インスリン グラルギン BS注「リリー」 (インスリン グラルギン(遺伝子組換え)[インスリン グラルギン後続1])
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インスリン グラルギンBS注「リリー」を投与して、抗インスリン抗体高値となったときの対処法は?
血糖コントロールが悪化した場合には、ステロイドの投与や製剤変更が必要な場合があります。
[解説]
インスリン投与患者さんに認められるインスリン抗体は珍しいものではなく、皮下の貯蔵インスリンが放出される際にインスリン濃度が大きく変わったり、不安定になったりするのを防ぐように働くとも言われています1)。
また、インスリン抗体が発現した場合でも、血糖コントロールや1日に必要なインスリン投与量への影響は少ないとされています2)。
ただし、抗体による臨床的な症状として稀ではありますが、インスリン抗体に伴うインスリン抵抗性などが原因で血糖コントロールが悪化し、ステロイドの投与や製剤変更が必要となる場合があります3)。
尚、ステロイドを使用する場合ステロイドの効果が大きく、急激に抗体価が下降すると同時に低血糖になる症例があるため注意が必要です3)。
[引用元]
金澤 康徳 他: ジョスリン糖尿病学, 478-486, 1995(HMN17033)
Sakata, S., Matsuda, M., Komaki, T., Miura, K.,: Effect of Anti-Insulin Antibodies on Glycemic Control in Insulin Treated Diabetic Patients. Immunol Invest, 16(3): 263-271, 1987
小林 正: インスリン療法マニュアル第4版, 140-144, 2008(HMN18501)
最終更新日: June 2023
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