レイボー ® (ラスミジタンコハク酸塩)
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レイボー(ラスミジタン)の服用2時間後以降の有効性は?
頭痛消失が認められた被験者の割合は、ラスミジタン100 mg及び200 mg群では服用3、4時間後、50 mg群では服用4時間後において、プラセボ群と比較して有意に高いことが示されました。 また、頭痛消失の持続が認められた被験者の割合は、ラスミジタン100 mg及び200 mg群では服用24及び48時間後においてプラセボ群と比較して有意に高く、効果持続が期待できることが示されました。
[解説]
片頭痛患者を対象とした国内第II相臨床試験MONONOFU(LAIH)試験において、服用2、3及び4時間後に、頭痛消失、頭痛改善及び最も煩わしい随伴症状(MBS)の消失が認められた被験者の割合と、服用24及び48時間後に、頭痛消失の持続(Modified)※1が認められた被験者の割合は、以下のとおりです(副次評価項目)。
《頭痛消失、頭痛改善及び最も煩わしい随伴症状(MBS)の消失》
頭痛消失が認められた被験者の割合は、ラスミジタン100 mg及び200 mg群では服用2、3及び4時間後、50 mg群では服用4時間後に、プラセボ群との間に有意差が認められました(p<0.05、ロジスティック回帰モデル)(表1)1)。
頭痛改善が認められた被験者の割合は、ラスミジタン50 mg群を含む全ラスミジタン群で服用2、3及び4時間後に、プラセボ群との間に有意差が認められました(p<0.05、ロジスティック回帰モデル)(表2)2)。
最も煩わしい随伴症状(MBS)の消失が認められた被験者の割合は、ラスミジタン100 mg及び200 mg群では服用2、3及び4時間後、50 mg群では服用3及び4時間後に、プラセボ群との間に有意差が認められました(p<0.05、ロジスティック回帰モデル)(表3)3)。
表1)服用2、3及び4時間後に、頭痛消失が認められた被験者の割合(mITT集団)(MONONOFU[LAIH]試験)1)
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プラセボ群 (n=211) |
ラスミジタン50 mg群 (n=85) |
ラスミジタン100 mg群 (n=207) |
ラスミジタン200 mg群 (n=179) |
服用2時間後 |
35例 (16.6%) |
20例 (23.5%) |
67例 (32.4%)* |
73例 (40.8%)* |
服用3時間後 |
41例 (19.4%) |
24例 (28.2%) |
93例 (44.9%)* |
89例 (49.7%)* |
服用4時間後 |
56例 (26.5%) |
34例 (40.0%)* |
99例 (47.8%)* |
99例 (55.3%)* |
*p<0.05(vs.プラセボ群、共変量に投与群とベースラインの片頭痛予防薬の使用の有無を含めたロジスティック回帰モデル)
表2)服用2、3及び4時間後に、頭痛改善が認められた被験者の割合(mITT集団)(MONONOFU[LAIH]試験)2)
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プラセボ群 (n=211) |
ラスミジタン50 mg群 (n=85) |
ラスミジタン100 mg群 (n=207) |
ラスミジタン200 mg群 (n=179) |
服用2時間後 |
116例 (55.0%) |
58例 (68.2%)* |
166例 (80.2%)* |
140例 (78.2%)* |
服用3時間後 |
120例 (56.9%) |
59例 (69.4%)* |
172例 (83.1%)* |
146例 (81.6%)* |
服用4時間後 |
133例 (63.0%) |
66例 (77.6%)* |
174例 (84.1%)* |
150例 (83.8%)* |
*p<0.05(vs.プラセボ群、共変量に投与群とベースラインの片頭痛予防薬の使用の有無を含めたロジスティック回帰モデル)
表3)服用2、3及び4時間後に、最も煩わしい随伴症状(MBS)の消失が認められた被験者の割合(mITT集団)(MONONOFU[LAIH]試験)3)
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プラセボ群 (n=211) |
ラスミジタン50 mg群 (n=85) |
ラスミジタン100 mg群 (n=207) |
ラスミジタン200 mg群 (n=179) |
服用2時間後 |
73/157例 (46.5%) |
33/59例 (55.9%) |
87/150例 (58.0%)* |
73/121例 (60.3%)* |
服用3時間後 |
75/157例 (47.8%) |
39/59例 (66.1%)* |
