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エピソード4

再発や増悪への不安を訴える患者さん

症例の情報

再発や増悪への不安を訴える患者さん

症例

Dさん、40歳。会社員(38歳のときにStageⅡ Aの左乳癌と診断)

家族構成

夫、娘ふたり(長女15歳、次女10歳)の4人家族。

ER(+), PgR(+), Her2 score 3+ T1N1M0= StageⅡ A

左腋窩の腫瘤を感じて近医を受診。その後、乳癌の疑いで専門病院を受診したところ、左乳癌と診断された。術前化学療法として、アントラサイクリン系抗がん剤、タキサン系抗がん剤、抗HER2療法を実施。乳房切除術を行い、術後病理検査で病理的完全奏効(pCR)であった。術後の経過は良好で抗HER2療法を再開している。

治療歴

アントラサイクリン系抗がん剤、タキサン系抗がん剤、抗HER2療法、乳房切除術

現病歴

不眠症

併用薬

不眠症に対して抗不安薬

既往歴

なし

生活歴

飲酒喫煙歴等なし

特記事項

実母に乳癌既往あり(42歳で他界)

抗HER2療法の再開前に、自身で関連文献を調べて、より有効性が高いとされるレジメン(国内未承認)に変更して欲しいと担当医や薬剤師に強く訴えていた。国内での治療が難しい場合は海外の医療機関へ紹介して欲しいと言っていたが、夫の説得もありしぶしぶ抗HER2療法を再開した。その後、不眠症状を訴えるようになり、抗不安薬を就寝前に服用しているが、熟睡感は得られていない。

昭和大学 薬学部 病院薬剤学講座 / 昭和大学横浜市北部病院 薬剤部 縄田 修一先生

コミュニケーションのポイントは…

1.患者さんの抱える課題

Dさんは複数の患者会に所属しており、また自身で乳がんに関する海外の最新文献を調べるなど、治療に熱心な患者さんです。抗HER2療法の再開後は、病院でも保険調剤薬局でも毎回のように乳がんの再発への不安を訴えたり、治療薬の有効性、安全性について質問をしていましたが、ここ1ヵ月ほど質問がぱったりとやみました。主治医は治療に納得したのだと考えていたものの、看護師から口数が少ない、表情が乏しくなっているなど心身疲労の傾向があると指摘がありました。Dさんの夫は家事や育児には協力的ですが、治療に関する相談にのることは少なく、結果的にDさんは一人で悩みを抱えることとなっています。

課題を見極めるポイント

  • 強迫的に疾患や治療に関する情報を集めたり、副作用に関する質問を繰り返す裏に、情緒的な葛藤やストレスに対する適応障害が隠れていませんか?
  • 親族が同じがんで亡くなるなど、身近にあった辛い経験と自分を重ね不安を募らせている様子はありませんか?
  • 配偶者の情緒的なサポートに関して、不満や愚痴を漏らすことはありませんか?

大きなストレスへの対処方法(コーピングスタイル)は個々人で大きく異なります。患者会への参加や海外文献などを利用する方法は問題焦点型コーピングといい、ストレスの原因を解決するために自分から行動を起こす方法です。ときにストレス源からの回避行動も含まれます1)。一見すると、治療に積極的で熱心な患者さんのようにみえますが、不安の裏返しによる行動かもしれません。

課題の解決をうながすコミュニケーション

  • 医師の説明をどのように理解しているのか、患者さん本人の言葉で話してもらいましょう。
  • 質問を煩わしく思ったとしても「先生に聞いてください」「今の治療が標準治療です」などと伝える対応は、患者さんの気持ちを切り捨てることになりかねないため避けなければなりません。また本人にとってその行動はストレスへの対処法の つであるため、無理にやめさせるのではなく、尊重しつつ行動の裏にある不安に寄り添うことが重要です。
  • 心理的な反応を評価するために、「眠れていますか」など処方薬と紐付いた質問から始めていきましょう

2.薬剤師だからできること

社会的な地位が高い患者さんや、自立的な意思決定を繰り返してきた患者さんは、医師や看護師に頼る自分を情けなく思うなど、愚痴や本音を漏らせないことがあります。薬剤師はレジメンの解説や服薬指導という定型スタイルのなかで中立的な距離を保ちながら、患者さんの不平不満を聞き取り、社会生活や心理的な課題にアプローチできるという強みがあります。ただし紋切り型の関わりでは、Dさんのような症例の苦痛をすくい上げることはできません。過剰とも言えるほど情報を収集し、質問を繰り返す態度の影に死への恐怖や、不安を打ち消したいという強い思いが隠れていることに気づく感性が必要です。

