トルツ ® (イキセキズマブ(遺伝子組換え))
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爪乾癬に対するトルツ(イキセキズマブ)の有効性は?
乾癬患者を対象とした第III相臨床試験(UNCOVER-1, 2, 3)の導入投与期間(12週まで)において、イキセキズマブは爪乾癬に対して、投与開始12週時にプラセボ投与群と比較して統計学的に有意な改善を示しました。
[解説]
乾癬患者を対象とした第III相臨床試験(UNCOVER-1, 2, 3)の導入投与期間中(12週まで)、イキセキズマブは爪乾癬に対して、12週時において爪乾癬の寛解を示すNAPSI(Nail Psoriasis Severity Index)スコアが0となった被験者の割合は、プラセボ投与群と比較して統計学的に有意に高くなりました[p<0.001、ロジスティック回帰分析(UNCOVER-1);p<0.001、Cochran-Mantel-Haenszel検定(UNCOVER-3)]1)。また、UNCOVER-3試験においては、NAPSIのベースラインからの改善率が、投与開始8週目からイキセキズマブ4週間隔(Q4W)及び2週間隔(Q2W)ともに、プラセボ投与群と比較して統計学的に有意な改善を示しました(Q4W,Q2W: p<0.05、mixed-effects model of repeated measures)2)。
[有効性]
爪乾癬に対する有効性は、NAPSIを用いて評価しました1)。
乾癬患者を対象とした第III相臨床試験(UNCOVER-1, 2, 3)の導入投与期間(12週まで)において、NAPSIスコアのベースラインからの変化量に、両イキセキズマブ投与群[4週間隔(Q4W)及び2週間隔(Q2W)]でプラセボ投与群と比較して統計学的に有意な改善が認められました(いずれもp<0.001、mixed-effects model of repeated measures)。また、爪乾癬の寛解を示す、NAPSIスコアが0となった被験者の割合について検討したところ、UNCOVER-1及びUNCOVER-3において、12週時にNAPSIスコアが0となった被験者の割合(NRI*)は、Q4W,Q2Wいずれのイキセキズマブ投与群でもプラセボ投与群と比較して統計学的に有意に高くなりました[p<0.001、ロジスティック回帰分析(UNCOVER-1);p<0.001、Cochran-Mantel-Haenszel検定(UNCOVER-3)]1)。
日本人の乾癬患者を対象とした第III相臨床試験(UNCOVER-J)の導入投与期間(12週まで)において、手指爪などの病変に対する効果を、NAPSIを指標として評価したところ、イキセキズマブの投与で。NAPSIスコア(平均値)は、ベースライン31.7、12週時24.0(LOCF**)でした。52週時のNAPSIスコアは8.3(LOCF**)でした3)。
* NRI:non-responder imputation(評価が得られなかった症例はノンレスポンダーとして補完する方法)
** LOCF:last observation carried forward(欠測値を最終観測値で補完する方法)
[引用元]
トルツ 申請資料概要 承認時評価資料(CTD 2.7.3.3.2.1.2)
P. van de Kerkhof et al, JEADV, Vol31, March 2017,477-482
トルツ 申請資料概要 承認時評価資料(CTD 2.7.6.9.1.3.2.4)
最終更新日: October 2022
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