ベージニオ ® (アベマシクリブ)
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ベージニオ(アベマシクリブ)をチトクロームP450(CYP)3A阻害剤と併用してもよいか?併用した場合の影響は?
アベマシクリブとCYP3A阻害剤は、できる限り併用を避けてください。やむを得ず併用する場合には、アベマシクリブの血中濃度が上昇するおそれがあるので、減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意してください。
[解説]
電子添文に以下のとおり記載されています。
アベマシクリブとCYP3A阻害剤はできる限り併用を避け、やむを得ず併用する場合には、減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意してください1) 2)。
アベマシクリブは主にCYP3Aにより代謝されるため、CYP3A阻害剤であるイトラコナゾール、クラリスロマイシン、ジルチアゼム及びベラパミル等と併用した場合、これらの薬剤がCYP3Aの代謝活性を阻害し、アベマシクリブの血中濃度が上昇する可能性があります1) 2)。
臨床試験では、進行又は転移性癌患者26例(外国人)にクラリスロマイシン(500 mg 1日2回反復)投与後、アベマシクリブ50 mgを単回経口投与したとき、アベマシクリブのAUC0-∞は非併用例と比較して約3.4倍増加し、総活性物質のAUC0-∞は2.2倍増加しました1) 2)。
したがって、強いCYP3A阻害剤との併用が避けられない場合には、アベマシクリブの用量を1回100 mg 1日2回投与に減量を考慮することを推奨します。副作用により、既に1回100 mg 1日2回投与に減量している場合には、アベマシクリブの用量を1回50 mg 1日2回投与に減量することを考慮してください2)。
参考1:
適正使用ガイドに以下のとおり記載されています。
中等度又は弱いCYP3A阻害剤と併用する場合
副作用の発現に注意して患者の状態を慎重に観察してください。副作用が発現した場合には、副作用に応じた適切な処置をするとともに、副作用発現時の休薬・減量・中止基準に従って、アベマシクリブの用量を調節してください(各副作用発現時の用量調節基準を参照してください)2)。
なお、中等度又は弱いCYP3A阻害剤と併用が避けられない場合には、必ずしも初回投与時からアベマシクリブを減量する必要はありませんが、個々の患者のリスク・ベネフィットに応じて主治医の判断で減量を考慮してください。
参考2:
適正使用ガイドに以下のとおり記載されています。
阻害の程度2) 3)
強い阻害薬:AUCを5倍以上に上昇(CL/Fが1/5以下に減少)させると考えられる阻害薬
中程度の阻害薬:AUCを2倍以上5倍未満に上昇(CL/Fが1/5から1/2以下に減少)させると考えられる阻害薬
弱い阻害薬:AUCを1.25倍以上2倍未満に上昇(CL/Fが1/2から1/1.25以下に減少)させると考えられる阻害薬
[引用元]
最終更新日: February 2024
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