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インスリン グラルギン BS注「リリー」 (インスリン グラルギン(遺伝子組換え)[インスリン グラルギン後続1])
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透析はインスリン グラルギンBS注「リリー」の血中濃度に影響するか?
分子量から考えて、インスリンの透析性は低いと考えられるものの、透析に使用するダイアライザへの吸着の影響で血中インスリン濃度は低下する可能性があります。
[解説]
ヒトインスリンは分子量から考えて、インスリンの透析性は低いとされていますが1)、具体的な除去率(透析性)のデータはありません。
インスリン グラルギンの分子量は6062.89とヒトインスリンより大きく、同様に透析性は低いものと考えられます。
一方で、日本透析医学会の「血液透析患者の糖尿病治療ガイド2012」では、インスリン治療中の糖尿病血液透析患者の血中インスリン濃度は透析中に低下するとされています2)。血中インスリンが透析で減少する機序はダイアライザへの吸着であると考えられ、インスリン低下の程度はダイアライザによって異なるとされています2)。
以上より、インスリンの透析性は低いと考えられるものの、透析に使用するダイアライザへの吸着の影響で血中インスリン濃度は低下することが示唆されます。
[引用元]
前田 貞亮 他: 糖尿病と透析療法, 136-143, 1996(GLY30262)
日本透析医学会: 日本透析医学会雑誌, 46(3): 311-357, 2013(HMN30306)
最終更新日: October 2024
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