トルリシティ ® (デュラグルチド(遺伝子組換え))
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トルリシティ(デュラグルチド)の投与で膵炎を発症することがあるのか?
0.75 mg製剤承認時の国内第III相臨床試験において、デュラグルチドを投与した917例中2例(いずれもGBDQ試験)に膵炎が認められました。1.5 mg製剤承認時の国内第III相臨床試験(GBGQ試験)において、デュラグルチド1.5 mgを投与した391例中1例に慢性膵炎が認められました。
[解説]
0.75 mg製剤承認時の国内第III相臨床試験において、デュラグルチド0.75 mgを投与した917例中2例(いずれもGBDQ試験)に膵炎*が認められました。いずれもスルホニルウレア系薬剤併用群の症例で、軽度又は中等度であり、腹痛を伴うことはありませんでした。2例のうち1例は薬剤性膵炎と診断され、試験を中止しました。もう1例は、超音波内視鏡下穿刺吸引術後の膵酵素異常が認められ、デュラグルチドとの因果関係は否定されました1) 2)。
1.5 mg製剤承認時の国内第III相臨床試験(GBGQ試験)において、デュラグルチド1.5 mgを投与した391例中1例に慢性膵炎が認められました。本事象は軽度で、デュラグルチドとの因果関係は否定されました。急性膵炎は認められませんでした3,4)。
国内外の臨床試験において、急性膵炎の報告があります1)。急性膵炎が発現した場合には、デュラグルチドの投与を中止し、再投与はしないで下さい。急性膵炎の初期症状(嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛等)があらわれた場合は、使用を中止し、速やかに医師の診断を受けるよう、患者さんへの指導をお願い致します5)。
*因果関係を問わない有害事象
[引用元]
トルリシティ0.75 mg審査報告書
Emoto, M., Oura, T., Matsui, A., et al.: Pancreatic safety in Japanese patients with type 2 diabetes treated with once weekly dulaglutide 0.75 mg up to 52 weeks in phase 3 clinical trials. ENDOCRINE JOURNAL, 64(2): 191-206, 2017(HMN30601)
トルリシティ1.5 mg申請資料概要CTD2.7.4.2.1.7.3.3(承認時評価資料)
トルリシティ1.5 mg申請資料概要CTD2.7.6.2.3(承認時評価資料)
最終更新日: June 2024
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