レットヴィモ ® (セルペルカチニブ)
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レットヴィモ(セルペルカチニブ)と併用してはいけない薬剤は?併用に注意しなければならない薬剤は?
セルペルカチニブには併用禁忌の薬剤はありません。 併用に注意が必要な薬剤は、CYP2C8及びCYP3Aの基質となる薬剤、CYP3A阻害剤及びCYP3A誘導剤、胃酸のpHに影響を及ぼす薬剤とされています。
[解説]
セルペルカチニブには併用禁忌の薬剤はありません1)。
ただし、セルペルカチニブは、主にCYP3A4により代謝され、CYP2C8及び3Aの阻害作用を示します。また、溶解度はpHの上昇により低下します1)。
したがって、CYP2C8及びCYP3Aの基質となる薬剤、CYP3A阻害剤及びCYP3A誘導剤、胃酸のpHに影響を及ぼす薬剤(プロトンポンプ阻害剤、H2受容体拮抗剤、制酸剤)との併用に注意が必要です(表1)1)。
表1)併用注意(併用に注意すること)1)
薬剤名等 |
臨床症状・措置方法 |
機序・危険因子 |
CYP2C8の基質となる薬剤 レパグリニド ピオグリタゾン モンテルカスト 等 |
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 |
本剤がCYP2C8を阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 |
CYP3Aの基質となる薬剤 ミダゾラム トリアゾラム ロミタピド 等 |
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 |
本剤がCYP3Aを阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 |
CYP3A阻害剤 イトラコナゾール クラリスロマイシン エリスロマイシン 等 |
本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。やむを得ず併用する場合には、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。 |
これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。 |
CYP3A誘導剤 リファンピシン フェニトイン ボセンタン 等 |
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避け、CYP3A誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること。 |
これらの薬剤等がCYP3Aを誘導することにより、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
セイヨウオトギリソウ (St. John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有製品 |
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、摂取しないよう注意すること。 |
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プロトンポンプ阻害剤 オメプラゾール ランソプラゾール エソメプラゾール 等 |
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。やむを得ず併用する場合には、本剤とともに食後に投与すること。 |
これらの薬剤による胃内pHの上昇により、本剤の吸収が低下し、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
H2受容体拮抗剤 ラニチジン ファモチジン シメチジン 等 |
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。やむを得ず併用する場合には、本剤と服用時間をずらすこと(ラニチジンを本剤投与10時間前及び2時間後に投与したときの本剤の血中濃度への影響は限定的であった)。 |
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制酸剤 炭酸カルシウム 水酸化マグネシウム 水酸化アルミニウム 等 |
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。やむを得ず併用する場合には、本剤と服用時間をずらすこと(制酸剤を本剤投与2時間前又は2時間後に投与したときの本剤の血中濃度への影響は限定的であった)。 |
[引用元]
最終更新日: June 2024
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