5例)、アミロイド関連画像異常‐脳微小出血・脳表ヘモジデリン沈着症(ARIA-H)(ドナネマブ群注)4例)、激越(ドナネマブ群注)4例、プラセボ群1例)、肺塞栓症(ドナネマブ群注)4例、プラセボ群2例)、急性腎障害(ドナネマブ群注)4例、プラセボ群2例)でした。


投与中止に至った有害事象は、ドナネマブ群注)112例(13.1%)、プラセボ群38例(4.3%)に認められ、ドナネマブ群注)で1%以上に発現した事象は、注入に伴う反応(ドナネマブ群注)31例)、ARIA-E(ドナネマブ群注)21例、プラセボ群3例)でした5)。


死亡は、ドナネマブ群注)16例[死亡(3例)、肺塞栓症、自殺既遂(各2例)、後腹膜出血、COVID-19、くも膜下出血、アルツハイマー型認知症、COVID-19肺炎、呼吸停止、ARIA-H、脱水、ARIA-E(各1例)]、プラセボ群10例[肺炎(2例)、心筋梗塞、呼吸不全、敗血症、自殺既遂(一酸化炭素中毒)、死亡、フューム吸引性呼吸障害、アルツハイマー型認知症、動脈硬化症(各1例)]でした。


表2)有害事象※2の概要(二重盲検投与期、安全性解析対象集団※1)1,4)

有害事象

ドナネマブ群注)(n=853)

プラセボ群(n=874)

すべての有害事象

759 (89.0)

718 (82.2)

副作用

410 (48.1)

173 (19.8)

重篤な有害事象

148 (17.4)

138 (15.8)

投与中止に至った

有害事象

112 (13.1)

38 (4.3)

死亡

16(1.9)

10(1.1)

例数(%)



表3)主な副作用※2(ドナネマブ群注)で2%以上に発現した事象)の発現割合

(二重盲検投与期、安全性解析対象集団※1)4)

副作用

ドナネマブ群注)(n=853)

プラセボ群(n=874)

ARIA-E※4

203 (23.8)

17 (1.9)

ARIA-H※4

162 (19.0)

59 (6.8)

注入に伴う反応

71 (8.3)

4 (0.5)

脳表ヘモジデリン沈着症

51 (6.0)

9 (1.0)

頭痛

45 (5.3)

26 (3.0)

脳微小出血

18 (2.1)

10 (1.1)

例数(%)                                           MedDRA/J version 25.1


※1 無作為化後、治験薬を1回以上投与したすべての患者。

※2 治験薬の初回投与日から、二重盲検投与期間終了後57日又は継続投与期間での治験薬の初回投与前日のいずれか早い方までに発現した、治験薬の投与開始後に新たに発現又は重症度が悪化した有害事象(副作用は治験薬との因果関係が否定できない有害事象)。

※3 男性のみで発現した事象(前立腺癌、前立腺肥大症 ドナネマブ群注)で各2/365例)は除く。

※4 治験担当医師による報告に基づき算出した。MRI中央読影のみでARIAが認められた症例は含まない。


《注目すべき有害事象》

注目すべき有害事象(因果関係を問わない)について、ARIA-E関連事象※1はドナネマブ群注)24.0%(205/853例)、プラセボ群2.1%(18/874例)、ARIA-H関連事象※2はドナネマブ群注)31.4%(268/853例)、プラセボ群13.6%(119/874例)、infusion reaction関連事象を含む過敏症(即時型)はドナネマブ群注)10.2%(87/853例)、プラセボ群0.3%(3/874例)、同(非即時型)はドナネマブ群注)0.2%(2/853例)、プラセボ群0.2%(2/874例)でした4,6)。


※1 MRI画像所見又は治験担当医師の報告に基づくARIA-E(アミロイド関連画像異常-浮腫/滲出液貯留、脳浮腫、血管原性脳浮腫)

※2 MRI画像所見又は治験担当医師の報告に基づくARIA-H(アミロイド関連画像異常-微小出血及びヘモジデリン沈着、脳幹微小出血、小脳微小出血、脳ヘモジデリン沈着、脳微小出血、脳表ヘモジデリン沈着症)


