トルツ ® (イキセキズマブ(遺伝子組換え))
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トルツ(イキセキズマブ)の臨床試験で用いたPASI 75、PASI 90、PASI 100、sPGAはどのような評価指標か?
乾癬の面積と重症度の指標(PASI)は、病変面積と局面型皮疹の重症度を総合的に評価する指標で、PASI 75はベースラインのPASIスコアから75%以上の減少(改善)を示します。医師による静的総合評価(sPGA)は、皮膚症状の重症度を包括的に評価する指標で、無症状(0)~極めて重度(5)に分類されます。
[解説]
乾癬の面積と重症度の指標(PASI:Psoriasis Area and Severity Index)は、各領域の体表病変の範囲の評価と重症度の評価を組み合わせた評価指標です。
PASIは、ベースラインからの改善率で示すことが多く、PASI 75は、ベースラインPASIスコアから75%以上の減少(改善)と定義されます。PASI 75は臨床的に意義のある改善として広く受け入れられています1)。
高いPASI改善を示すPASI 90、皮膚症状の寛解を示すPASI 100も、健康関連QOLとの関係から重要な指標です2)。
医師による静的総合評価(sPGA:static physician global assessment)は、膨疹、紅斑、及び鱗屑の性状によって、乾癬病変をカテゴリー分けして皮膚症状の重症度を医師が包括的に評価する指標です。臨床試験では、治療反応性の解析のために、乾癬の重症度を、無症状(0)、ごく軽度(1)、軽度(2)、中等度(3)、重度(4)、又は極めて重度(5)の6つのカテゴリーのいずれかで評価しました。sPGAは、以前の乾癬病変に対する評価の影響を受けにくいため、イキセキズマブの第III相比較試験のような長期間の評価に適切であることから、有効性の評価するための指標として用いられました3)。
[引用元]
1) Menter A et al. J Am Acad Dermatol. 2008;58(5):826-850 (AIM00021)
2) Puig L. J Eur Acad Dermatol Venereol. 2015;29(4):645-648
3) トルツ 申請資料概要(CTD 2.5.4.2.2)(承認時評価資料)
最終更新日: June 2022
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