アリムタ ® (ペメトレキセドナトリウム水和物)
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アリムタ(ペメトレキセド)による発疹の予防としてステロイド剤の前投与は必要か?
ペメトレキセド投与時に必須とされる併用薬ではありませんが、非小細胞肺癌を対象としたペメトレキセド単剤の国内第II相試験で高頻度に発疹が認められておりますので、ステロイド剤の併用投与を考慮してください。
[解説]
本邦において、ペメトレキセド投与時に必須とされる併用薬ではありませんが、非小細胞肺癌を対象としたペメトレキセド単剤の国内第II相試験で高頻度(ペメトレキセド:500 mg/m2投与群で67.5%[77/114例]、全体で73.8%[166/225例])に発疹が認められておりますので1)、ステロイド剤の併用投与を考慮してください。
一方、悪性胸膜中皮腫に対し、ペメトレキセドとシスプラチンを併用した国内第I/II相試験においては、悪心及び嘔吐予防のために結果として25例全例にステロイド剤が前投与されていました2)。この試験では、発疹の発現割合は32.0%(8/25例)でした3)。
また、外国で開発初期に実施した臨床試験において、デキサメタゾンを予防投与として使用した症例では、発疹の発現割合及び重症化を抑える傾向が認められた4) 5)ことから、その後の外国臨床試験では発疹の発現及び重症化を軽減するため、ペメトレキセド投与の前日から投与の翌日までの3日間、デキサメタゾンを1回4 mg、1日2回経口投与しました6)。
[引用元]
Ohe, Y., Ichinose, Y., Nakagawa, K., et al.: Efficacy and safety of two doses of pemetrexed supplemented with folic acid and vitamin B12 in previously treated patients with non-small cell lung cancer. Clin. Cancer Res., 14(13): 4206-4212, 2008(ONC13264)
アリムタ 審査報告書
Nakagawa, K. et al.: Efficacy and Safety of Pemetrexed in Combination with Cisplatin for Malignant Pleural Mesothelioma: A Phase I/II Study in Japanese Patients. Jpn. J. Clin. Oncol., 38(5): 339-346, 2008(ONC13187)
Cripps, C., Burnell, M., Jolivet, J., et al.: Phase II study of first-line LY231514 (multi-targeted antifolate) in patients with locally advanced or metastatic colorectal cancer: an NCIC Clinical Trials Group study. Ann. Oncol., 10(10): 1175-1179, 1999(ONC12398)
Rusthoven, J. J., Eisenhauer, E., Butts, C., et al.: Multitargeted antifolate LY231514 as first-line chemotherapy for patients with advanced non-small-cell lung cancer: A phase II study. National Cancer Institute of Canada Clinical Trials Group. J. Clin. Oncol., 17(4): 1194-1199, 1999(ONC05431)
最終更新日: February 2023
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