注)ドナネマブの用法及び用量は「通常、成人にはドナネマブ(遺伝子組換え)として初回は350mg、2回目は700mg、3回目は1050mg、その後は1回1400mgを4週間隔で、少なくとも30分かけて点滴静注する。」です。



【AACI:TRAILBLAZER-ALZ 2試験の概要】1,2,4)

試験デザイン

第Ⅲ相、多施設共同、無作為化、並行群間、二重盲検、プラセボ対照試験

対象

PET検査により脳内にアミロイドβプラーク沈着及びタウ蓄積が認められた早期アルツハイマー病患者(アルツハイマー病による軽度認知障害及び軽度の認知症患者)

・無作為化例数(タウ蓄積が軽度から中等度及び高度の全体集団):1736例(ドナネマブ群860例、プラセボ群876例)[うち日本人88例(ドナネマブ群45例、プラセボ群43例)]

(タウ蓄積が軽度から中等度の集団):1182例(ドナネマブ群588例、プラセボ群594例)[うち日本人76例(ドナネマブ群40例、プラセボ群36例)]

方法

対象をプラセボ群又はドナネマブ群のいずれかに1:1の比で無作為に割り付けた。割り付けの層別因子には、実施医療機関及びタウ蓄積(軽度~中等度、高度)を用いた。ドナネマブ群では、最初の3回はドナネマブ700mgを、4回目以降はドナネマブ1400mgを4週間ごとに最長72週間静脈内投与した(初回承認時の用法及び用量)注)。投与24、52、76、102、130週時のアミロイドPET検査により測定したアミロイドβプラークの除去がプラセボ切り替え基準※に該当した患者は、ドナネマブからプラセボへ二重盲検下で変更した。

※ アミロイドPET検査により測定したアミロイドβプラーク蓄積が、いずれか1回の測定で11センチロイド未満、又は連続する2回の測定で11以上25センチロイド未満と定義した。

注)ドナネマブの用法及び用量は「通常、成人にはドナネマブ(遺伝子組換え)として初回は350mg、2回目は700mg、3回目は1050mg、その後は1回1400mgを4週間隔で、少なくとも30分かけて点滴静注する。」である。

安全性

本試験における有害事象発現割合はドナネマブ群で89.0%(759/853例)、プラセボ群で82.2%(718/874例)であった。



上記の試験について一部承認外の成績が含まれますが、承認時評価資料のためご紹介しています。




[引用元]

  1. ケサンラ電子添文

  2. Sims JR, et al.: JAMA. 2023; 330: 512-527(CNS31698)

  3. ケサンラ申請資料概要(2024年9月承認CTD:2.7.3.3.2.2.1.2)(承認時評価資料)

  4. ケサンラ申請資料概要(2024年9月承認CTD:2.7.6.5)(承認時評価資料)

  5. ケサンラ申請資料概要(2024年9月承認CTD:2.7.4.2.1.5.1)(承認時評価資料)

  6. ケサンラ申請資料概要(2024年9月承認CTD:2.7.4.5.9.1.1)(承認時評価資料)



[略語]

AChE阻害薬=アセチルコリンエステラーゼ阻害薬

ADAS-Cog13=アルツハイマー病で評価尺度認知下位尺度

ADCS-iADL=手段的日常生活動作能力の評価尺度

ADL=日常生活動作

ARIA-E=アミロイド関連画像異常-浮腫/滲出液貯留

ARIA-H=アミロイド関連画像異常-脳微小出血・脳表ヘモジデリン沈着症

CDR-SB=認知症の重症度の評価ツール(領域スコア)

COVID-19=新型コロナウイルス感染症

EES集団=評価可能な有効性集団

iADRS=ADCS-iADL(手段的日常生活機能)及びADAS-Cog13(認知機能)から構成され、アルツハイマー病の連続性を有する変化の観点から総合的な疾患の重症度を測定する評価尺度

MCI=軽度認知障害

MedDRA=医薬品規制調和国際会議(ICH)国際医薬用語集

MMSE=ミニメンタルステート検査

MMRM=繰り返し測定値に関する混合効果モデル

MRI=核磁気共鳴画像

NCS=自然3次スプライン

NCS2=自由度2の自然3次スプライン

PET=陽電子放出断層撮影法


最終更新日: July 2025

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