ゼップバウンド ® (チルゼパチド)
以下は適正使用情報として、本邦における承認事項(用法・用量、適応、剤形など)以外の情報が含まれる場合がございます。薬剤の使用に際しては、製品情報ページにある最新の電子化された添付文書をご確認ください。
ゼップバウンド(チルゼパチド)を糖尿病治療薬と併用する際の注意点は?
2型糖尿病を有する患者において、チルゼパチドと糖尿病用薬[経口血糖降下薬(ビグアナイド系薬剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤、DPP-4阻害剤、SGLT2阻害剤)、インスリン製剤等]との併用は血糖降下作用を増強させる可能性があることから、併用注意と設定されています。併用時には、低血糖の発現にご注意ください。
[解説]
2型糖尿病を有する患者において、チルゼパチドと糖尿病用薬[経口血糖降下薬(ビグアナイド系薬剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤、DPP-4阻害剤、SGLT2阻害剤)、インスリン製剤等]との併用は血糖降下作用を増強させる可能性があることから、併用注意と設定されています1)。併用時には、低血糖の発現にご注意ください。
特にスルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤又はインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがあります。スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤やインスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクを軽減するため、これらの薬剤の減量をご検討ください1)。
低血糖を起こすと事故につながるおそれがございますので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に対し、低血糖症状及びその対処方法について十分ご説明頂きます様お願いいたします1)。
2型糖尿病を有する肥満症又は過体重の患者においてベースライン時にSU薬を併用し、投与開始後に血糖値54mg/dL未満の低血糖の発現割合は表1に示すとおりでした。重症低血糖は認められませんでした2)。
表1)ベースライン時にSU薬を併用し、投与開始後に発現した血糖値54 mg/dL未満の低血糖の発現割合(安全性解析対象集団[GCP違反例を除く])[GPHL試験(SURMOUNT-2)]2)
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チルゼパチド (N=76) |
チルゼパチド
(N=78) |
プラセボ (N=94) |
血糖値<54 mg/dL |
7(9.21) |
9(11.54) |
3(3.19) |
発現例数(%) |
また、チルゼパチドと糖尿病用薬を併用した際の有効性を検討した臨床試験成績はなく、安全性についても上記以外に検討した臨床試験成績はございません。
チルゼパチドの重要な基本的注意は以下のとおりです。
8. 重要な基本的注意(抜粋)
8.14 本剤はチルゼパチドを含有しているため、マンジャロ等他のチルゼパチド含有製剤あるいはその他のGLP-1受容体作動薬等のGLP-1受容体に対するアゴニスト作用を有する薬剤と併用しないこと。
[引用元]
ゼップバウンド申請資料概要CTD2.7.4.4.2.10.4.3(承認時評価資料)
ゼップバウンド申請資料概要CTD2.7.6.11(承認時評価資料)
※引用元資料の入手をご希望の場合は上記のリンクをクリックし請求して下さい。
[略語]
DPP-4=ジペプチジルペプチダーゼ4
SGLT2=ナトリウム・グルコース共役輸送体2
GPHL試験(SURMOUNT-2) 試験概要3)
試験デザイン |
第3相、多施設共同、二重盲検、プラセボ対照、無作為化試験 |
対象注1) |
2型糖尿病を有するBMIが27.0 kg/m2以上の治験参加者912例(日本人41例)(GCP違反が認められた実施医療機関で無作為割付された26 例を除く) |
方法 |
チルゼパチド10 mg、15 mg又はプラセボを週1回72週間皮下投与した。チルゼパチドはいずれの投与群でも最初の4週間は初回投与量の2.5 mgで週1回投与し、その後割り付けられた用量に到達するまで4週間ごとに2.5 mgずつ漸増した。用量漸増期間は最長20週であった。 体重管理のための低カロリー食及び運動量の増加を併せて実施した。 |
注1)チルゼパチドの承認された効能又は効果は「肥満症」である。ただし、高血圧、脂質異常症又は2型糖尿病のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、以下に該当する場合に限る。
・BMIが27 kg/m2以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する
・BMIが35 kg/m2以上
最終更新日: January 2025
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