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ケサンラ(ドナネマブ)のアルツハイマー病による軽度認知障害(MCI)への有効性・安全性は?
AACI試験では、MCI(タウ蓄積が軽度から中等度かつMMSE27以上)集団における有効性のサブグループ解析が事前に規定されていました。結果、認知機能+iADLのスコア(iADRS)のベースラインから投与76週時までの変化量は、ドナネマブ群(n=92)-2.19、プラセボ群(n=86)-5.50で、群間差は3.31、ドナネマブ群の進行抑制率は60.2%でした(名目上のp=0.003、NCS2)。 なお、MCIを層別化した安全性データはありません。
[解説]
国際共同第Ⅲ相試験TRAILBLAZER-ALZ 2(AACI)試験では、タウ蓄積が軽度から中等度及び高度の全体集団とタウ蓄積が軽度から中等度の集団でプラセボと比較して、手段的日常生活機能及び認知機能の評価尺度であるiADRSを指標としたアルツハイマー病患者の臨床的進行抑制を評価しました。さらに、早期アルツハイマー病患者を、ベースラインの認知機能を評価するMMSEに基づき、軽度認知障害(MCI)(27以上)と軽度の認知症(20~26)の2つの臨床病期に層別化し、ドナネマブの有効性を検討した事前規定されていたサブグループ解析を行いました。結果、いずれの臨床病期においてもドナネマブの有効性が認められました。
《タウ蓄積が軽度から中等度の集団及びMCI集団における有効性》
タウ蓄積が軽度から中等度の集団(EES集団)におけるiADRSのベースラインから投与76週時の変化量(主要評価項目)の最小二乗平均値±標準誤差は、ドナネマブ群※1注)(n=533)-6.02±0.50、プラセボ群(n=560)-9.27±0.49でした1)。変化量の群間差は3.25であり、プラセボ群に対する優越性が検証されました(p<0.001、NCS2)。進行抑制率※2は35.1%でした1)。
最も臨床病期が早いMCI(タウ蓄積が軽度から中等度かつMMSE27以上)集団[サブグループ解析]においては、ドナネマブ群※1注)(n=92)-2.19±0.77、プラセボ群(n=86)-5.50±0.79で、群間差は3.31でした(名目上のp=0.003、NCS2)。進行抑制率※2は60.2%でした2)。
※1 ドナネマブを最初の3回は1回700mg、以降は1回1400mgを4週間隔で静脈内投与(初回承認時の用法及び用量)。
※2 進行抑制率=(変化量の群間差/プラセボ群の変化量)×100
《タウ蓄積が軽度から中等度の集団及びMCI集団における安全性》
タウ蓄積が軽度から中等度の集団及びMCI(タウ蓄積が軽度から中等度かつMMSE27以上)を層別化した安全性データはありません。
注)ドナネマブの用法及び用量は「通常、成人にはドナネマブ(遺伝子組換え)として初回は350mg、2回目は700mg、3回目は1050mg、その後は1回1400mgを4週間隔で、少なくとも30分かけて点滴静注する。」です。
【AACI:TRAILBLAZER-ALZ 2試験の概要】3-5)
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試験デザイン |
第Ⅲ相、多施設共同、無作為化、並行群間、二重盲検、プラセボ対照試験 |
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対象 |
PET検査により脳内にアミロイドβプラーク沈着及びタウ蓄積が認められた早期アルツハイマー病患者(アルツハイマー病による軽度認知障害及び軽度の認知症患者) ・無作為化例数(タウ蓄積が軽度から中等度及び高度の全体集団):1736例(ドナネマブ群860例、プラセボ群876例)[うち日本人88例(ドナネマブ群45例、プラセボ群43例)] (タウ蓄積が軽度から中等度の集団):1182例(ドナネマブ群588例、プラセボ群594例)[うち日本人76例(ドナネマブ群40例、プラセボ群36例)] |
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方法 |
対象をプラセボ群又はドナネマブ群のいずれかに1:1の比で無作為に割り付けた。割り付けの層別因子には、実施医療機関及びタウ蓄積(軽度~中等度、高度)を用いた。ドナネマブ群では、最初の3回はドナネマブ700mgを、4回目以降はドナネマブ1400mgを4週間ごとに最長72週間静脈内投与した(初回承認時の用法及び用量)注)。投与24、52、76、102、130週時のアミロイドPET検査により測定したアミロイドβプラークの除去がプラセボ切り替え基準※に該当した患者は、ドナネマブからプラセボへ二重盲検下で変更した。 ※ アミロイドPET検査により測定したアミロイドβプラーク蓄積が、いずれか1回の測定で11センチロイド未満、又は連続する2回の測定で11以上25センチロイド未満と定義した。 注)ドナネマブの用法及び用量は「通常、成人にはドナネマブ(遺伝子組換え)として初回は350mg、2回目は700mg、3回目は1050mg、その後は1回1400mgを4週間隔で、少なくとも30分かけて点滴静注する。」である。 |
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安全性 |
本試験における有害事象発現割合はドナネマブ群で89.0%(759/853例)、プラセボ群で82.2%(718/874例)であった。 |
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上記の試験について一部承認外の成績が含まれますが、承認時評価資料のためご紹介しています。 |
ケサンラ申請資料概要(2024年9月承認CTD:2.7.3.2.1.3.1.1)(承認時評価資料)
ケサンラ申請資料概要(2024年9月承認CTD:2.7.3.2.1.3.5.4、Table APP 2.7.3.6.1.1)(承認時評価資料)
ケサンラ申請資料概要(2024年9月承認CTD:2.7.6.5、付録表 2.7.6.5-1)(承認時評価資料)
Sims JR, et al.: JAMA. 2023; 330: 512-527(CNS31698)
[略語]
EES=評価可能な有効性集団
iADRS=ADCS-iADL(手段的日常生活機能)及びADAS-Cog13(認知機能)から構成され、アルツハイマー病の連続性を有する変化の観点から総合的な疾患の重症度を測定する評価尺度
MCI=軽度認知障害
MMSE=ミニメンタルステート検査
NCS2=自由度2の自然3次スプライン
PET=陽電子放出断層撮影法
最終更新日: July 2025
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