以下は適正使用情報として、本邦の承認事項以外の情報が含まれる場合がございます。薬剤使用に際して、ケサンラ 製品ページ にある最新の電子添付文書をご確認ください
ケサンラ(ドナネマブ)の副作用「ARIA」が起きた際の中断・中止・再開基準は?対処法は?
ARIA を疑う症状が発現した場合は、MRI 検査を実施してください。中断・中止・再開基準は以下の解説をご参考ください。 ARIA-Eが発現した場合には、必要に応じてコルチコステロイド等による支持療法を行ってください。ARIA-Hの症状が認められた場合にはARIA-Eも併発していることが多いため、ARIA-E発現時と同様の処置を行ってください。
[解説]
《アミロイド関連画像異常(ARIA)の対処方法》1,2)
ARIAを疑う症状が発現した場合には、MRI検査を実施してください。
MRI画像上軽度かつ無症候性のARIAが認められた場合には、慎重に臨床評価した上で、ドナネマブの投与継続の可否を検討し、投与継続する場合、特に注意深く経過観察してください。
MRI画像上中等度かつ無症候性のARIAが認められた場合には、ドナネマブの投与を中断してください。
MRI画像上重度又は症候性のARIAが認められた場合には、ドナネマブの投与を中断又は中止してください。
ドナネマブを中断し、ARIAの症状の消失及びMRI検査でのアミロイド関連画像異常-浮腫/滲出液貯留(ARIA-E)の消失を確認した場合、アミロイド関連画像異常-脳微小出血・脳表ヘモジデリン沈着症(ARIA-H)の安定化を確認した場合には、投与の再開を検討することができます※1。
1cmを超える脳出血※2が認められた場合には、ドナネマブの投与を中止してください。
※1 ARIAは再発することがあるため、投与を再開した場合は、注意深く患者の状態を観察するとともに、定期的なMRI検査の実施を検討してください。また、ARIAが再発した患者において、ドナネマブの投与を再開した経験は限られています。
※2 臨床評価に基づき適宜MRI検査を実施してください。
ARIA発現時の対処方法の詳細については、電子添文及び適正使用ガイドをご参照ください。
《ARIA-E発現時の対応と発現後のMRIモニタリング》
ARIA-Eが発現した場合には、必要に応じてコルチコステロイド等による支持療法を行ってください1,2)。
表1)ARIA-E発現時のドナネマブの投与とMRIモニタリング2)
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画像上の 重症度 |
臨床症状の有無 |
MRIモニタリング |
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無症候性 |
症候性 |
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軽度 |
投与継続可能※1 |
症状及び画像所見消失まで投与中断※3又は中止 |
無症候性で投与を継続する場合、ARIA重症化の有無を確認するため、発現から約1~2ヵ月後にMRI検査の実施を考慮する。 無症候性で投与を中断する場合、又は症候性の場合は、中等度、重度のMRIモニタリングに準ずる。 |
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中等度 |
画像所見消失まで投与中断※2 |
発現から約2~4ヵ月後にMRI検査を実施する。画像上ARIA-Eの消失が確認されない場合は、追加のMRI検査を実施する。 |
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重度 |
画像所見消失まで投与中断※2又は中止 |
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※1 慎重に臨床評価した上で、ドナネマブの投与継続の可否を検討し、投与継続する場合、特に注意深く経過観察すること。
※2 MRI検査でのARIA-Eの消失を確認した場合には、投与の再開を検討することができる。
※3 ARIAの症状の消失及びMRI検査でのARIA-Eの消失を確認した場合には、投与の再開を検討することができる。
《ARIA-H及び脳出血発現時の対応と発現後のMRIモニタリング》
ARIA-Hの症状が認められた場合にはARIA-Eも併発していることが多いため、ARIA-E発現時と同様の処置を行ってください1,2)。
表2)ARIA-H及び脳出血発現時のドナネマブの投与とMRIモニタリング2)
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画像上の 重症度 |
臨床症状の有無 |
