トルリシティ ® (デュラグルチド(遺伝子組換え))
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投与部位(腹部、大腿部及び上腕部)によってトルリシティ(デュラグルチド)の薬物動態は異なるのか?
腹部、上腕部及び大腿部に投与した際の薬物動態を検討した外国臨床薬理試験(GBCN試験)において、投与部位間の生物学的同等性が示されました。
[解説]
※本試験には、一部国内承認外の用法及び用量を含む成績が含まれていますが、承認時評価資料のため紹介します
腹部、上腕部、又は大腿部に投与した際の薬物動態を検討した外国臨床薬理試験(GBCN試験)※において、投与部位間の生物学的同等性が示されました1)。腹部投与時に対する上腕部及び大腿部投与時の最高血漿中濃度比及び血漿中濃度-時間曲線下面積比(上腕部又は大腿部/腹部)、各投与部位から投与時の最高血漿中濃度到達時間、消失半減期及び見かけのクリアランスは以下のとおりです。
表1:外国臨床薬理試験(GBCN試験)※における腹部投与時に対する上腕部及び大腿部投与時の最高血漿中濃度比及び血漿中濃度-時間曲線下面積比1)
投与部位 |
最高血漿中濃度比 |
血漿中濃度-時間曲線下面積比 |
上腕部(n=45) |
0.984(0.925,1.05) |
0.973(0.941,1.01) |
大腿部(n=45) |
0.890(0.838,0.944) |
0.989(0.956,1.02) |
最小二乗幾何平均値の比(90%信頼区間)
表2:外国臨床薬理試験(GBCN試験)※における各投与部位から投与時の最高血漿中濃度到達時間、消失半減期及び見かけのクリアランス1)
投与部位 |
最高血漿中濃度到達時間 [時間]a |
消失半減期 [時間]b |
見かけのクリアランス [L/h]c |
腹部(n=45) |
48.0(24.0,72.0) |
102(80.7,155) |
0.0996(24) |
上腕部(n=45) |
48.0(12.0,72.0) |
103(75.0,146) |
0.101(25) |
大腿部(n=45) |
48.0(12.0,120) |
107(75.6,194) |
0.101(20) |
a 中央値(最小値,最大値)
b 幾何平均値(最小値,最大値)
c 幾何平均(変動係数%)
※国内で承認されている用法及び用量は、「通常、成人には、デュラグルチド(遺伝子組換え)として、0.75 mgを週に1回、皮下注射する。なお、患者の状態に応じて1.5 mgを週に1回投与に増量できる。」です2)。
[引用元]
トルリシティ審査報告書
最終更新日: August 2023
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