ゼップバウンド ® (チルゼパチド)
以下は適正使用情報として、本邦における承認事項(用法・用量、適応、剤形など)以外の情報が含まれる場合がございます。薬剤の使用に際しては、製品情報ページにある最新の電子化された添付文書をご確認ください。
ゼップバウンド(チルゼパチド)を重症胃不全麻痺等の重度の胃腸障害のある肥満症患者へ投与する際の注意点は?
重度の胃腸障害のある患者に投与する場合は、胃腸障害の症状が悪化する恐れがあるため、慎重にご使用頂きますようお願いいたします。GPHZ試験(SURMOUNT-J)、GPHK試験(SURMOUNT-1)、GPHL試験(SURMOUNT-2)では重度の胃内容排出異常がある患者は除外されていたため、重症胃不全麻痺等の重度の胃腸障害のある患者における有効性及び安全性は確認されておりません。
[解説]
重度の胃腸障害のある患者に投与する場合は、胃腸障害の症状が悪化する恐れがあるため、慎重にご使用頂きますようお願いいたします1)。
GPHZ試験(SURMOUNT-J)、GPHK試験(SURMOUNT-1)、GPHL試験(SURMOUNT-2)では重度の胃内容排出異常がある患者は除外されていたため、重症胃不全麻痺等の重度の胃腸障害のある患者における有効性及び安全性は確認されておりません2,3,4)。
[引用元]
ゼップバウンド申請資料概要CTD2.7.6.9.1(承認時評価資料)
ゼップバウンド申請資料概要CTD2.7.6.10.1(承認時評価資料)
ゼップバウンド申請資料概要CTD2.7.6.11.1(承認時評価資料)
※引用元資料の入手をご希望の場合は上記のリンクをクリックし請求して下さい。
[略語]
BMI=body mass index
GCP=医薬品の臨床試験の実施の基準
GPHZ試験(SURMOUNT-J) 試験概要2)
試験デザイン |
第3相、多施設共同、二重盲検、プラセボ対照、無作為化試験 |
対象注1) |
BMIが27 kg/m2以上で2つ以上の肥満に関連する健康障害*を有する又はBMIが35 kg/m2以上で1つ以上の肥満に関連する健康障害*を有する肥満症患者225例(GCP違反が認められた実施医療機関で無作為割付された42例を除く)。なお、糖尿病患者は除外された。
* 組み入れ基準では、耐糖能異常(空腹時血糖110~125 mg/dL又は75 g経口ブドウ糖負荷試験の血糖2時間値140~199 mg/dL)、脂質異常症(空腹時トリグリセリド150 mg/dL以上)又は非アルコール性脂肪性肝疾患(肝臓脂肪含有率5%以上)とした。 |
方法 |
チルゼパチド10 mg、15 mg又はプラセボを週1回72週間皮下投与した。チルゼパチドはいずれの投与群でも最初の4週間は初回投与量の2.5 mgで週1回投与し、その後割り付けられた用量に到達するまで4週間ごとに2.5 mgずつ漸増した。用量漸増期間は最長20週であった。 体重管理のための低カロリー食及び運動量の増加を併せて実施した。 |
GPHK試験(SURMOUNT-1) 試験概要5)
試験デザイン |
第3相、多施設共同、二重盲検、プラセボ対照、無作為化試験 |
対象注1) |
BMIが27 kg/m2以上で高血圧、脂質異常症、閉塞性睡眠時無呼吸又は心血管疾患のいずれかを有する治験参加者もしくはBMIが30 kg/m2以上の治験参加者2517例(日本人102例)(GCP違反が認められた実施医療機関で無作為割付された22 例を除く)。なお、糖尿病患者は除外された。 |
方法注2) |
チルゼパチド5 mg、10 mg、15 mg又はプラセボを週1回72週間皮下投与した。チルゼパチドはいずれの投与群でも最初の4週間は初回投与量の2.5 mgで週1回投与し、その後割り付けられた用量に到達するまで4週間ごとに2.5 mgずつ漸増した。用量漸増期間は最長20週であった。 体重管理のための低カロリー食及び運動量の増加を併せて実施した。 |
GPHL試験(SURMOUNT-2) 試験概要6)
試験デザイン |
第3相、多施設共同、二重盲検、プラセボ対照、無作為化試験 |
対象注1) |
2型糖尿病を有するBMIが27.0 kg/m2以上の治験参加者912例(日本人41例)(GCP違反が認められた実施医療機関で無作為割付された26例を除く) |
方法 |
チルゼパチド10 mg、15 mg又はプラセボを週1回72週間皮下投与した。チルゼパチドはいずれの投与群でも最初の4週間は初回投与量の2.5 mgで週1回投与し、その後割り付けられた用量に到達するまで4週間ごとに2.5 mgずつ漸増した。用量漸増期間は最長20週であった。 体重管理のための低カロリー食及び運動量の増加を併せて実施した。 |
注1)チルゼパチドの承認された効能又は効果は「肥満症」である。ただし、高血圧、脂質異常症又は2型糖尿病のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、以下に該当する場合に限る。
・BMIが27 kg/m2以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する
・BMIが35 kg/m2以上
注2)チルゼパチドの承認された用法及び用量・用法及び用量に関連する注意は以下のとおりです。
6. 用法及び用量
通常、成人には、チルゼパチドとして週1回2.5 mgから開始し、4週間の間隔で2.5 mgずつ増量し、週1回10 mgを皮下注射する。
なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、週1回5 mgまで減量、又は4週間以上の間隔で2.5 mgずつ週1回15 mgまで増量できる。
7. 用法及び用量に関連する注意(抜粋)
7.1本剤の用量調節に際しては、以下の点に留意すること。
・患者の体重減少の程度や本剤に対する忍容性に応じて、週1回5 mgで治療を継続することも考慮すること。
最終更新日: December 2024
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