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<肥満症>ゼップバウンド(チルゼパチド)を長期投与した際の有効性や安全性は?
肥満症の臨床試験である国際共同第3相試験[GPHK試験(SURMOUNT-1, 投与176週時)]、海外第3相試験[GPHN試験(SURMOUNT-4, 投与88週時)]の有効性及び安全性の結果は以下のとおりでした。
[解説]
本試験には一部承認効能又は効果と異なる成績が含まれますが、承認時評価資料であるため掲載します。
肥満症の臨床試験である国際共同第3相試験[GPHK試験(SURMOUNT-1, 投与176週時)]、海外第3相試験[GPHN試験(SURMOUNT-4, 投与88週時)]の有効性及び安全性の結果は以下のとおりでした。
■GPHK試験(SURMOUNT-1, 投与176週時)
≪有効性≫
2型糖尿病の既往歴を有しない、肥満又は体重に関連する併存疾患を有する過体重の治験参加者のうち、無作為化時に前糖尿病状態※1を有する治験参加者を対象※2に、主要評価期間(72週間)終了後、投与176週時までチルゼパチド又はプラセボを継続投与したGPHK試験において、体重のベースラインから投与176週時までの変化率は、チルゼパチド10 mg及び15 mg群がプラセボ群に対して優越性を示しました(いずれもp<0.001、MMRM、第1種の過誤の確率を制御した項目)(主な副次評価項目)1)。
表1)体重のベースラインから投与176週時までの変化率
(mITT集団、EAS[GCP違反例を除く]、無作為化時に前糖尿病状態を有する治験参加者)[GPHK試験(SURMOUNT-1)]1)
|
チルゼパチド 10 mg (N=258) |
チルゼパチド 15 mg (N=252) |
プラセボ (N=266) |
n |
256 |
248 |
260 |
ベースラインの体重(kg) |
109.3 |
108.5 |
107.5 |
投与176週時までの体重変化率(%) |
-19.8††† |
-22.9††† |
-2.1†† |
投与176週時のプラセボ群との群間差 |
-17.7*** (-19.8, -15.6) |
-20.8*** (-22.9, -18.6) |
- |
最小二乗平均値
MMRM解析に基づく
N=無作為割付され、治験薬の投与を1回以上受けた治験参加者数
n=ベースライン時及びベースライン後の測定値が少なくとも1つある集団内の治験参加者数
†† p<0.01、††† p<0.001 vsベースライン
*** p<0.001 vsプラセボ群(第1種の過誤の確率を制御した項目)
また、ベースラインから投与176週時までにチルゼパチドの5 mg※3、10 mg及び15 mgの用量併合群はプラセボ群と比較して2型糖尿病の発症リスクが94%低下しました[ハザード比:0.06(95%CI:0.03, 0.13)、p<0.0001、第1種の過誤の確率を制御した項目](主な副次評価項目)2,3)。
17週間の安全性に関する後観察期間後の2型糖尿病の発症リスクは、チルゼパチド5 mg※3、10 mg及び15 mgの用量併合群でプラセボ群に対して87%低下しました[ハザード比:0.13(95%CI:0.07, 0.23)、p<0.0001、第1種の過誤の確率を制御した項目](主な副次評価項目)4)。
≪安全性≫
有害事象の概要は表2のとおりでした。
表2)有害事象の概要(mITT集団、安全性解析対象集団[GCP違反例を除く]、無作為化時に前糖尿病状態を有する治験参加者)[GPHK試験(SURMOUNT-1)]5)
カテゴリーa) |
チルゼパチド5 mg※3 |
チルゼパチド10 mg |
チルゼパチド15 mg |
プラセボ |
治療関連有害事象 |
208(84.9) |
227(88.0) |
218(86.5) |
219(82.3) |
副作用b) |
136(55.5) |
168(65.1) |
159(63.1) |
97(36.5) |
重篤な有害事象 |
31(12.7) |
36(14.0) |
34(13.5) |
31(11.7) |
死亡 |
2(0.8) |
2(0.8) |
2(0.8) |
3(1.1) |
試験中止に至った |
11(4.5) |
13(5.0) |
19(7.5) |
11(4.1) |
治験薬投与中止に |
17(6.9) |
23(8.9) |
30(11.9) |
15(5.6) |
a)複数のカテゴリーに数えられる場合あり 発現例数(%)
b)治験薬との因果関係が否定できない有害事象
