トルリシティ ® (デュラグルチド(遺伝子組換え))
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肝機能障害のある2型糖尿病患者さんへの投与で、健常人に比べトルリシティ(デュラグルチド)のAUCとCmaxが低い(曝露量が低い)理由は?
デュラグルチドと同じGLP-1受容体作動薬であるリラグルチドでは、肝機能障害の被験者でのリラグルチドの曝露量(Cmax、AUC0-∞)の減少は、肝機能群間における皮下投与部位からの薬剤吸収のばらつきに起因する可能性があると示唆されています。デュラグルチドでも、リラグルチドと同様の原因が当てはまる可能性があります。
[解説]
※本試験には、一部国内承認外の用法及び用量を含む成績が含まれていますが、承認時評価資料のため紹介します。
デュラグルチドでの報告ではありませんが、同じGLP-1受容体作動薬であるリラグルチドを投与した肝機能障害の被験者においても外国臨床薬理試験(GBDO試験)*で観察されたものと同程度の曝露量(最高血漿中濃度[Cmax]、0時間から無限時間まで外挿した血漿中濃度-時間曲線下面積[AUC0-∞])の減少が報告されており、リラグルチドの曝露量(Cmax、AUC0-∞)の減少は、肝機能群間における皮下投与部位からの薬剤吸収のばらつきに起因する可能性があると示唆されています1)。
外国臨床薬理試験(GBDO試験)*の結果でも、デュラグルチドの半減期が肝機能障害の程度による影響を受けなかったことから、デュラグルチドにおいてもリラグルチドと同様の原因が当てはまる可能性があります2)。
*国内で承認されている用法及び用量は、「通常、成人には、デュラグルチド(遺伝子組換え)として、0.75 mgを週に1回、皮下注射する。なお、患者の状態に応じて1.5 mgを週に1回投与に増量できる。」です3)。
[引用元]
Flint, A., Nazzal, K., Jagielski, P., et al.: Influence of hepatic impairment on pharmacokinetics of the human GLP-1 analogue, liraglutide. Br. J. Clin. Pharmacol., 70(6): 807-814, 2010(HMN30382)
トルリシティ申請資料概要CTD2.7.2.2.2.2.3.3(承認時評価資料)
最終更新日: March 2023
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