以下は適正使用情報として、本邦の承認事項以外の情報が含まれる場合がございます。薬剤使用に際して、ゼップバウンド 製品ページ にある最新の電子添付文書をご確認ください
<肥満症>ゼップバウンドの国内第3相試験(SURMOUNT-J試験)の結果は?
ゼップバウンド(チルゼパチド)の国内第3相試験[GPHZ試験(SURMOUNT-J試験)]における有効性及び安全性の結果は以下のとおりでした。
[解説]
本試験には一部承認効能又は効果と異なる成績が含まれますが、承認時評価資料であるため掲載します。
≪GPHZ試験(SURMOUNT-J)における有効性≫
BMIが27 kg/m2以上35 kg/m2未満で肥満に関連する健康障害※1を2つ以上有する、又はBMIが35 kg/m2以上で肥満に関連する健康障害※1を1つ以上有する日本人肥満症患者※2を対象にチルゼパチド投与とプラセボ投与を比較した国内第3相試験であるGPHZ試験において、主要評価項目であるベースラインから投与72週時までの体重の平均変化率及び5%以上の体重減少を達成した被験者の割合の両方で、いずれのチルゼパチド群でもプラセボ群と比較して優越性を示しました[各p<0.001、体重の平均変化率:MMRM、5%以上の体重減少を達成した被験者の割合:ロジスティック回帰分析(MMRMで欠測値を補完)]1,2)。
副次評価項目である投与72週時に7%、10%、15%及び20%以上の体重減少を達成した被験者の割合は、いずれのチルゼパチド群でもプラセボ群と比較して有意に高値を示しました(各p<0.01、ロジスティック回帰分析)1,2)。
表1)ベースラインから投与72週時までの体重変化率及び体重減少の目標値を達成した被験者の割合(mITT集団、EAS[GCP違反例を除く])[GPHZ試験(SURMOUNT-J)]1,2)
|
|
チルゼパチド (N=73) |
チルゼパチド (N=77) |
プラセボ (N=75) |
|
ベースライン時、kg |
92.5 |
91.9 |
92.0 |
|
体重変化率 |
|||
|
ベースラインから投与72週時までの変化率、% |
-17.8* |
-22.7* |
-1.7 |
|
投与72週時のプラセボからの変化率、%(95%CI) |
-16.1** (-18.7, -13.5) |
-21.1** (-23.6, -18.5) |
N/A |
|
投与72週時に5%以上の体重減少の目標値を達成した被験者の割合、% |
94.37** |
96.05** |
20.00 |
|
投与72週時に7%以上の体重減少の目標値を達成した被験者の割合、% |
91.55*** |
94.74*** |
10.67 |
|
投与72週時に10%以上の体重減少の目標値を達成した被験者の割合、% |
85.92*** |
92.11*** |
4.00 |
|
投与72週時に15%以上の体重減少の目標値を達成した被験者の割合、% |
63.38*** |
82.89*** |
1.33 |
|
投与72週時に20%以上の体重減少の目標値を達成した被験者の割合、% |
39.44**** |
64.47*** |
0.00 |
|
有効性Estimand 最小二乗平均値 |
|||
変化率の解析はベースラインの体重を共変量としたMMRM解析、目標値を達成した被験者の割合の解析はロジスティック回帰分析(欠測値はMMRMで補完)、mITT集団
N/A=該当なし
ベースライン測定後のMMRMモデル:変数=ベースライン+スクリーニング時の耐糖能異常+スクリーニング時の高脂血症+スクリーニング時のNAFLD+性+治療+時間+治療期間(Ⅲ型二乗和)。
分散共分散構造(実際の値)= Unstructured
分散共分散構造(ベースラインからの変化率)= Unstructured
* p<0.001 vsベースライン
** p<0.001 vsプラセボ
*** p<0.001 vs プラセボ(第1種の過誤の確率を制御していない)
**** p<0.01 vs プラセボ(第1種の過誤の確率を制御していない)
≪GPHZ試験(SURMOUNT-J)における安全性≫
GPHZ試験における有害事象の概要は表2に示すとおりでした。
表2)有害事象の概要(安全性解析対象集団[GCP違反例を除く])[GPHZ試験(SURMOUNT-J)]1,3,4)
|
カテゴリーa) |
チルゼパチド (N=73) |
チルゼパチド (N=77) |
プラセボ |
|
治療関連有害事象 |
61(83.6) |
66(85.7) |
52(69.3) |
|
副作用b) |
41(56.2) |
49(63.6) |
8(10.7) |
|
重篤な有害事象 |
8(11.0) |
5(6.5) |
5(6.7) |
|
死亡 |
0 |
0 |
0 |
|
治験薬投与中止に至った有害事象 |
7(9.6) |
8(10.4) |
5(6.7) |
|
a)複数のカテゴリーに数えられる場合あり 発現例数(%) b)治験薬との因果関係が否定できない有害事象 |
|||
主な有害事象は表3に示すとおりでした。
表3)いずれかの投与群で発現割合が5%以上の有害事象(mITT集団、安全性解析対象集団[GCP違反例を除く])[GPHZ試験(SURMOUNT-J)]1,4)
|
カテゴリーa) |
チルゼパチド (N=73) |
チルゼパチド (N=77) |
プラセボ |
|
治療関連有害事象 |
61(83.6) |
66(85.7) |
52(69.3) |
|
COVID-19 |
16(21.9) |
15(19.5) |
13(17.3) |
|
便秘 |
12(16.4) |
21(27.3) |
5(6.7) |
|
発熱 |
10(13.7) |
11(14.3) |
11(14.7) |
|
悪心 |
10(13.7) |
18(23.4) |
3(4.0) |
|
下痢 |
9(12.3) |
7(9.1) |
3(4.0) |
|
嘔吐 |
5(6.8) |
9(11.7) |
3(4.0) |
|
食欲減退 |
9(12.3) |