全体で9例の死亡が報告され、内訳は、チルゼパチド5 mg※3群2/245例(0.8%、肝不全、COVID-19肺炎)、10 mg群2/258例(0.8%、殺人、多発性外傷)、15 mg群2/252例(0.8%、SARS-CoV-2検査陽性、銃創)、プラセボ群3/266例(1.1%、肺塞栓症、急性心不全、虚血性脳卒中)でした。死亡に至ったこれらの事象は、チルゼパチド5 mg※3群の肝不全の1例を除き、治験担当医師によって治験薬との因果関係なしと判断されました6)。
治験薬との因果関係が否定できない重篤な有害事象は、全チルゼパチド群で肝不全1件(転帰:死亡)、急性膵炎3件、胆石症2件、潰瘍性大腸炎、急性胆嚢炎 各1件(転帰:回復)、胆嚢癌第3期1件(転帰:回復/後遺症あり)、プラセボ群で閉塞性膵炎及び胆石症 各1件(転帰:回復)でした7)。
チルゼパチド群で発現割合の高かった有害事象は、表3のとおりでした5)。
表3)いずれかの投与群で発現割合が5%以上の有害事象(mITT集団、安全性解析対象集団[GCP違反例を除く]、無作為化時に前糖尿病状態を有する治験参加者)[GPHK試験(SURMOUNT-1)]5)
|
チルゼパチド5 mg※3 |
チルゼパチド10 mg |
チルゼパチド15 mg |
プラセボ |
胃腸障害 |
138(56.3) |
169(65.5) |
171(67.9) |
99(37.2) |
悪心 |
59(24.1) |
85(32.9) |
80(31.7) |
32(12.0) |
下痢 |
49(20.0) |
75(29.1) |
64(25.4) |
27(10.2) |
便秘 |
45(18.4) |
57(22.1) |
40(15.9) |
22(8.3) |
嘔吐 |
19(7.8) |
28(10.9) |
36(14.3) |
4(1.5) |
消化不良 |
19(7.8) |
29(11.2) |
35(13.9) |
14(5.3) |
おくび |
5(2.0) |
16(6.2) |
17(6.7) |
2(0.8) |
鼓腸 |
9(3.7) |
9(3.5) |
14(5.6) |
9(3.4) |
腹痛 |
18(7.3) |
16(6.2) |
13(5.2) |
9(3.4) |
上腹部痛 |
12(4.9) |
19(7.4) |
10(4.0) |
9(3.4) |
一般・全身障害および投与部位の状態 |
51(20.8) |
61(23.6) |
65(25.8) |
35(13.2) |
疲労 |
8(3.3) |
13(5.0) |
8(3.2) |
5(1.9) |
感染症および寄生虫症 |
133(54.3) |
138(53.5) |
117(46.4) |
128(48.1) |
COVID-19 |
72(29.4) |
79(30.6) |
67(26.6) |
62(23.3) |
上気道感染 |
16(6.5) |
19(7.4) |
20(7.9) |
16(6.0) |
尿路感染 |
10(4.1) |
19(7.4) |
18(7.1) |
15(5.6) |
インフルエンザ |
14(5.7) |
6(2.3) |
9(3.6) |
17(6.4) |
代謝および栄養障害 |
51(20.8) |
60(23.3) |
46(18.3) |
59(22.2) |
食欲減退 |
26(10.6) |
35(13.6) |
27(10.7) |
9(3.4) |
2型糖尿病 |
6(2.4) |
8(3.1) |
3(1.2) |
33(12.4) |
筋骨格系および結合組織障害 |
57(23.3) |
57(22.1) |
56(22.2) |
54(20.3) |
関節痛 |
19(7.8) |
15(5.8) |
16(6.3) |
16(6.0) |
背部痛 |
17(6.9) |
20(7.8) |
16(6.3) |
13(4.9) |
神経系障害 |
53(21.6) |
61(23.6) |
44(17.5) |
58(21.8) |
頭痛 |
21(8.6) |
26(10.1) |
19(7.5) |
26(9.8) |
浮動性めまい |
12(4.9) |
19(7.4) |
9(3.6) |
10(3.8) |
皮膚および皮下組織障害 |
26(10.6) |
30(11.6) |
44(17.5) |
25(9.4) |
脱毛症 |
14(5.7) |
12(4.7) |
19(7.5) |
3(1.1) |
MedDRA/J ver27.0 発現例数(%)
■GPHN試験(SURMOUNT-4)
≪有効性≫
