ベージニオ ® (アベマシクリブ)
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ベージニオ(アベマシクリブ)の副作用「下痢」に対する止瀉薬の使い方は?予防内服は推奨されるか?
一律最初から止瀉薬を予防的に使用することは推奨されません。 下痢の兆候が認められた場合には止瀉薬を服用できるようあらかじめご指導ください。
[解説]
アベマシクリブの臨床試験では高頻度に下痢が発現していましたが、すべての患者さんで下痢が起こるわけではありません1) 2)。また、アベマシクリブ開始と同時にロペラミドを予防的に投与した臨床試験では、便秘の発現割合が増加したことが報告されています3)。したがって、初めてアベマシクリブを服用する患者さんに一律最初から止瀉薬を予防的に使用することは推奨されません4)。
アベマシクリブの初回投与時は、患者さんに下痢が発現する可能性があることを伝えた上で、下痢の兆候が認められた場合には止瀉薬の内服を開始できるようにあらかじめ指導しておくことが推奨されます。併せて、下痢が発現した際の水分補給についても指導してください4)。
止瀉薬の服用方法や用量は個々の患者さんの下痢の発現パターンやライフスタイルに合わせて、適宜調整することをお勧めします(図1)4)。
図1)個々の患者さんに合わせた止瀉薬の服用方法(例)
ダイアリーなども活用して、自宅での下痢のコントロールが上手くいっているかどうか確認してください。止瀉薬で上手くコントロールできない場合には、アベマシクリブの減量を考慮してください4)。
[引用元]
Sledge, G. W. Jr. et al.: MONARCH 2: Abemaciclib in Combination With Fulvestrant in Women With HR+/HER2- Advanced Breast Cancer Who Had Progressed While Receiving Endocrine Therapy. J Clin Oncol, 35(25): 2875-2884, 2017(ONC50211)
Goetz, M. P. et al.: MONARCH 3: Abemaciclib As Initial Therapy for Advanced Breast Cancer. J Clin Oncol, 35(32): 3638-3646, 2017(ONC50197)
Martin, M., Hurvitz, S. A., Chan, D., et al.: Final results of NeoMONARCH: a phase 2 neoadjuvant study of abemaciclib in postmenopausal women with hormone receptor positive, HER2 negative breast cancer. Poster presented at: 40th Annual San Antonio Breast Cancer Symposium (SABCS); December 5-9, 2017; San Antonio, TX.
最終更新日: February 2024
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