MRIモニタリング |
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無症候性 |
症候性 |
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軽度 |
投与継続可能※1 |
症状消失及び画像所見安定化まで投与中断※4 又は中止 |
症候性の場合、発現から約2~4ヵ月後にMRI検査を実施する。画像上ARIA-Hの安定化が確認されない場合は、追加のMRI検査を実施する。 |
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中等度 |
画像所見安定化※2まで投与中断※3 |
発現から約2~4ヵ月後にMRI検査を実施する。画像上ARIA-Hの安定化が確認されない場合は、追加のMRI検査を実施する。 |
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重度 |
画像所見安定化まで投与中断※3又は中止 |
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1cmを 超える 脳出血 |
投与中止 |
臨床評価に基づき適宜MRI検査を実施する。 |
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※1 慎重に臨床評価した上で、ドナネマブの投与継続の可否を検討し、投与継続する場合、特に注意深く経過観察すること。
※2 画像検査によるARIA-Hの安定化とは、その後のMRI検査でARIA-Hの大きさ又は数が増加しないこととした。
※3 MRI検査でのARIA-Hの安定化を確認した場合には、投与の再開を検討することができる。
※4 ARIAの症状の消失及びMRI検査でのARIA-Hの安定化を確認した場合には、投与の再開を検討することができる。
なお、海外第Ⅲ相試験TRAILBLAZER-ALZ 6(AACQ)試験では、350mg開始群※1及び700mg開始群※2注)を含む4つの投与レジメン注)でドナネマブを投与しており、ARIA-E、ARIA-Hによる投与中断後に再投与する場合は、用量の減量が許可されていませんでした。ただし、漸増期間中(投与開始後16週まで)にARIAが発現し、投与を一時的に中断した後に再投与する際は、中断前と同じ用量で一時的に又は残りの試験期間を通して継続するか、規定のスケジュールに従って増量するかを治験担当医師が判断できるとされていました2)。
電子添文上、用法及び用量として「ドナネマブを初回は350mg、2回目は700mg、3回目は1050mg、その後は1回1400mgを4週間隔」にて投与することとなっており、また用法及び用量に関する注意として「安全性上の理由等で本剤1400mgに増量できない場合は、漫然と投与を継続しないこと」となっています1)。このことから、実臨床において安全性上の理由等から1回1400mgへの増量を見送り、増量前の投与量で投与することは主治医の判断となりますが、一方で最適使用推進ガイドラインでは「安全性上の理由等からドナネマブとして1回1400mgまで増量できない又は1400mgが維持できない場合は、投与を中止すること」3)とされています。
なお、将来的に増量は予定するものの4回目の投与で1400mgへの増量を見送った場合の保険償還の可否については、各都道府県の支払基金にお問い合わせいただくようお願いいたします。
※1 ドナネマブを初回は350mg、2回目は700mg、3回目は1050mg、以降は1回1400mgを4週間隔で静脈内投与。
※2 ドナネマブを最初の3回は1回700mg、以降は1回1400mgを4週間隔で静脈内投与(初回承認時の用法及び用量)。
注)ドナネマブの用法及び用量は「通常、成人にはドナネマブ(遺伝子組換え)として初回は350mg、2回目は700mg、3回目は1050mg、その後は1回1400mgを4週間隔で、少なくとも30分かけて点滴静注する。」です。
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上記の試験について一部承認外の成績が含まれますが、承認時評価資料のためご紹介しています。 |
最適使用推進ガイドライン ドナネマブ(遺伝子組換え)
[略語]
ARIA=アミロイド関連画像異常
ARIA-E=アミロイド関連画像異常-浮腫/滲出液貯留
ARIA-H=アミロイド関連画像異常-脳微小出血・脳表ヘモジデリン沈着症
MRI=核磁気共鳴画像
最終更新日: July 2025
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