以下は適正使用情報として、本邦の承認事項以外の情報が含まれる場合がございます。薬剤使用に際して、ケサンラ 製品ページ にある最新の電子添付文書をご確認ください
ケサンラ(ドナネマブ)を350mgで開始した場合、従来の700mgで投与開始する場合と有効性に違いはないか?
AACQ試験では有効性を検討しておりません。 参考情報として 、脳内Aβプラーク沈着のベースラインから24週時までの変化量(調整後平均値) は、350mg開始群では-56.3センチロイド、700mg開始群では-58.8センチロイドで、ドナネマブ投与完了の基準に合致した患者割合は、それぞれ32.8%、34.0%でした。また、血漿中P-tau217のベースラインから24週時までの変化量(最小二乗平均値)は、それぞれ-0.145、-0.136でした。
[解説]
ドナネマブの海外第Ⅲ相試験TRAILBLAZER-ALZ 6(AACQ)試験は、PET検査により脳内にアミロイドβ(Aβ)プラーク沈着が認められた早期アルツハイマー病(AD)患者[ADによる軽度認知障害(MCI)及び軽度の認知症患者]を対象に、ドナネマブの投与レジメンを変えた場合のアミロイド関連画像異常-浮腫/滲出液貯留(ARIA-E)への影響を評価することを目的として実施されました1)。
そのため、有効性のデータはありませんが、参考情報として、バイオマーカーである脳内Aβプラーク沈着及び血漿中リン酸化タウ217(P-tau217)濃度への影響について検討しています1)。
AACQ試験における350mg開始群※1及び700mg開始群※2注)のバイオマーカーへの影響は、以下の通りです。
※1 ドナネマブを初回は350mg、2回目は700mg、3回目は1050mg、以降は1回1400mgを4週間隔で静脈内投与。
※2 ドナネマブを最初の3回は1回700mg、以降は1回1400mgを4週間隔で静脈内投与(初回承認時の用法及び用量)。
《AACQ試験における脳内Aβプラーク沈着への影響》2)
PET検査により評価した、脳内Aβプラーク沈着のベースラインから24週時までの変化量(調整後平均値)は、350mg開始群では-56.3センチロイド、700mg開始群注)では-58.8センチロイドでした2)。また、ドナネマブ投与完了の基準※3に合致した患者割合は、それぞれ32.8%、34.0%でした2)。
表1)副次評価項目:脳内Aβプラーク沈着のベースラインから24週時までの変化量(AACQ試験、EES集団)2)
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350mg開始群(n=201) |
700mg開始群注)(n=194) |
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ベースラインから24週時までの変化量※1,2、センチロイド |
-56.3 (1.7) |
-58.8 (1.8) |
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投与完了の基準※3に合致した患者割合、n(%) |
66 (32.8) |
66 (34.0) |
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アミロイドクリアランス、n(%) |
102 (50.7) |
110 (56.7) |
※1 調整後平均値(標準誤差)。
※2 ベースライン値との比較は、ベースライン時のAβ沈着量、投与群、ベースライン時の年齢を変数とした共分散分析(ANCOVA)を用いた。
※3 アミロイドPET検査に基づき24週時のアミロイドプラーク蓄積が、1回の測定で11センチロイド未満、又は連続する2回の測定で11以上25センチロイド未満。
《AACQ試験における血漿中P-tau217への影響》2,3)
血漿中P-tau217のベースラインから24週時までの変化量(最小二乗平均値)は、350mg開始群では-0.145、700mg開始群注)では-0.136でした3)。
図2)探索的評価項目:血漿中P-tau217のベースラインから24週時までの変化量(AACQ試験、EES集団)2,3)
注)ドナネマブの用法及び用量は「通常、成人にはドナネマブ(遺伝子組換え)として初回は350mg、2回目は700mg、3回目は1050mg、その後は1回1400mgを4週間隔で、少なくとも30分かけて点滴静注する。」です。
【AACQ:TRAILBLAZER-ALZ 6試験の概要】1,3,4)
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試験デザイン |
海外第Ⅲ相、多施設共同、無作為化、並行群間、二重盲検試験 |
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対象 |
・PET検査により脳内にアミロイドβプラーク沈着が認められた早期アルツハイマー病患者(アルツハイマー病による軽度認知障害及び軽度の認知症患者) ・スクリーニング時のMMSEスコアが20以上28以下で年齢が60歳以上85歳以下の患者843例 |
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方法 |
組み入れ基準に該当する患者を以下の4投与群に割り付けた。二重盲検期間は76週間であるが、これまでのドナネマブの試験でARIA-Eは通常早期に発現し、その多くはドナネマブ投与開始後6ヵ月以内に検出されていたことから、主要評価項目は24週時までのARIA-E関連事象の発現割合とした。 ・350mg開始群:初回は350mg、2回目は700mg、3回目は1050mg、以降は1回1400mgを4週間隔で静脈内投与。 ・700mg開始群:最初の3回は1回700mg、以降は1回1400mgを4週間隔で静脈内投与(初回承認時の用法及び用量)注)。 ・投与スキップ群:初回は700mg、8週以降は1回1400mgを4週間隔で静脈内投与(本邦承認用法・用量外)注)。 ・頻回投与群:最初の6回は1回350 mg、7、8回目は1回700mg、以降は1回1400mgを4週間隔で静脈内投与(本邦承認用法・用量外)注)。 注)ドナネマブの用法及び用量は「通常、成人にはドナネマブ(遺伝子組換え)として初回は350mg、2回目は700mg、3回目は1050mg、その後は1回1400mgを4週間隔で、少なくとも30分かけて点滴静注する。」である。 |
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安全性 |
24週時までのARIA-E関連事象※の発現割合は、350mg開始群で13.7%(29/212例)、700mg開始群で23.7%(49/207例)。 ※MRI中央読影で認められたARIA及び治験担当医師により報告されたARIAから頻度を算出した。 |
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上記の試験について一部承認外の成績が含まれますが、承認時評価資料のためご紹介しています。 |
[引用元]
ケサンラ申請資料概要(2025年8月承認CTD:2.7.6.2)(承認時評価資料)
ケサンラ申請資料概要(2025年8月承認CTD:2.5.3.3)(承認時評価資料)
Wang H, et al.: Alzheimers Dement. 2025; 21: e70062(CNS60000)
[略語]
AD=アルツハイマー病
ANCOVA=共分散分析
ARIA=アミロイド関連画像異常
ARIA-E=アミロイド関連画像異常-浮腫/滲出液貯留
Aβ=アミロイドβ
EES集団=評価可能な有効性集団
MMRM=繰り返し測定値に関する混合効果モデル
MMSE=ミニメンタルステート検査
MRI=核磁気共鳴画像
PET=陽電子放出断層撮影法
P-tau217=リン酸化タウ217
最終更新日: June 2025
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