トルリシティ ® (デュラグルチド(遺伝子組換え))
以下は適正使用情報として、本邦における承認事項(用法・用量、適応、剤形など)以外の情報が含まれる場合がございます。薬剤の使用に際しては、製品情報ページにある最新の電子化された添付文書をご確認ください。
トルリシティ(デュラグルチド)によるアレルギー(過敏症反応)の報告はあるか?
0.75 mg製剤承認時の国内第II相及び第III相試験(GBCZ試験、GBDP試験、GBDQ試験、GBDY試験)において過敏症反応(アナフィラキシー反応、血管浮腫又は重症皮膚副作用)について検討した結果、過敏症の可能性がある1例を含めた8例/1025例(0.8%)に発現しました。1.5 mg製剤承認時の国内第III相試験(GBGQ試験)の投与52週時における過敏症反応関連有害事象は、デュラグルチド1.5 mg群で22例(5.6%)、デュラグルチド0.75 mg群で11例(5.6%)に認められました。
[解説]
※本試験には、一部国内承認外の用法及び用量を含む成績が含まれていますが、承認時評価資料のため紹介します。
0.75 mg製剤承認時の国内第II相及び第III相試験(GBCZ試験、GBDP試験、GBDQ試験、GBDY試験)において、あらかじめ定めた過敏症反応の可能性のある有害事象を抽出し、過敏症反応(アナフィラキシー反応、血管浮腫又は重症皮膚副作用)について検討した結果、過敏症の可能性がある1例を含めた8例/1025例(0.8%)に発現しました(薬剤との因果関係を問わない)1)。
・眼瞼浮腫(中等度、1例:GBDP試験)
・薬疹(軽度、1例:GBDP試験)
・蕁麻疹(軽度、5例:いずれもGBDQ試験のスルホニルウレア剤併用群1例、ビグアナイド系薬剤併用群1例、α-グルコシダーゼ阻害剤併用群2例、チアゾリジン系薬剤併用群1例)
―顔面腫脹(軽度、1例:GBDQ試験 ビグアナイド系薬剤併用群)
1.5 mg製剤承認時の国内第III相試験(GBGQ試験)の投与52週時における過敏症反応関連有害事象は、デュラグルチド1.5 mg群で22例(5.6%)、デュラグルチド0.75 mg群で11例(5.6%)に認められました(表1)。いずれの事象も軽度又は中等度でした2)。
表1)投与52週時の過敏症反応関連有害事象の要約(ITT集団、SS2)2)
基本語 |
デュラグルチド1.5 mg投与群 (N=391) |
デュラグルチド0.75 mg投与群 (N=195) |
合計 (N=586) |
湿疹 |
3(0.8) |
6(3.1) |
9(1.5) |
蕁麻疹 |
5(1.3) |
1(0.5) |
6(1.0) |
接触皮疹炎 |
4(1.0) |
1(0.5) |
5(0.9) |
発疹 |
3(0.8) |
2(0.5) |
5(0.9) |
手皮膚炎 |
1(0.3) |
1(0.5) |
2(0.3) |
アレルギー性結膜炎 |
2(0.5) |
0 |
2(0.3) |
皮膚炎 |
2(0.5) |
0 |
2(0.3) |
アレルギー性鼻炎 |
2(0.5) |
0 |
2(0.3) |
アナフィラキシー反応 |
1(0.3) |
0 |
1(0.2) |
アレルギー性皮膚炎 |
1(0.3) |
0 |
1(0.2) |
顔面浮腫 |
1(0.3) |
0 |
1(0.2) |
そう痒性皮疹 |
1(0.3) |
0 |
1(0.2) |
MedDRA Version 26.0 発現例数(%)
なお、特定使用成績調査においては、過敏症反応の副作用が10例/3136(0.32%)認められ、いずれも非重篤でした3)。
・発疹(7例)
・血圧低下(1例)
・過敏症(1例)
・蕁麻疹(1例)
[引用元]
トルリシティ0.75 mg申請資料概要CTD2.7.4.2.1.2.5.1.2(承認時評価資料)
トルリシティ1.5 mg申請資料概要CTD2.7.4.2.1.7.6.2(承認時評価資料)
Chin R, Nagaoka S, Nakasawa H, Tanaka Y, Inagaki N. Safety and effectiveness of dulaglutide 0.75 mg in Japanese patients with type 2 diabetes in real-world clinical pratice: 36 month post-marketing observational study. J Diabetes Investig, 14(2): 247-258, 2023(HMN30785)
最終更新日: June 2024
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