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事例を基に学ぶ!乳がん患者さんと薬剤師のコミュニケーション

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エピソード3

副作用でアドヒアランスが低下し、治療中断リスクがある患者さん

症例の情報

副作用でアドヒアランスが低下し、治療中断リスクがある患者さん

症例

Cさん、63歳。絵本作家(60歳のときにStageⅡAの左乳癌と診断)

家族構成

夫、息子夫婦とふたりの孫と6人家族。

ER(3+), PgR(3+), Her2 score 0, ki67 25%, BRCA(-)※, T1N1M0= stageⅡ A

自触診で左乳腺腫瘤に気づき、乳腺外科を受診。精査の結果、左乳癌と診断。部分切除術を勧められたが、罹患部位への嫌悪感が強く本人の希望で乳房全摘術を行った。

治療歴

乳房切除術後、1年半経過。アロマターゼ阻害薬+CDK4/6阻害薬を継続中。

現病歴

内分泌療法による関節痛および深部静脈血栓症

併用薬

経口抗凝固薬、消炎鎮痛剤(頓用)

既往歴

なし

生活歴

22歳~36歳まで、1日5本の喫煙歴あり、以降は禁煙継続。
飲酒機会は月に数度、友人とワイン会を楽しむ程度。

特記事項

実母に肺癌既往あり

※BRCA:遺伝性乳癌卵巣癌症候群の原因遺伝子の一つ。

絵本作家として充実した毎日を送っていたところ、乳がんを発症。病気に対する嫌悪感が強く乳房全摘術を希望した。術後内分泌療法開始後、関節痛から処方薬を 度変更している。その後、下肢のむくみの左右差に気づきエコー検査を受けた結果、深部静脈血栓症が見つかり経口抗凝固薬の服用を開始。内分泌療法は継続して問題ないと説明を受けたが、指の関節痛で絵筆が思うように持てないフラストレーションに血栓症が加わり、もうどんな薬も飲みたくないと薬剤師に訴えている。

症例提供:相澤病院 がん集学治療センター化学療法科 中村 久美 先生

コミュニケーションのポイントは…

1.患者さんの抱える課題

Cさんは乳がんの発症で作家活動を中断せざるを得ず、自分の世界が足元から崩れ落ちるような苦痛に襲われました。しかし、術後はがんをきっかけに孫達と同居できるようになったこともあり、改めてもっと作品を描きたい想いが強くなっています。

作家活動を再開するために関節痛と指のこわばりを解消しようと関節体操などを続けてきましたが、血栓症の発症をきっかけに服薬治療に対する不安から治療を継続することに疑念を抱き、アドヒラアランスが低下しています。このところ表情が乏しく、笑顔もほとんどみられなくなりました。

課題を見極めるポイント

  • 患者さんは自身の乳がんをどのように受容しているでしょうか?
  • 乳がんの存在を否定したいあまり、乳がん治療も否定している様子はありませんか?
  • 関節の痛み以外の痛みや呼吸苦、動悸などの愁訴や、食欲不振や不眠、抑うつ症状などが生じていませんか?
  • 表情の乏しさや覇気のなさ、言葉数が減ったなど抑うつ的な兆候が長引いていませんか?
  • 「したいことが無くなった」「このまま○○ができないかもしれない」「○○もできなくなった」など、生きがいの喪失や自己不全感を感じている様子はありませんか?

がんという病気は身体・心理・社会的な苦痛のみならず、生きがいの喪失などスピリチュアルな側面でも苦痛が生じ、これまで創りあげてきた社会的な存在としての自分を破壊することがあります。主体的な人生を歩んできた方ほど強い衝撃となり大きな苦痛をもたらします。患者さんが大切に思っていることを理解し支えていくためには多職種による多次元的なアプローチが必要です。

課題の解決をうながすコミュニケーション

  • もやもやした喪失感や理不尽さに対する怒りを言葉として表出できるよう「そのとき、どんなお気持ちでしたか」などオープンクエスチョンを投げかけていきましょう。
  • 説得や理詰めのアドバイスをしようとせずに、穏やかな興味と沈黙をもって耳を傾けましょう。
  • 失われたものや見えない将来に焦点を合わせるのではなく、今現在の生活のなかで「昨日より良かったこと」「嬉しいと思えたこと」など少しでも良い変化を探す手伝いをしてみましょう。

