サインバルタ ® (デュロキセチン塩酸塩)
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慢性腰痛症に伴う疼痛の治療の場合でもサインバルタ(デュロキセチン)の投与中止後に発生する副作用や離脱症状はあるのか?
国内、海外問わず、慢性腰痛症患者を対象とした離脱症状を適正に評価した試験は行われておりません。慢性腰痛症に伴う疼痛以外の適応疾患も含めた海外臨床試験では、サインバルタの投与中止により、不安、焦燥、興奮、浮動性めまい、錯感覚、頭痛、悪心、及び筋痛等の発現が報告されています。
[解説]
国内、海外問わず、慢性腰痛症患者を対象とした離脱症状を適正に評価した試験は行われておりません。慢性腰痛症に伴う疼痛以外の適応症も含めた海外臨床試験では、デュロキセチンの投与中止により、不安、焦燥、興奮、浮動性めまい、錯感覚、頭痛、悪心、及び筋痛等の発現が報告されています1)。
国内での慢性腰痛症に伴う疼痛の特定使用成績調査(安全性評価対象例:697例)においては、デュロキセチンを投与中止又は投与終了した354例について、2週間の追跡調査をした結果、デュロキセチンの投与終了翌日に発現した異常感(気分不良)が1例報告されています。また「離脱症状・反跳現象」の症状として「頭痛」が1例報告されており、投与再開により回復したとされています2)。
以上より、電子添文には、以下の記載があります3)。
投与中止(特に突然の中止)により、不安、焦燥、興奮、浮動性めまい、錯感覚(電気ショック様感覚を含む)、頭痛、悪心及び筋痛等があらわれることが報告されている。投与を中止する場合には、突然の中止を避け、患者の状態を観察しながら徐々に減量すること。
慢性腰痛症に伴う疼痛の治療においても、他の適応症と同様、デュロキセチンの投与を中止する場合は、患者の状態を観察しながら徐々に減量してください。
[引用元]
サインバルタ(慢性腰痛症に伴う疼痛)申請資料概要 CTD2.7.4.5.7 (承認時評価資料)
竹田 裕美子 他: 新薬と臨床, 69(2): 112-127, 2020(CNS31568)
最終更新日: September 2024
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