ベージニオ ® (アベマシクリブ)
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<手術不能又は再発乳癌> ベージニオ(アベマシクリブ)の副作用「静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症、肺塞栓症、脳静脈洞血栓症、鎖骨下静脈血栓症、腋窩静脈血栓症、下大静脈血栓症、骨盤静脈血栓症等)」の臨床試験における発現状況は?
国際共同第III相試験における静脈血栓塞栓症の発現頻度は、MONARCH2試験では、アベマシクリブ+フルベストラント群4.8%、プラセボ+フルベストラント群0.9%、MONARCH3試験では、アベマシクリブ+NSAI群4.9%、プラセボ+NSAI群0.6%でした。
[解説]
アベマシクリブとフルベストラントを併用したMONARCH 2試験における静脈血栓塞栓症の発現頻度は、アベマシクリブ+フルベストラント群21/441例(4.8%)、プラセボ+フルベストラント群2/223例(0.9%)、アベマシクリブと非ステロイド性アロマターゼ阻害剤(NSAI:レトロゾール又はアナストロゾール)を併用したMONARCH 3試験ではアベマシクリブ+NSAI群16/327例(4.9%)、プラセボ+NSAI群1/161例(0.6%)でした(図1)1)~4)。
国際共同第III相試験(MONARCH 2試験、MONARCH 3試験)において、静脈血栓塞栓症(肺塞栓症又は深部静脈血栓症)の発現割合はプラセボ+内分泌療法群に比べて、アベマシクリブ+内分泌療法群で高い割合を示しました3)。
図1)静脈血栓塞栓症aの発現例数及び割合3) 4)
MONARCH 2試験では深部静脈血栓症を発現した10例中8例が抗凝固剤治療を受け、その多くが低分子量ヘパリンを投与されました。脳静脈洞血栓症を発現した1例は治験を中止しました3) 4)。
また、肺塞栓症を発現した11例はすべての患者が抗凝固剤治療を受け、その多くが低分子量ヘパリンを投与されました。11例中、重篤な有害事象とされたのは4例でした。うち3例は事象発現後もアベマシクリブの投与を継続しました。他の1例は原疾患による治療中止後の経過観察中に肺塞栓症を発現した症例でした3) 4)。
MONARCH 3試験では静脈血栓塞栓症によって16例中4例が治験を中止(3例は死亡、残りの1例では本事象は回復しましたが治験を中止)しました。また、他の1例では静脈血栓塞栓症は回復しましたが引っ越しのため治験薬を中止しました。残りの11例は治験を継続しました3)。
[引用元]
Sledge, G. W. Jr., Toi, M., Neven, P., et al.: MONARCH 2: Abemaciclib in Combination With Fulvestrant in Women With HR+/HER2- Advanced Breast Cancer Who Had Progressed While Receiving Endocrine Therapy. J Clin Oncol, 35(25): 2875-2884, 2017(ONC50211)
Goetz, M. P., Toi, M., Campone, M., et al.: MONARCH 3: Abemaciclib As Initial Therapy for Advanced Breast Cancer. J Clin Oncol, 35(32): 3638-3646, 2017(ONC50197)
ベージニオ(手術不能又は再発乳癌)申請資料概要 CTD2.5.5.2.4.6,2.7.4.2.1.6.6 (承認時評価資料)
最終更新日: September 2024
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