レットヴィモ ® (セルペルカチニブ)
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<効能共通>レットヴィモ(セルペルカチニブ)のモニタリング方法、副作用「間質性肺疾患(ILD)」の対処法は?
セルペルカチニブの投与にあたっては、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部画像検査の実施等、患者さんの状態を十分に観察してください。また、患者さんに副作用について説明するとともに、間質性肺疾患の初期症状が発現した場合には、速やかに医療機関を受診するよう説明してください。異常が認められた場合には、副作用発現時の基準を考慮して、セルペルカチニブを休薬、減量又は中止するなど、適切な処置を行ってください。
[解説]
●推奨されるモニタリング
セルペルカチニブの投与にあたっては、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部画像検査の実施等、患者さんの状態を十分に観察してください1) 2)。
患者さんに副作用について説明するとともに、間質性肺疾患の初期症状が発現した場合には、速やかに医療機関を受診するよう説明してください1) 2)。
間質性肺疾患のある患者さん又はその既往歴のある患者さんへのセルペルカチニブの投与は、間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがあるため注意が必要です1)。
●間質性肺疾患発現時に推奨されるセルペルカチニブの用量調節
異常が認められた場合には、以下のフローチャート(図1)に示した基準を考慮して、セルペルカチニブを休薬、減量又は中止するなど、適切な処置を行ってください1)。
グレード2の間質性肺疾患が発現した場合には、回復するまで休薬し、回復後は1段階減量して投与を再開できます1) 2)。
グレード3又は4の間質性肺疾患が発現した場合には、投与を中止してください1) 2)。
図1)フローチャート:副作用発現時の用量調節1)
グレードはNCI-CTCAE ver. 4.03に準じる。
*:セルペルカチニブの減量の目安
減量レベル |
成人の場合:投与量 |
通常投与量 |
1回160 mg 1日2回 |
1段階減量 |
1回120 mg 1日2回 |
2段階減量 |
1回80 mg 1日2回 |
3段階減量 |
1回40 mg 1日2回 |
減量レベル |
小児の場合:投与量 |
||
体表面積:1.2 m2未満 |
体表面積:1.2 m2以上1.6 m2未満 |
体表面積:1.6 m2以上 |
|
通常投与量 |
1回80 mg 1日2回 |
1回120 mg 1日2回 |
1回160 mg 1日2回 |
1段階減量 |
1回40 mg/1回80 mg 1日2回 (1日量120 mg) |
1回80 mg 1日2回 |
1回120 mg 1日2回 |
2段階減量 |
1回40 mg 1日2回 |
1回40 mg/1回80 mg 1日2回 (1日量120 mg) |
1回80 mg 1日2回 |
3段階減量 |
1回40 mg 1日1回注) |
1回40 mg 1日1回注) |
1回40 mg 1日2回 |
注)過敏症発現時のみ(過敏症以外で2段階減量において忍容性が得られない場合、投与中止)
●間質性肺疾患の診断、対処方法
セルペルカチニブによる間質性肺疾患のリスク因子は明確になっていません1)。一般的な薬剤性肺障害のリスク因子として、年齢60歳以上、既存の肺病変(特に間質性肺炎)、肺手術後、呼吸機能の低下、酸素投与、肺への放射線照射、抗悪性腫瘍薬の多剤併用療法、腎障害の存在が挙げられます1) 3)。
詳細は適正使用ガイド1)を参照してください。
[引用元]
日本呼吸器学会薬剤性肺障害の診断・治療の手引き第2版作成委員会: 薬剤性肺障害の診断・治療の手引き第2版2018
最終更新日: January 2025
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