薬剤師の立場から対応を提案する

  • 薬の副作用で生じる症状と不定愁訴を区別して、それぞれに対応しましょう。抑うつ状態はときに身体症状として表れることがあるため、不眠や食欲不振、あるいは倦怠感などの有無を適宜、確認していきましょう。
  • 患者さんの言動を否定せず「(治療方針について)先生にどう質問をしたらいいか、一緒に考えましょうか」など、支援を申し出ましょう。
  • 医師個人や治療方針に対する不安や不信感が強いときは、「セカンドオピニオン」を勧めることも有効な手段の つです。セカンドオピニオンは患者さんの疑問を解消するだけではなく、主治医にとって診療上有意義な情報を得られる機会にもなります。遠慮せず主治医に相談してもよいことを説明しましょう。その際、患者さんが「見捨てられた」と思い込まないように細やかな配慮を医師や看護師とともに検討する必要があります。

病院の医療チームと情報を共有する

  • 患者さんの情報は多職種カンファレンスで双方向に共有し、生活面や社会、経済的な支援については、外来看護師や担当医に引き継いでおきましょう。メディカル・ソーシャル・ワーカーの活用が可能であれば、そちらに引き継ぐことも有効な手段の つです。場合によっては、精神腫瘍医や精神科・心療内科への受診を提案することも検討しましょう。
  • 保険調剤薬局の薬剤師は病院薬剤師よりも患者さんの生活の場に近く、普段の顔をよく知っています。「いつもと何かが違う」という違和感に気づいた場合は、具体的にコレとは指摘できないまでも、病院薬剤部への共有が必要と感じるものがあればトレーシングレポートを通じてアラートをだしましょう。
  • ちょっとした違和感やプロフェッショナルとしての第六感を侮らず、多職種に周知する意識が患者さん中心の医療につながります。
精神腫瘍医(サイコオンコロジスト)からのアドバイス

精神腫瘍医(サイコオンコロジスト)からのアドバイス

    危機的な状況に直面した患者の多くは、心理的な反応を示します。心理的な反応の影響因子は、ストレス要因と個々人のリソースによりますが、①がんの種類や、その予後など疾患による要因、②罹患年齢や慣れ親しんだストレス対処法、教育水準などの患者要因、③家族のサポートや経済状態など社会的な要因の3つに大別されます。乳がん患者は再発や転移への不安を抱えていることが多く、特に近親者のがん罹患体験や死別体験がある場合は、自分自身の状況を重ねていることがあるため、心理的な課題を抱えやすいといえます。

    また、がん患者を対象とした研究では鬱病の有病率は16%程度、適応障害は15~20%と報告されています2)。がんの罹患など大きなストレスに曝されたときに強い抑うつ気分に襲われて一時的に生活に支障を来しても不思議はありません。しかし、多くの場合は、次第に現実的な適応行動がとれるようになります。

    一方、2週間以上何をしても楽しく感じない、気がつくと涙が流れているなどの精神症状や、身体症状としての動悸、息苦しさ、口渇などの自律神経症状および倦怠感、食欲不振、不眠などが続いている場合は、うつ病や適応障害を発症している可能性があります。ただし、倦怠感や食欲不振、睡眠障害はがんの進行や治療の副作用で出現している可能性もあり判断が容易ではないため、専門医による鑑別診断と適切な介入が必要です3)。フォローアップ中に2週間を超えて心身の症状が続いている場合は、速やかに精神科・心療内科へコンサルテーションを依頼しましょう。

    国立がん研究センター東病院 精神腫瘍科 先端医療開発センター/精神腫瘍学開発分野 小川 朝生 先生

    ※本コンテンツは乳がん患者さんとの円滑なコミュニケーションを行うためのヒントを提供するもので、特定の製品や治療法を推奨する意図はありません。

    治療法および各薬剤に関しては乳癌診療ガイドライン、各薬剤の添付文書をご参照ください。

    参考文献

    1)Richard, Lazarus S. Susan, Folkman.(本明 寛,春木豊他監訳).ストレスの心理学 認知的評価と対処の研究.実務教育出版. 1992; 379.

    2)Alex J Mitchell. et al. Lancet Oncol. 2011; 12: 160 174.

    3)日本緩和医療学会編 改訂第2版 専門家をめざす人のための緩和医療学:第二章 症状緩和. 南江堂. 2019; 22不安・抑うつ;224 230.

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