以下は適正使用情報として、本邦の承認事項以外の情報が含まれる場合がございます。薬剤使用に際して、ゼップバウンド 製品ページ にある最新の電子添付文書をご確認ください
<閉塞性睡眠時無呼吸症候群>ゼップバウンド(チルゼパチド)について投与対象となる患者に条件等はあるか?(最適使用推進ガイドライン、留意事項通知について)
本剤は最適使用推進ガイドラインの対象医薬品となっており、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)について、以下のとおり投与対象となる患者の条件が定められています。
[解説]
本剤は最適使用推進ガイドライン1)の対象医薬品となっており、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)について、以下のとおり投与対象となる患者の条件が定められています。
また最適使用推進ガイドラインの策定に伴う留意事項通知2)が発出され、診療報酬明細書に施設要件を満たす旨を記載することが求められております。
5.投与対象となる患者
【患者選択について】
投与の要否の判断にあたっては、以下を満たすOSAS患者であることを確認する。
• 最新の診療ガイドラインの診断基準に基づき、下記の効能又は効果を満たす患者であること。
・中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群ただし、BMIが27 kg/m2以上に該当する場合に限る。
• 本剤の処方を検討する際、ポリソムノグラフィー(PSG)検査の結果から無呼吸低呼吸指数(AHI)が15イベント/時間以上又は簡易モニターを用いた簡易施設外睡眠検査(OCST)の結果から呼吸イベント指数(REI)が30イベント/時間の中等症以上のOSASを有する患者であること。
• 最新の診療ガイドラインの診断基準に基づき、食事、運動などの生活習慣改善による減量療法は、気道陽圧(PAP)治療などの標準的な治療の代替になるような効果はないものの、AHIの改善に寄与することが多くの研究により示されている。肥満を伴うOSAS患者に対して本剤によるOSAS治療を行う際には、肥満症に関する最新の診療ガイドラインを参考に、適切な食事療法・運動療法に係る治療計画を作成し、本剤を投与する施設において当該計画に基づく治療を3ヵ月以上実施しても、十分な体重減少効果が得られない患者であること。また、食事療法について、この間に最低1回の管理栄養士による栄養指導を受けた患者であること。なお、食事療法・運動療法に関しては、患者自身による記録を確認する等により必要な対応が実施できていることを確認し、必要な内容を管理記録等に記録すること。
• ただし、肥満低換気症候群(覚醒時の肺胞低換気が持続陽圧呼吸(CPAP)による治療でも改善しない場合に限る)や心不全と診断される患者において、本剤による早期の治療開始が必要と判断され、本剤投与中の食事療法・運動療法が適切に実施できる患者に限り、「本剤を投与する施設において当該計画に基づく治療を3ヵ月以上実施しても、十分な体重減少効果が得られない患者」の要件を満たさずとも、その他の患者要件を満たす場合は、本剤の適用を考慮することができる。
• 臨床試験において、BMI 27 kg/m2以上30 kg/m2未満組み入れられた患者数は限られていることから、原則BMI 30 kg/m2以上の患者を対象とすること。BMI 27 kg/m2以上30 kg/m2未満の患者への適用を考慮する場合は、OSASに関する最新の臨床ガイドライン(睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン及び循環器領域における睡眠呼吸障害の診断・治療に関するガイドライン)を参考に、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、その必要性を慎重に判断すること。
【投与の継続・中止について】
• OSASや肥満症に関する最新の診療ガイドライン等を参考に、本剤投与中も適切な食事療法・運動療法を継続するとともに、2ヵ月に1回以上の頻度で管理栄養士による栄養指導を受けたことが管理記録等で確認できること。
• 承認申請時に評価された国際共同第Ⅲ相試験における本剤の投与期間は52週であったことから、本剤の投与期間は最大52週間とすること。
