サイラムザ ® (ラムシルマブ(遺伝子組換え))
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≪胃癌≫サイラムザ(ラムシルマブ)とパクリタキセル併用での胃癌に対する有効性・安全性は?
プラチナ製剤とフッ化ピリミジン系薬剤の併用療法が無効の進行胃腺癌又は胃食道接合部腺癌患者665例(日本人症例140例を含む)を対象とした国際共同第III相試験において、全生存期間の有意な延長が認められました。また、主な副作用は疲労/無力症、好中球減少症、白血球減少症、下痢、鼻出血等でした。
[解説]
ラムシルマブ(RAM)とパクリタキセル(PAC)併用での胃癌に対する有効性・安全性については以下のとおりです。
有効性1) 2):
国際共同第III相無作為化比較試験(RAINBOW試験)において、プラチナ製剤とフッ化ピリミジン系薬剤の併用療法が無効の進行胃腺癌又は胃食道接合部腺癌患者665例(日本人症例140例を含む)を対象に、RAM+PACとプラセボ+PACとを比較する無作為化二重盲検プラセボ対照第III相試験を実施した結果、主要評価項目である全生存期間において有意な延長を認めました。
全生存期間中央値はRAM群:9.6ヵ月(95%信頼区間:8.5~10.8)、プラセボ群:7.4ヵ月(95%信頼区間:6.3~8.4)、ハザード比は0.807(95%信頼区間:0.678~0.962)、P=0.0169でした。
安全性1) 2):
胃癌患者を対象としたRAMとPACの併用投与による国際共同第III相無作為化比較試験(RAINBOW試験)において、RAMが投与された327例中(日本人症例68例を含む)、主な有害事象は疲労/無力症(56.9%)、好中球減少症(54.4%)、白血球減少症(33.9%)、下痢(32.4%)、鼻出血(30.6%)等でした(承認時)。
市販後の安全性データについては別途報告されていますので、論文をご参照いただけます3)。
[臨床試験名]
RAINBOW試験:第III相無作為化比較試験(国際共同試験)
プラチナ製剤とフッ化ピリミジン系薬剤の併用療法が無効の進行胃腺癌又は胃食道接合部腺癌患者(日本人症例を含む)を対象とした、RAM+PACとプラセボ+PACとを比較する無作為化二重盲検プラセボ対照第III相試験
[引用元]
Wilke, H. et al.: Lancet Oncol, 15(11): 1224-1235, 2014(ONC50000)
Chen, Y. et al.: Gastric Cancer, 24(6): 1320-1329, 2021(ONC50375)
最終更新日: October 2024
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