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ケサンラ(ドナネマブ)のAACQ試験において、AACI試験よりinfusion reactionの発現割合が高いのはなぜか?
主なinfusion reaction、アナフィラキシー関連事象である注入に伴う反応の発現割合が、AACI試験と比較してAACQ試験で高かった理由は不明ですが、各試験におけるドナネマブの投与スケジュールの違い(AACQ試験では、患者を4つのドナネマブの投与レジメンに割り付け、16週までは2週間隔でドナネマブ又はプラセボを投与、AACI試験では、患者をドナネマブ又はプラセボに割り付け、4週間隔で投与) などが影響している可能性が考えられます。
[解説]
ドナネマブの海外第Ⅲ相試験TRAILBLAZER-ALZ 6(AACQ)試験及び国際共同第Ⅲ相試験TRAILBLAZER-ALZ 2(AACI)試験では、図の投与スケジュールでドナネマブが投与されました1)。
各試験の安全性解析対象集団※1における、投与76週時のinfusion reaction、アナフィラキシー関連事象の発現状況は、AACQ試験では、注入に伴う反応が350mg開始群で17.9%(38/212例)、700mg開始群注)で14.0%(29/207例)、アナフィラキシー反応がそれぞれ0.5%(1/212例)、1.0%(2/207例)、過敏症がそれぞれ1.4%(3/212例)、0.5%(1/207例)でした(表1)1)。また、AACI試験では、ドナネマブ群注)の注入に伴う反応が8.7%(74/853例)、アナフィラキシー反応が0.4%(3/853例)、過敏症が1.2%(10/853例)でした(表2)1)。
infusion reaction、アナフィラキシー関連事象の発現割合が、AACI試験と比較してAACQ試験で高かった理由は不明ですが、AACQ試験では、すべての患者にドナネマブが投与されており、患者が「ドナネマブの投与を受けている」と認識していたこと、及び16週までは2週間隔でドナネマブ又はプラセボが投与されていたことなどが影響している可能性が考えられます2)。
図)AACQ試験(350mg開始群、700mg開始群注))及びAACI試験の投与スケジュールにおけるドナネマブの投与量1)
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期間(週) |
0 |
2 |
4 |
6 |
8 |
10 |
12 |
14 |
16 |
20 |
24 |
最長 72週 |
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AACQ試験 ドナネマブの投与量(mg) |
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|||||||||||
|
350mg開始群 |
350 |
PBO |
700 |
PBO |
1050 |
PBO |
1400 |
PBO |
1400 |
1400 |
1400 |
1400※2 |
|
700mg開始群注) |
700 |
PBO |
700 |
PBO |
700 |
PBO |
1400 |
PBO |
1400 |
1400 |
1400 |
1400※2 |
|
AACI試験 ドナネマブの投与量(mg) |
|
|||||||||||
|
ドナネマブ群注) |
700 |
|
700 |
|
700 |
|
1400 |
|
1400 |
1400 |
1400 |
1400※3 |
|
プラセボ群 |
PBO |
|
PBO |
|
PBO |
|
PBO |
|
PBO |
PBO |
PBO |
PBO |
表1)AACQ試験の投与76週時における、350mg開始群及び700mg開始群注)の注入に伴う反応、アナフィラキシー反応及び過敏症の発現割合(AACQ試験、安全性解析対象集団※1)1)
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350mg開始群(n=212) |
700mg開始群注)(n=207) |
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注入に伴う反応 |
38 (17.9) |
29 (14.0) |
|
アナフィラキシー反応 |
1 (0.5) |
2 (1.0) |
|
過敏症 |
3 (1.4) |
1 (0.5) |
発現例数(%) MedDRA/J version 27.1
表2)AACI試験(二重盲検投与期間)における注入に伴う反応、アナフィラキシー反応及び過敏症の発現割合(AACI試験、安全性解析対象集団※1)1)
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ドナネマブ群注) (n=853) |
プラセボ群 (n=874) |
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注入に伴う反応 |
74 (8.7) |
4 (0.5) |
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アナフィラキシー反応 |
3 (0.4) |
0 (0.0) |
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過敏症 |
10(1.2) |
2 (0.2) |
発現例数(%) MedDRA/J version 25.1
※1 無作為化後、ドナネマブを1回以上投与したすべての患者。
※2 投与24、52週時のアミロイドPET検査により測定したアミロイドβ(Aβ)プラークの除去が基準(アミロイドPET検査により測定したAβプラーク蓄積が、いずれか1回の測定で11センチロイド未満、又は連続する2回の測定で11以上25センチロイド未満)を満たした患者は、ドナネマブの投与を完了した。
※3 投与24、52、76、102、130週時のアミロイドPET検査により測定したAβプラークの除去がプラセボ切り替え基準(アミロイドPET検査により測定したAβプラーク蓄積が、いずれか1回の測定で11センチロイド未満、又は連続する2回の測定で11以上25センチロイド未満)を満たした患者は、ドナネマブからプラセボへ二重盲検下で変更した。
注)ドナネマブの用法及び用量は「通常、成人にはドナネマブ(遺伝子組換え)として初回は350mg、2回目は700mg、3回目は1050mg、その後は1回1400mgを4週間隔で、少なくとも30分かけて点滴静注する。」です。
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上記の試験について一部承認外の成績が含まれますが、承認時評価資料のためご紹介しています。 |
[引用元]
Wang H, et al.: Alzheimers Dement. 2025; 21: e70062(CNS60000)
[略語]
Aβ=アミロイドβ
PBO=プラセボ
PET=陽電子放出断層撮影法
最終更新日: June 2025
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