2型糖尿病を有しない肥満(BMIが30 kg/m2以上)、又は2型糖尿病を有しない体重に関連した併存疾患を1つ以上有する過体重(BMIが27 kg/m2以上)の患者を対象※2にチルゼパチドMTD(10 mg又は15 mg)及びプラセボを88週間投与した海外第3相試験(GPHN試験)において、チルゼパチドは無作為割付(投与36週時)から投与88週時まで、プラセボと比較して統計学的に有意な体重減少をもたらしました(p<0.001、MMRM)(表4)8,9)。
表4)各評価項目の結果(投与36〜88週時)(mITT集団)[GPHN試験(SURMOUNT-4)]8,9)
評価項目 |
チルゼパチドMTD |
プラセボ (N=335) |
体重変化率、%a) |
-6.7b) |
+14.8 |
プラセボで補正した体重変化率、% |
-21.4 |
該当なし |
体重変化量、kga) |
-5.7b) |
+11.9 |
導入期間から80%以上の体重減少を維持している患者a) |
93.4b) |
13.5 |
ウエスト周囲長の変化量、cma) |
-4.6b) |
+8.3 |
mITT集団(Efficacy Estimand) 最小二乗平均値
MMRM又はロジスティック回帰分析
a:優越性について検討(第1種の過誤を制御した)
b:p<0.001(vs プラセボ)
表5)各副次評価項目の結果(投与0〜88週時)(mITT集団)[GPHN試験(SURMOUNT-4)]8,9)
評価項目 |
チルゼパチドMTD |
プラセボ (N=335) |
体重変化率、%a) |
-26.0 |
-9.5 |
プラセボで補正した体重変化率、%a) |
-16.4 |
該当なし |
体重変化量、kga) |
-27.6 |
-10.0 |
体重減少が5%以上の患者、%b) |
98.5c) |
69.0 |
体重減少が10%以上の患者、%b) |
94.0c) |
44.4 |
体重減少が15%以上の患者、%b) |
87.1c) |
24.0 |
体重減少が20%以上の患者、%b) |
72.6c) |
11.6 |
体重減少が25%以上の患者、%a) |
56.6c) |
4.0 |
mITT集団(Efficacy Estimand) 最小二乗平均値
MMRM又はロジスティック回帰分析
a:有意差について検討(第1種の過誤対象外)
b:優越性について検討(第1種の過誤を制御した)
c:p<0.001(vs プラセボ)
Efficacy Estimandを用いた生存時間解析の手法では、投与0週時に既に5%以上体重が減少している患者が二重盲検期間中にチルゼパチド投与を継続することにより、体重がベースライン時の体重の95%超に戻るリスクがプラセボと比較して、約98%低下することが示されました(ハザード比:0.013[95% CI:0.004~0.046]、p<0.001)8,9)。
≪安全性≫
全体的な投与中止率は以下のとおりでした8)。
チルゼパチドMTD(10 mg又は15 mg)群:10%
プラセボ群:18%
二重盲検期間中の有害事象による投与中止率は以下のとおりでした8)。
チルゼパチドMTD(10 mg又は15 mg)群:1.8%
プラセボ群:0.9%
チルゼパチドの全体的な安全性プロファイルは、以前報告されたSURMOUNT試験及びSURPASS試験、並びに肥満及び過体重の治療薬として承認されているインクレチン療法と同様でした8)。
甲状腺髄様癌又は膵癌の報告例はありませんでした8)。
死亡にいたる有害事象は3例に認められ、内訳はチルゼパチドMTD群でうっ血性心不全が1例、プラセボ群で結腸腺癌が1例、非盲検期間中のチルゼパチド群でCOVID-19が1例でした。いずれの死亡も治験担当医師によって治験薬との因果関係なしと判断されました9)。
重篤な有害事象はチルゼパチドMTD群で10例、プラセボ群で10例、非盲検期間中のチルゼパチド群で16例に認められ、内訳はチルゼパチドMTD群で腹痛、悪心、嘔吐、蜂巣炎が各2件、肺炎、精神状態変化、急性心筋梗塞、腸閉塞、ウイルス性肝炎、消化性潰瘍、低血圧、結腸癌、出血性ショック、血腫、うっ血性心不全、脳血管発作、小腸閉塞が各1件、プラセボ群で急性胆嚢炎が3件、鎖骨骨折、リパーゼ増加、大動脈瘤、大動脈瘤修復、結腸直腸癌、腹膜炎、腫瘍穿孔、非ホジキンリンパ腫、腸閉塞、結腸腺癌が各1件、非盲検期間中のチルゼパチド群で急性胆嚢炎が4件、変形性関節症、胆石症が各2件、心房細動、上室性頻脈、視力障害、甲状腺腫、一過性脳虚血発作、房室ブロック、COVID-19、COVID-19肺炎、精神状態変化、栄養障害、脳梗塞、自然流産が各1件でした。いずれの重篤な有害事象も治験担当医師によって治験薬との因果関係なしと判断されました。9)
表6)有害事象の概要(投与36〜88週時)(安全性解析対象集団)[GPHN試験(SURMOUNT-4)]8)
|
チルゼパチドMTD |
プラセボ (N=335) |