6(7.8) |
1(1.3) |
|
上咽頭炎 |
7(9.6) |
1(1.3) |
8(10.7) |
|
背部痛 |
4(5.5) |
3(3.9) |
4(5.3) |
|
腹部不快感 |
5(6.8) |
4(5.2) |
0 |
|
頭痛 |
2(2.7) |
2(2.6) |
5(6.7) |
|
免疫反応 |
1(1.4) |
4(5.2) |
4(5.3) |
|
注射部位反応 |
4(5.5) |
4(5.2) |
0 |
|
関節痛 |
1(1.4) |
4(5.2) |
1(1.3) |
|
MedDRA/J ver 26.0 発現例数(%) |
|||
低血糖※の発現状況は表4に示すとおりでした。
※低血糖は医薬品リスク管理計画書(RMP)で【重要な特定されたリスク】としています。
表4)ベースラインから安全性の後観察期間までに発現した低血糖(安全性解析対象集団[GCP違反例を除く])[GPHZ試験(SURMOUNT-J)]1,5)
|
全体集団 |
チルゼパチド (N=73) |
チルゼパチド
(N=77) |
プラセボ (N=75) |
|
発現数、n(%) |
4(5.48) |
7(9.09) |
1(1.33) |
|
IGT集団 |
チルゼパチド (N=45) |
チルゼパチド
(N=48) |
プラセボ (N=51) |
|
発現数、n(%) |
3(6.67) |
6(12.50) |
0 |
GPHZ試験では、いずれの投与群でも重症低血糖は報告されませんでした1,6)。
また血糖値54 mg/dL未満の低血糖は、すべてOGTTのための来院日で発現しており、無症候性で、OGTT中に起こっていました1,5)。
※1
|
|
本試験における健康障害の定義 |
|
耐糖能異常 |
空腹時血糖値又は0時間経口ブドウ糖負荷試験(OGTT) 110~125 mg/dL、もしくは2時間 OGTT 140~199 mg/dLであり、糖尿病の診断基準を満たさず、糖尿病診療ガイドライン2019で「境界型」として記述される血糖範囲 |
|
脂質異常症 |
トリグリセリド150 mg/dL以上 |
|
非アルコール性脂肪性肝疾患 |
肝臓脂肪含有率(HFF) 5%以上 |
※2
チルゼパチドの承認されている効能又は効果である「肥満症」は、高血圧、脂質異常症又は耐糖能障害(2型糖尿病、耐糖能異常等)のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、以下に該当する場合に限る。
・BMIが27 kg/m2以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する
・BMIが35 kg/m2以上
[引用元]
Kadowaki et al. Efficacy and safety of once-weekly tirzepatide in Japanese patients with obesity disease (SURMOUNT-J): a multicentre, randomised, double-blind, placebo-controlled phase 3 trial. Lancet Diabetes Endocrinol. 2025(HMN30838)
ゼップバウンド(肥満症)申請資料概要CTD2.7.3.2.1.1.4.1(承認時評価資料)
ゼップバウンド(肥満症)申請資料概要CTD2.7.4.2.1.1.1(承認時評価資料)
ゼップバウンド(肥満症)申請資料概要CTD2.7.6.9(承認時評価資料)
ゼップバウンド(肥満症)申請資料概要CTD2.7.4.4.2.10.4.1(承認時評価資料)
ゼップバウンド(肥満症)申請資料概要CTD2.7.4.4.2.10.3.1(承認時評価資料)
[略語]
BMI=body mass index
mITT= modified intent-to-treat
EAS=有効性解析対象集団
GCP=医薬品の臨床試験の実施の基準
MMRM=繰り返し測定値に関する混合効果モデル
NAFLD=非アルコール性脂肪肝疾患
MedDRA=ICH国際医薬用語集
OGTT=経口ブドウ糖負荷試験
IGT=耐糖能異常
GPHZ試験(SURMOUNT-J) 試験概要1,4)
|
試験デザイン |
第3相、多施設共同、二重盲検、プラセボ対照、無作為化試験 |
|
対象注1) |
BMIが27 kg/m2以上で2つ以上の肥満に関連する健康障害*を有する又はBMIが35 kg/m2以上で1つ以上の肥満に関連する健康障害*を有する肥満症患者225例(GCP違反が認められた実施医療機関で無作為割付された42例を除く)。なお、糖尿病患者は除外された。
* 組み入れ基準では、耐糖能異常(空腹時血糖110~125 mg/dL又は75 g経口ブドウ糖負荷試験の血糖2時間値140~199 mg/dL)、脂質異常症(空腹時トリグリセリド150 mg/dL以上)又は非アルコール性脂肪性肝疾患(肝臓脂肪含有率5%以上)とした。 |
|
方法 |
チルゼパチド10 mg、15 mg又はプラセボを週1回72週間皮下投与した。チルゼパチドはいずれの投与群でも最初の4週間は初回投与量の2.5 mgで週1回投与し、その後割り付けられた用量に到達するまで4週間ごとに2.5 mgずつ漸増した。用量漸増期間は最長20週であった。 体重管理のための低カロリー食及び運動量の増加を併せて実施した。 |
注1)チルゼパチドの承認されている効能又は効果である「肥満症」は、高血圧、脂質異常症又は耐糖能障害(2型糖尿病、耐糖能異常等)のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、以下に該当する場合に限る。
・BMIが27 kg/m2以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する
・BMIが35 kg/m2以上
最終更新日: May 2026
この情報はお役に立ちましたか?
お探しの情報が見つからない場合は、こちら よりお問い合わせください。