99/150例 (66.0%)* |
81/121例 (66.9%)* |
服用4時間後 |
87/157例 (55.4%) |
43/59例 (72.9%)* |
107/150例 (71.3%)* |
90/121例 (74.4%)* |
*p<0.05(vs.プラセボ群、共変量に投与群とベースラインの片頭痛予防薬の使用の有無を含めたロジスティック回帰モデル)
《頭痛消失の持続(Modified)》
治験薬服用2時間後に頭痛が消失し、頭痛消失の持続(Modified)が認められた被験者の割合は、ラスミジタン100 mg及び200 mg群では服用24及び48時間後に、プラセボ群との間に有意差が認められました(p<0.05、ロジスティック回帰モデル)(表4)。持続的な頭痛消失について、ラスミジタンは効果持続が期待できると考えられました4) 5)。
表4)頭痛消失の持続(Modified)が認められた被験者の割合(ITT集団※2)(MONONOFU[LAIH]試験)4)
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プラセボ群 (n=212) |
ラスミジタン50 mg群 (n=87) |
ラスミジタン100 mg群 (n=208) |
ラスミジタン200 mg群 (n=180) |
服用24時間後 |
27/190例 (14.2%) |
16/75例 (21.3%) |
48/181例 (26.5%)* |
55/154例 (35.7%)* |
服用48時間後 |
28/177例 (15.8%) |
14/62例 (22.6%) |
46/156例 (29.5%)* |
48/139例 (34.5%)* |
*p<0.05(vs.プラセボ群、共変量に投与群とベースラインの片頭痛予防薬の使用の有無を含めたロジスティック回帰モデル)
※1:頭痛消失の持続(Modified):片頭痛に対するレスキュー薬又は再発治療薬を用いずに、治験薬服用2時間後に頭痛が消失し、服用24又は48時間後の時点でも頭痛の重症度が「消失」又は「軽度」であること。服用24又は48時間後時点の頭痛の重症度の評価結果が得られなかった被験者は解析から除外しました6)。
※2:服用24又は48時間後の頭痛消失では、ITT集団から服用24又は48時間後時点の頭痛の重症度の評価結果が得られなかった被験者は解析から除外しました。このため服用2時間後のmITT集団よりも例数が少なくなりました。
頭痛消失 |
頭痛の重症度が治験薬服用前の中等度又は重度から消失になること。 |
頭痛改善 |
頭痛の重症度が治験薬服用前の中等度又は重度から消失又は軽度になること。 |
最も煩わしい随伴症状(MBS)の消失 |
治験薬服用前に最も煩わしい随伴症状(MBS)として選択された片頭痛随伴症状(悪心、音過敏、光過敏のいずれか)が消失していること。 |
【MONONOFU(LAIH)試験の概要・安全性】7) 8)
試験デザイン |
第II相、多施設共同、前向き、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間試験 |
対象 |
日常生活への支障がある片頭痛を有する日本人成人患者846例 |
方法 |
1回の片頭痛発作に対して、頭痛の重症度が中等度又は重度で改善が認められず、他の片頭痛治療薬を服用していない場合に、治験薬(プラセボ又はラスミジタン50 mg、100 mg、もしくは200 mg)を発作発現後4時間以内に服用した。 |
治療する発作回数 |
1回の片頭痛発作 |
安全性 |
副作用発現頻度は、全ラスミジタン群で67.3%(321/477例)であった。全ラスミジタン群で最も多い副作用は浮動性めまい38.4%であった。 |
[引用元]
レイボー申請資料概要 CTD表2.7.3.3-26 (承認時評価資料)
レイボー申請資料概要 CTD表2.7.3.3-37 (承認時評価資料)
レイボー申請資料概要 CTD表2.7.3.3-34 (承認時評価資料)
レイボー申請資料概要 CTD表2.7.3.3-31 (承認時評価資料)
レイボー審査報告書
レイボー申請資料概要 CTD2.7.3.1.2.3,2.7.3.1.2.4.3 (承認時評価資料)
レイボー申請資料概要 CTD2.7.6.20.1,2.7.3.1.1表2.7.3.1-1 (承認時評価資料)
レイボー申請資料概要 CTD付録表2.7.6.20-2 (承認時評価資料)
[略語]
ITT = intent-to-treat
MBS = most bothersome symptom(悪心、音過敏及び光過敏に関連した症状から被験者が選択した最も煩わしい症状)
mITT = modified intent to treat
最終更新日: August 2024
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