ベージニオ ® (アベマシクリブ)
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<効能共通> ベージニオ(アベマシクリブ)の副作用「間質性肺疾患」の発現状況は?
アベマシクリブの投与により、間質性肺疾患があらわれることがあります。症状が認められてから数日で重篤化し、死亡に至った症例が報告されています。好発時期は同定されていません。
[解説]
臨床試験での発現状況(承認時)
注意:アベマシクリブの電子添文では「副作用」の集計結果を記載していますが、以下の解説(臨床試験での発現状況)においては、「有害事象」の集計結果を紹介します。「有害事象」は試験期間中に生じたすべての好ましくない又は意図しない疾病・徴候を意味し、かぜや外傷等も含みます。有害事象のうち治験薬との因果関係が否定できないものが「副作用」と定義されます1)。
MONARCH 2試験、MONARCH 3試験及びmonarchE試験において、間質性肺疾患関連事象(SMQa)を検討した結果、アベマシクリブ+内分泌療法群の間質性肺疾患関連の有害事象の発現は、MONARCH 2試験で10例(2.3%)、MONARCH 3試験で11例(3.4%)、monarchE試験で75例(2.7%)に認められました。このうち、グレード3以上はそれぞれ、3例(うち1例は死亡例)、2例(うち1例は死亡例)、10例(うち1例は死亡例)に認められました1)~4)。
MONARCH 2試験、MONARCH 3試験及び、monarchE試験のアベマシクリブ+内分泌療法群における、間質性肺疾患関連事象(SMQa)の初回発現時期の中央値(最小値~最大値)は、それぞれ141(55~671)日、213(87~448)日、182(23~470)日でした1)~4)。
なお、monarchE試験のアベマシクリブ+内分泌療法群の日本人集団で治験薬との因果関係が否定されなかった肺臓炎2例の初回発現時期は227日と253日でした1)~4)。
MONARCH 3試験における最終OSのデータは以下の報告を参照してください5)。
Goetz, M. P. et al.: Ann Oncol, 35(8): 718-727, 2024(ONC50368)
a:ICH国際医薬用語集(Medical Dictionary for Regulatory Activities:MedDRA)標準検索式(standard MedDRA queries:SMQ)。
市販後の発現状況(「ホルモン受容体陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌」を適応とした市販後1年間の調査結果に基づく)
市販後1年間の調査結果において、好発時期は同定されていません。アベマシクリブ投与開始後5ヵ月以内での発症が多く報告されていますが、6ヵ月以降でも発症が認められています。発症時期の情報が得られていない症例も多く、長期使用している患者数も限られているため、本結果をもって発症時期を結論づけることはできません1)。
[引用元]
ベージニオ(手術不能又は再発乳癌)申請資料概要 CTD2.7.6.15 (承認時評価資料)
ベージニオ(手術不能又は再発乳癌)申請資料概要 CTD2.7.6.16 (承認時評価資料)
ベージニオ(再発高リスクの乳癌における術後薬物療法)申請資料概要 CTD2.7.4.2.1.6.6 (承認時評価資料)
Goetz, M. P. et al.: Ann Oncol, 35(8): 718-727, 2024(ONC50368)
最終更新日: September 2024
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