1件以上有害事象を発現した患者 |
202(60.3) |
187(55.8) |
重篤な有害事象 |
10(3.0) |
10(3.0) |
死亡 |
1(0.3) |
1(0.3) |
発現例数(%)
最も多く発現した有害事象は胃腸関連であり、最も多く発現した有害事象は胃腸関連有害事象でした8)。
表7)発現割合が5%以上の有害事象(非盲検チルゼパチド導入期)(安全性解析対象集団)[GPHN試験(SURMOUNT-4)]8,9)
|
導入期のチルゼパチド集団 (N=783) |
|
悪心 |
278(35.5) |
|
下痢 |
165(21.1) |
|
便秘 |
162(20.7) |
|
嘔吐 |
128(16.3) |
|
COVID-19 |
83(10.6) |
|
食欲減退 |
74(9.5) |
|
胃食道逆流性疾患 |
69(8.8) |
|
注射部位反応 |
64(8.2) |
|
消化不良 |
63(8.0) |
|
頭痛 |
56(7.2) |
|
疲労 |
53(6.8) |
|
腹痛 |
48(6.1) |
|
脱毛症 |
40(5.1) |
|
MedDRA/J ver26.0 発現例数(%) |
|
|
表8)いずれかの投与群で発現割合が5%以上の有害事象(投与36〜88週時)(安全性解析対象集団)[GPHN試験(SURMOUNT-4)]8,9)
|
チルゼパチドMTD |
プラセボ (N=335) |
|
COVID-19 |
47(14) |
50(14.9) |
|
下痢 |
36(10.7) |
16(4.8) |
|
悪心 |
27(8.1) |
9(2.7) |
|
嘔吐 |
19(5.7) |
4(1.2) |
|
上気道感染 |
8(2.4) |
18(5.4) |
|
MedDRA/J ver26.0 発現例数(%) |
|
||
※1
2回のスクリーニング来院にわたり、以下の基準のうち2つ以上に該当した治験参加者を前糖尿病状態に分類した。
・空腹時血糖値(OGTT時の0分値、又は別途測定した値):100~125 mg/dL
・2時間血糖値(OGTT時の120分値):140~199 mg/dL
・HbA1c:5.7%~6.4%
※2
チルゼパチドの承認されている効能又は効果である「肥満症」は、高血圧、脂質異常症又は耐糖能障害(2型糖尿病、耐糖能異常等)のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、以下に該当する場合に限る。
・BMIが27 kg/m2以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する
・BMIが35 kg/m2以上
※3
チルゼパチドの承認された「肥満症」の用法及び用量・用法及び用量に関連する注意は以下のとおりです。
6. 用法及び用量(抜粋)
通常、成人には、チルゼパチドとして週1回2.5 mgから開始し、4週間の間隔で2.5 mgずつ増量し、週1回10 mgを皮下注射する。
なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、週1回5 mgまで減量、又は4週間以上の間隔で2.5 mgずつ週1回15 mgまで増量できる。
7. 用法及び用量に関連する注意(抜粋)
7.4 患者の体重減少の程度や本剤に対する忍容性に応じて、週1回5 mgで治療を継続することも考慮すること。
[引用元]
ゼップバウンド(肥満症:耐糖能障害)申請資料概要CTD2.7.6.2.2(承認時評価資料)
ゼップバウンド(肥満症:耐糖能障害)申請資料概要CTD2.5.4.5.3.6(承認時評価資料)
ゼップバウンド(肥満症:耐糖能障害)申請資料概要CTD2.5.4.5.3.7.3(承認時評価資料)
ゼップバウンド(肥満症:耐糖能障害)申請資料概要CTD2.5.5.2.3.1(承認時評価資料)
ゼップバウンド(肥満症:耐糖能障害)申請資料概要CTD2.5.5.2.3.3(承認時評価資料)
ゼップバウンド(肥満症:耐糖能障害)申請資料概要CTD2.7.6.2.4(承認時評価資料)
Aronne LJ, Sattar N, Horn DB, et al; SURMOUNT-4 Investigators. Continued treatment with tirzepatide for maintenance of weight reduction in adults with obesity: the SURMOUNT-4 randomized clinical trial. JAMA. 2024;331(1):38-48.(HMN30820)
ゼップバウンド(肥満症)申請資料概要CTD2.7.6.13(承認時評価資料)