• 本剤の投与開始にあたって、本剤による治療計画を作成すること。作成にあたっては、本剤投与中も適切な食事療法・運動療法の継続が必要であること、及び52週間後までに本剤を中止できるよう適切な指導が必要であることに留意すること。
• 本剤投与開始後、毎月、体重等を確認し、本剤を3~4ヵ月間投与しても減量傾向 が認められない場合には、本剤の投与を中止すること。本剤を3~4ヵ月間投与して減量効果が認められた場合、その後も2~3ヵ月に1回以上、減量効果を確認すること。また、本剤の投与開始から6~7ヵ月を目安にPSGによるOSAS重症度の確認を行い、改善傾向が認められない場合には、本剤の投与を中止すること。
• 十分なAHI改善効果が認められた場合には、投与継続の必要性を慎重に判断し、投与開始から52週を待たずに本剤の中止と食事療法・運動療法による管理を考慮すること。
• 52週の投与又は52週の投与を待たずに本剤の投与を中止した後にOSASの悪化が認められた場合は本剤の初回投与開始時と同様に、本剤を投与する施設において適切な治療 計画に基づく食事療法・運動療法(2ヵ月に1回以上の管理栄養士による栄養指導を含む)が実施できているかを確認し、当該計画に基づく治療を原則として3ヵ月以上実施したうえで必要な場合に限って本剤を投与すること。なお、本剤の投与中止後に一定期間患者の状態を確認し、OSASの悪化が認められ、やむを得ず3ヵ月を待たずに投与再開を検討する場合には、PSGによるOSAS重症度、エプワース眠気尺度等の主観的指標により日中の過度な眠気や睡眠障害に関する症状等も踏まえ、その必要性について十分に検討し治療計画を作成したうえで本剤の投与を再開すること。
●最適使用推進ガイドラインの策定に伴う留意事項通知2)
(3) 本製剤を閉塞性睡眠時無呼吸症候群の治療に用いる場合は、以下1)~3)に対応すること。
1) 本製剤の投与開始に当たっては、次の事項を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
① 次に掲げる標榜診療科名のうち該当するもの(「施設要件ア」から「施設要件エ」までのうち該当するものをすべて記載)
ア 内科
イ 循環器内科
ウ 呼吸器内科
エ 耳鼻咽喉科
② 次に掲げる施設のうち、該当するもの(「施設要件オ」から「施設要件コ」までのうち該当するもの及び「施設要件サ」から「施設要件セ」までのうち該当するものを記載)
なお、「施設要件カ」、「施設要件ク」、「施設要件コ」、「施設要件シ」又は「施設要件セ」に該当する場合は、連携施設名及び所在地
オ 日本循環器学会の専門医を有する自施設の常勤医師が本製剤による治療に携わる
カ 日本循環器学会の専門医を有する連携施設の常勤医師が本製剤による治療に携わる
キ 日本呼吸器学会の専門医を有する自施設の常勤医師が本製剤による治療に携わる
ク 日本呼吸器学会の専門医を有する連携施設の常勤医師が本製剤による治療に携わる
ケ 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の専門医を有する自施設の常勤医師が本製剤による治療に携わる
コ 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の専門医を有する連携施設の常勤医師が本製剤による治療に携わる
サ 日本内分泌学会の専門医を有する自施設の常勤医師が本製剤による治療に携わる
シ 日本内分泌学会の専門医を有する連携施設の常勤医師が本製剤による治療に携わる
ス 日本糖尿病学会の専門医を有する自施設の常勤医師が本製剤による治療に携わる
セ 日本糖尿病学会の専門医を有する連携施設の常勤医師が本製剤による治療に携わる
③ 次に掲げる施設のうち、該当するもの(「施設要件ソ」から「施設要件テ」までのうち該当するものを記載)
ソ 日本循環器学会の教育研修施設
タ 日本呼吸器学会の教育研修施設
チ 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の教育研修施設
ツ 日本内分泌学会の教育研修施設
テ 日本糖尿病学会の教育研修施設
④ 常勤の管理栄養士の免許証番号
⑤ 次に掲げる医師の要件のうち、本製剤に関する治療の責任者として配置されている者が該当するもの(「医師要件ア」又は「医師要件イ」と記載)
ア 医師免許取得後2年の初期研修を修了した後に、閉塞性睡眠時無呼吸症候群の診療に5年以上の臨床研修を有していること。
