ケサンラ ® (ドナネマブ(遺伝子組換え))
以下は適正使用情報として、本邦における承認事項(用法・用量、適応、剤形など)以外の情報が含まれる場合がございます。薬剤の使用に際しては、製品情報ページにある最新の電子化された添付文書をご確認ください。
ケサンラ(ドナネマブ)は血液凝固障害を併発している患者に投与可能か?
電子添文上、血液凝固障害を併発している患者へのドナネマブ投与に関する規定はありません。投与の適否は、AACI 試験における除外基準等をご確認の上、慎重にご判断ください。 なお、血液凝固阻止剤、血小板凝集抑制作用を有する薬剤及び血栓溶解剤は、ドナネマブとの併用によりARIA-H 又は脳出血を助長する可能性があることから、併用注意です。
[解説]
電子添文上、血液凝固障害を併発している患者へのドナネマブ投与に関する規定はありません1)。
国際共同第Ⅲ相試験TRAILBLAZER-ALZ 2(AACI)試験では、血液凝固障害を有する患者を除外する明確な規定はありませんでしたが、以下の患者は除外されました2)。
《AACI試験における除外基準(一部抜粋)》2)
心血管疾患、肝疾患、腎疾患、消化管疾患、呼吸器疾患、内分泌疾患、神経学的疾患(アルツハイマー病を除く)、精神疾患、免疫疾患、血液学的疾患、及び治験担当医師が本試験の解析に支障をきたすと判断したその他の疾患を含む、現在、重篤あるいは不安定な疾患。又は余命が24ヵ月未満。
これらの患者において、ドナネマブの有効性及び安全性は確立されていません。
ドナネマブの投与に際しては、AACI試験で用いられた診断基準、組み入れられた患者の臨床症状スコアの範囲、試験結果等を十分に理解した上で、ドナネマブ投与の適否をご判断ください1)。
なお、電子添文上、血液凝固阻止剤、血小板凝集抑制作用を有する薬剤及び血栓溶解剤は、ドナネマブとの併用によりアミロイド関連画像異常-脳微小出血・脳表ヘモジデリン沈着症(ARIA-H)又は脳出血を助長する可能性があることから、併用に注意が必要です1)。これらの薬剤をドナネマブ投与前から使用している患者及びドナネマブ投与中にこれらの薬剤を投与される患者では、ARIA-H及び脳出血の発現にご注意ください。
[引用元]
ケサンラ電子添文
Sims JR, et al.: JAMA. 2023; 330: 512-527(CNS31698)
[略語]
ARIA-H=アミロイド関連画像異常-脳微小出血・脳表ヘモジデリン沈着症
最終更新日: July 2024
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