ゼップバウンド(肥満症:耐糖能障害)申請資料概要CTD2.7.6.2(承認時評価資料)
ゼップバウンド(肥満症:耐糖能障害)申請資料概要CTD2.5.4.5.1(承認時評価資料)
ゼップバウンド(肥満症:耐糖能障害)申請資料概要CTD2.5.5.5.1(承認時評価資料)
ゼップバウンド(肥満症:耐糖能障害)申請資料概要CTD2.5.4.2.1(承認時評価資料)
[略語]
BMI(body mass index)=体格指数
COVID-19=新型コロナウイルス感染症
EAS=有効性解析対象集団
GCP=医薬品の臨床試験の実施の基準
ICH=医薬品規制調和国際会議
MTD=最大耐用量
mITT=modified intent-to-treat
MMRM(mixed model for repeated measures)=繰り返し測定値に関する混合効果モデル
MedDRA=ICH国際医薬用語集
OGTT=2時間経口ブドウ糖負荷試験
GPHK試験(SURMOUNT-1, 投与176週時) 試験概要10-13)
試験デザイン |
第3相、多施設共同、二重盲検、プラセボ対照、無作為化試験 |
対象注1) |
BMIが27 kg/m2以上で高血圧、脂質異常症、閉塞性睡眠時無呼吸症候群又は心血管疾患のいずれかを有する治験参加者もしくはBMIが30 kg/m2以上の治験参加者2517例のうち、無作為化時に前糖尿病状態*を有する治験参加者1021例(日本人51例)(GCP違反が認められた実施医療機関で無作為割付された11例を除く)。なお、糖尿病患者は除外された。
* 2回のスクリーニング来院にわたり、以下の基準のうち2つ以上に該当した治験参加者を前糖尿病状態に分類した。 ・空腹時血糖値(OGTT時の0分値、又は別途測定した値):100~125 mg/dL ・2時間血糖値(OGTT時の120分値):140~199 mg/dL ・HbA1c:5.7%~6.4% |
方法注2) |
チルゼパチド5 mg、10 mg、15 mg又はプラセボを週1回72週間皮下投与した。チルゼパチドはいずれの投与群でも最初の4週間は初回投与量の2.5 mgで週1回投与し、その後割り付けられた用量に到達するまで4週間ごとに2.5 mgずつ漸増した。用量漸増期間は最長20週であった。 体重管理のための低カロリー食及び運動量の増加を併せて実施した。 主要評価期間(72週間)の投与を完了した治験参加者は、チルゼパチド5 mg、10 mg、15 mg又はプラセボを週1回、104週間(計176週間)継続皮下投与した。 |
GPHN試験(SURMOUNT-4) 試験概要8)
試験デザイン |
海外第3相、多施設共同、無作為化、並行群間、プラセボ対照、二重盲検試験 |
対象注1) |
2型糖尿病を有しない肥満(BMIが30 kg/m2以上)、又は2型糖尿病を有しない体重に関連した併存疾患を1つ以上有する過体重(BMIが27 kg/m2以上)の治験参加者670例 |
方法 |
チルゼパチドを週1回36週間皮下投与した。チルゼパチドの初回投与量を2.5 mgとし、MTD(10 mg又は15 mg)に達するまで4週間ごとに2.5 mgずつ増量した。投与36週時からはチルゼパチドMTD(10 mg又は15 mg)又はプラセボを週1回皮下投与し、投与88週時まで投与した。 |
注1)チルゼパチドの承認されている効能又は効果である「肥満症」は、高血圧、脂質異常症又は耐糖能障害(2型糖尿病、耐糖能異常等)のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、以下に該当する場合に限る。
・BMIが27 kg/m2以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する
・BMIが35 kg/m2以上
注2)チルゼパチドの承認された「肥満症」の用法及び用量・用法及び用量に関連する注意は以下のとおりです。
6. 用法及び用量(抜粋)
通常、成人には、チルゼパチドとして週1回2.5 mgから開始し、4週間の間隔で2.5 mgずつ増量し、週1回10 mgを皮下注射する。
なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、週1回5 mgまで減量、又は4週間以上の間隔で2.5 mgずつ週1回15 mgまで増量できる。
7. 用法及び用量に関連する注意(抜粋)
7.4 患者の体重減少の程度や本剤に対する忍容性に応じて、週1回5 mgで治療を継続することも考慮すること。
最終更新日: June 2026
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