イ 医師免許取得後、満7年以上の臨床経験を有し、そのうち5年以上は閉塞性睡眠時無呼吸症候群の臨床研修を行っていること。
⑥ 次に掲げる医師の要件のうち、本製剤に関する治療の責任者として配置されている者が該当するもの(「医師要件ウ」から「医師要件キ」までのうち該当するものをすべて記載)
ウ 日本循環器学会の専門医
エ 日本呼吸器学会の専門医
オ 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の専門医
カ 日本内分泌学会の専門医
キ 日本糖尿病学会の専門医
⑦ 次に掲げる患者の要件すべてに該当する旨(「患者要件ア~イ」と記載)
ア 中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(ただし、BMIが27 kg/m2以上に該当する場合に限る。)の患者
イ PSG検査の結果から無呼吸低呼吸指数が15イベント/時間以上又は簡易モニターを用いた簡易施設外睡眠検査の結果から呼吸イベント指数が30イベント/時間の患者
⑧ 次に掲げる患者の要件のうち、該当するもの(「患者要件ウ」又は「患者要件エ」と記載)
ウ 本剤を投与する施設において1)⑨の治療計画に基づく治療を3か月以上実施しても、十分な体重減少効果が得られない患者
エ 肥満低換気症候群(覚醒時の肺胞低換気が持続陽圧呼吸療法による治療でも改善しない場合に限る)や心不全と診断される患者において、本剤による早期の治療開始が必要と判断され、本剤投与中の食事療法・運動療法が適切に実施できる患者
⑨ 食事療法・運動療法に係る治療計画を作成した年月日
⑩ 1)⑧で「患者要件ウ」に該当する場合、1)⑨の治療計画に基づく食事療法において、管理栄養士による栄養指導を3か月以上の食事療法・運動療法の期間に少なくとも1回以上受けたことがわかるすべての年月日
⑪ 本製剤による治療計画(52週以内に投与を中止する計画であること)を作成した年月日
2) 最適使用推進ガイドラインにおいて、「BMI 27 kg/m2以上30 kg/m2未満の患者への適用を考慮する場合は、OSASに関する最新の臨床ガイドライン(睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン及び循環器領域における睡眠呼吸障害の診断・治療に関するガイドライン)を参考に、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、その必要性を慎重に判断すること。」とされているので、使用に当たっては十分留意すること。
3) 本製剤の継続投与に当たっては、次の事項を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
① 本製剤投与中、管理栄養士による栄養指導を受けた直近の年月日
② 本製剤の初回投与から起算して、何週目の投与であるか
③ 体重の直近の測定値及び測定年月日並びに改善傾向が認められた旨
④ PSGによるOSAS重症度の直近の検査結果及び検査年月日並びに改善傾向が認められた旨
4) 本製剤の中止後に閉塞性睡眠時無呼吸症候群の悪化が認められ、本製剤の初回投与開始時と同様に、本剤を投与する施設において適切な治療計画に基づく食事療法・運動療法を実施しても、本製剤の再投与が必要と判断された場合は、再投与の開始日に次の事項を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。また、再投与後の継続投与に当たっては、3)に従って対応すること。
① 本製剤の投与を中止した年月日
② 本製剤の中止後に改めて食事療法・運動療法に係る治療計画を作成した年月日
③ 4)②の治療計画に基づく食事療法において、管理栄養士による栄養指導を3か月以上の食事療法・運動療法の期間に少なくとも1回以上受けたことがわかるすべての年月日
④ 4)②の治療計画に基づく食事療法・運動療法を3か月間行う前に、やむを得ず本製剤の投与を再開する場合はその理由
⑤ 改めて本製剤による治療計画(52週以内に投与を中止する計画であること)を作成した年月日
[引用元]
令和8年5月18日保医発0518第4号 閉塞性睡眠時無呼吸症候群の効能又は効果を有するチルゼパチド製剤に係る最適使用推進ガイドラインの策定に伴う留意事項について(通知)
最終更新日: June 2026
この情報はお役に立ちましたか?
お探しの情報が見つからない場合は、こちら よりお問い合わせください。