2.薬剤師だからできること

保健調剤薬局に所属する薬剤師の強みは、同居家族とも面識があり電話によるフォローアップや訪問サ ビスを通じて患者さんの生活環境を把握できる点です。次回来局時まで継続して確認したほうがいいと判断した項目は、電話によるフォローアップが有効です。その際は双方向の信頼関係を築けるよう、改めて患者さんに許可をいただき、連絡先を確認するとスムーズです。ハイリスクと判断できる患者さんについては、義務的なアラートや「調子はいかがですか」などの定型文ではなく、個々の背景に沿った具体的な質問とフォローを心掛けて下さい。

薬剤師の立場から対応を提案する

  • 乳がんは治療期間が長期にわたるため、アドヒアランスと治療に対するモチベーションの維持が成否のカギを握ります。定期的な残薬確認に加えて、適宜、薬物療法の意義と有用性をリマインドしましょう。
  • 副作用の発現が強いときは、服薬アドヒアランスとモチベーションが下がりがちです。支持療法の見直しと非薬物療法を含めた対応方法を提案していきましょう。
  • 患者さんと信頼関係を築く原動力は、質問力と傾聴です。服薬指導のなかで、副作用の改善を認めた場合はともに喜び、治療に向き合う努力を労いながら、コミュニケーションの基盤をつくりあげていきましょう。

病院の医療チームと情報を共有する

  • 病院や薬局ではなかなか口にできなかった話題も、プライバシーが保全されている自宅では打ち明けやすい場合があります。配慮が必要なハイリスク患者については、家族への聞き取りや電話によるフォローアップを小まめに行い、「トレーシングレポート」※で処方施設と共有していきましょう。
  • 患者さんに対しては、主治医や緩和ケアチーム、地域のがん診療連携拠点病院の相談支援センターで相談ができることを伝えていきましょう。

※「服薬情報等提供料2」は、薬剤師が必要性を認めた場合または介護支援専門員からの求めがあった場合に算定が可能です。ただし、すでに「かかりつけ薬剤師指導料」等を算定している場合は、二重の算定はできません(2024年度診療報酬改定時点)。

精神腫瘍医(サイコオンコロジスト)からのアドバイス

精神腫瘍医(サイコオンコロジスト)からのアドバイス

    がんはよく「喪失の病気」と呼ばれます。実際、身体機能にとどまらず、個人のアイデンティティを構成してきた外見や社会的な役割、個人的な目標などを一時的にせよ失う場合が珍しくありません。仕事が自身のアイデンティティと強く結びついていた方ほど、仕事を中断せざる得ない状況は辛く、苦しいものになるでしょう。

    今回のケースでは術後1年半以上を経過していますが、副作用をきっかけに社会的な喪失に関わる苦しみが再燃し、この状態がずっと続くのかという絶望感に囚われている可能性があります。また、内分泌療法をきっかけにうつ病を発症することもあるため、有害事象の可能性も念頭におき、「生きる意味への問い」や「死への恐怖」といったスピリチュアルな問題と精神心理的な問題を混同しないよう慎重な対応が必要です。

    がん患者さんの抑うつ症状は、初発もしくは再発の告知直後のほか、治療が一段落してから社会復帰のタイミング、あるいは復帰をして2、3ヵ月を過ぎたころに表に現れることがあります。社会復帰を焦るあまり必要以上に無理を重ねている可能性や、「がんになる前と同じようにバリバリ働きたい」とあまり現実的でない着地点を目指すなど、患者さんががん治療の実情に沿わない見通しを立てている可能性もあるでしょう。

    こうしたケースでは患者さんと共にこれまでの経過を客観的に振り返りながら、これから起こりうる状況に対して現実的な状態に着地できるよう理解を促すとともに、現在の患者さんにとっての最善の選択を支え、励ます支援が求められます。またケースによっては、抗うつ薬や抗不安薬の服用が望ましい場合もあるため、興味や喜びの消失、不眠、食欲不振、気がつくと涙が流れている、などの状態が2週間以上続いている場合は、速やかに緩和ケアチームやサイコオンコロジストにつなぎましょう。

    国立がん研究センター東病院 精神腫瘍科 先端医療開発センター/精神腫瘍学開発分野 小川朝生 先生

    ※本コンテンツは乳がん患者さんとの円滑なコミュニケーションを行うためのヒントを提供するもので、特定の製品や治療法を推奨する意図はありません。

    治療法および各薬剤に関しては乳癌診療ガイドライン、各薬剤の添付文書をご参照ください。

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